2018年4月28日土曜日

平成30年4月28日

[冷静に見る歴史的行事]

 昨日27日、南北朝鮮首脳会談が開催され、朝鮮半島の完全な非核化を目標とする旨の板門店宣言が採択されました。

 歴史的な宣言として歓迎する一方、つい昨年まで首相官邸において安全保障担当の首相補佐官として、北朝鮮による相次ぐミサイル発射や核実験、米国などを挑発していた報道を見てきた身としてはまだ得心していないものがあります。

 そもそも北朝鮮は、94年の米国との核枠組み合意における核開発凍結、05年の六カ国協議における核放棄、12年の米国とのミサイル発射・核実験凍結・IAEA(国際原子力機関)監視団受け入れなどを、ことごとく破棄し、外国からの経済援助や人道支援をかすめ取ってきた歴史があります。

 相次ぐミサイル発射などの暴挙は国連安保理決議にも違反するもので、日本は米国をはじめ国連に働きかけて国際経済制裁を主導し、これには北朝鮮と親密な中国やロシアにも加わってもらって実効性のある措置とするとともに、瀬取り(洋上取引)などの制裁破りも取り締まるというかつてない徹底的な対応を取りました。中朝間の原油取引などが激減し、北朝鮮には大きな打撃となったのです。

 そこで開催された平昌五輪。韓国の文在寅大統領には南北統一の悲願があります。金正恩委員長にとっては局面打開の絶好のチャンスでした。しかも米国は安倍総理との再三の会談によって、米朝対話で本当に行動で非核化に乗り出すまでは経済制裁を継続する意思を示しており、その前に中国との連携や南北会談を行って、米朝対話を有利にしたいという意思が見え見えです。

 案の定、今回の板門店宣言には北朝鮮に対する経済支援が書き込まれた一方、核放棄の期限は示されませんでした。

 繰り返しますが、去年までの金正恩体制がしてきたことを忘れてはいけません。金正男氏暗殺、叔父の張成沢処刑などで世界を震撼させた独裁的な体制は変わっていないのです。

 歴史的な行事を冷静に見守るとともに、今後日米韓の連携が崩れないようにしていきます。

[公文書書き換えの再発防止に向けて]

 昨日27日、首相官邸に赴き、公文書管理の改革に関する中間報告書を総理に手渡しました。

 3月26日のブログに書いたとおり、私は自民党財務省公文書書き換え調査プロジェクトチームの座長を仰せつかっていましたが、その後党内、及び公明党により広く防衛省の日報なども含む公文書管理改革を検討する組織が立ち上がって、私もそこに合流して鋭意中間報告作成に向けた努力を進めてきたのです。

 与党ワーキングチームの自民党新藤義孝座長・公明党佐藤茂樹座長代理、事務局の木原誠二・濱村進両議員はじめ、精力的に活動して下さった方々に心から感謝するとともに、ついつい熱が入って厳しい意見を再三申し上げたことをお許しいただきたいと思います。
 もとよりこれはまだ中間報告であって引き続き事案究明・再発防止に向けた努力を重ねていくことをお誓いします。以下、報告書の全文を紹介します。


公文書管理の改革に関する中間報告

 
平成30427

与党・公文書管理の改革に関するワーキングチーム

     

今般の公文書を巡る問題は、行政への国民の信頼を揺るがし、ひいては政治不信へとつながる極めて深刻な事態となっている。われわれ政権与党は、早急に対策を講じ、一日も早く国民の不信を払拭しなければならない。

自民党・公明党の両党は、直ちに与党政策責任者会議の下に、「公文書管理の改革に関するWT」を立ち上げて議論を開始した。この度、それぞれの党で鋭意議論した結果を以下の通り、与党として中間報告を取りまとめた。

両党は、引き続き、最終報告に向けて鋭意議論を継続することとする。


Ⅰ.総 括

今般、公文書を巡り、行政・政治への信頼を揺るがす極めて深刻な事態が生じた。日々の仕事の中で公文書管理を適切に実施してきている大多数の国家公務員の努力を無に帰すものであり、怒りを禁じえない。今回の事案を教訓に、政府には改めて、公文書管理の意義を全職員に徹底し、適切な管理を行うよう強く求める。

また、今回の一連の事案を通じて、「政治の介入や圧力があったのではないか」との疑念に対し、関係府省のヒアリングにおいて徹底的に追求したが、関係府省からは行政事務において政治の圧力等はなかったとの説明があった。しかしながら、いまだに国民の疑念は払拭されておらず、関係府省の説明が真実であることを明らかにする意味においても、徹底した事実関係の解明を行い、なぜ、どのようにして、今回の問題が起こったのか、その経緯、背景を明らかにしていくことを強く求める。


当WTとしては、政府において公文書管理のルール遵守を徹底すべきであることはもちろんだが、国家公務員が公文書管理の問題に委縮して業務を適切に遂行できないといった本末転倒の事態とならないよう、

(1)既に取られた政府の対応の検証・評価 ⇒(2)政府への追加的措置の要請 ⇒

(3)今後のさらなる包括的・総合的対応の検討

の3段階でプロセスを明確にして検討を進めることとした。


(1)既に取られた政府の対応の検証・評価

先ず、政府においては、既に昨年12月の行政文書管理ガイドラインの改正を踏まえ、各府省において新たな文書管理の運用が開始されるとともに、総理より電子決裁への移行の加速化などの指示が行われている。その結果、以下のとおり、一定の対応が取られているが、引き続き、各省における内部調査を進めつつ、徹底した真相解明を図る必要がある。


①森友問題においては、

・土地の契約に係る経緯の文書が廃棄されていた点については5年保存とした。

・あってはならない決裁文書の事後の改ざんがなされた点、電子決裁が1件しかなかった点については電子決裁への速やかな移行を進めている。

・大臣の指示を受け、官房長を中心として事実関係を明らかにすべく調査中であり、速やかに書き換えに対する指示や経緯等を明らかにすること。

②加計問題においては、

・各府省間の打合わせ記録、自治体との面会記録が適切に作成されなかった点について、複数職員での確認や当事者への確認等により文書内容の正確性を担保することとした。

・確認ができない場合はその旨を明記することとした。

・面会記録が残されていると指摘のある当事者は自ら説明責任を果たすこと。

③自衛隊日報問題においては、

・公文書管理の認識が甘くルールの不徹底が大きな原因であったことから、日報が1年未満保存とされていた点について保存期間を10年とした。

・統幕における一元的管理とした。

・大野政務官をトップに、元検事長を加えた調査チームを立ち上げ、事実関係を調査中であるが、特に、1年以上、日報の存在を確認しながらも大臣に報告をしていなかった件については、早急に事実関係を明らかにすること。


(2)政府に求める追加的措置の要請

しかしながら、上記の新たなルールは、4月から運用が開始されたばかりであり、当WTとしても、新たなルールの運用状況、職員の意識改革の進展について厳しく監視していく。

併せて、今後作成する公文書を原則電子文書として保存するとともに、検索が容易な保存システムを構築すること、決裁の事後的修正の厳格なルール策定、決裁文書に記述する内容や編綴する資料のあり方の明確化等、政府に対し追加的な措置を求める。

また、公文書に共通する課題として、公文書の範囲の問題がある。この点、公文書の果たすべき役割を踏まえれば、組織としての意思決定の経緯に関する文書は、公文書であり、その作成にあたっては将来における経緯の正確な検証のため、また情報公開に当たって不必要な誤解を招くことのないよう、組織的に必要な内容確認を行うとともに、内容についての正確度を「検討中」、「作成途上」、「相手方未確認」等として明記するよう、内閣府・公文書管理委員会において全府省共通のひな型の作成を求める。


(3)今後のさらなる包括的・総合的対応の検討

当WTとしては、事実関係の解明を踏まえ、さらに講ずべき対応策について引き続き検討していく。

①各府省における文書管理を専門的・客観的な視点からチェックしていく体制・ガバナンスの構築

②公文書管理の専門官やアーキビストを含む内閣府、国立公文書館の体制整備

③各府省における情報公開への対応体制の整備

公文書の電子保存についての範囲、手法等の明確化

⑤電子決裁への移行のさらなる加速

⑥外交・防衛機密に関する情報公開についての諸外国の制度・実態の比較検証

および一般公文書とは別の情報公開ルールの創設

⑦公益通報者を保護する仕組み

⑧刑法犯罪に至らない不正・不当な行為への対応策のさらなる検討

⑨責任部局以外への共有に関する公文書の取扱い

⑩電子メールの保存・保管に関するシステムの見直し

⑪適正な廃棄を担保する仕組み作り

等、包括的・総合的な対策について、最終報告を取りまとめることとする。


Ⅱ.3段階アプローチによる具体的な対応策

1.提言にあたっての基本的考え方


 今回の議論に際し、公文書管理の基本的な考え方は以下の通りである。


(1)公文書管理、情報公開は、民主主義の基盤である。公文書管理法は、公文書を健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源と位置づけ、情報公開法に基づく情報開示とあいまって、政府の諸活動の国民への説明責任を全うするための不可欠の前提条件である。また、公文書は、各府省自身が過去の意思決定を検証し、より良い政策や事業の立案に結びつけていくために重要である。


(2)こうした観点から、意思決定の過程や事務・事業の実績について、不都合なことを含めて正確に経緯等を記した文書を作成し、必要な期間保存し、適切に開示することの重要性を改めて確認することが大切である。また、国家公務員にとって、正確な経緯を公文書として残すことは歴史的使命であるとともに、いわれなき批判から職員自身を守ることにも繋がることを全職員が認識すべきである。


(3)公文書の果たすべき役割を踏まえれば、組織としての意思決定の経緯に関する文書は、公文書である。今回「個人メモ」の存在が議論になったが、意思決定の経緯に関する文書が「個人メモ」との位置づけの下で、廃棄されたり、開示されないということがあってはならない。その際、将来における経緯の正確な検証のため、また情報公開に当たって不必要な誤解を招くことのないよう、組織的に必要な内容確認を行うとともに、内容についての確認状況などを明記した上で、公文書として保存しなければならない。


(4)なお、公文書の開示については、情報公開法上、国民への説明責任を果たすため、公文書は原則開示とする一方で、開示により個人・法人の利益や国や公共の安全等の公益を損なう情報については不開示とすることが定められている。情報公開への対応を気にして、公文書の作成段階で、作成をためらったり、内容を限定することがあってはならず、公文書の内容を充実させていくためにも、情報公開への対応については、法に基づいて、粛々と開示・不開示を判断すべきものである。


2.各事案の問題点


  今回の一連の事案には、様々な問題点があるが、主要府省庁のヒアリングを通じて主なものを整理すると以下のとおりである。


(1)森友学園問題

    土地の契約に係る交渉経緯に関する文書が、当時の文書管理規則に則って1年未満で廃棄されていた。様々な疑問、指摘について、保存している公文書に基づいて説明することができず、関係者の記憶等に頼らざるをえなかった。また、そもそも不都合な記載があるから早期に廃棄したのではないかとの疑念を招くものであった。公文書管理法の目的である意思決定過程の合理的な跡付け、検証を困難なものとした点で、極めて不適切な対応である。

決裁文書が書き換えられていた。決裁は組織としての意思決定そのものであり、意思決定の根拠は明確に記載すべきであって、意思決定の根拠でない事項は記載すべきではない。これを書き換えることは、意思決定の背景に不都合な事実があったことを隠そうとしているのではないかとの批判を招く行為であり、論外である。なお、書き換えられた14の文書のうち、電子決裁が行われ、書換えの履歴が残っていたのは1つだけであり、さらに書き換えに気付かなかったことも事実関係の解明を困難にした。


(2)加計学園問題

各府省間や自治体との打合せについて、一方当事者では記録を作成し、他方では作成していないものがあり、打合せ内容についても当事者間の認識に相違があった。また、組織的な確認を経ていない「個人メモ」が発見され、その内容が事実であるかどうかが議論となった。そもそも意思決定等の過程について、当事者間で共通の認識、文書に基づいて説明することができず、また、発見された文書の信憑性を自ら否定するという状況は、説明責任という観点からは全く不適切である。

②当初存在が確認できないとされていた文書が再調査により確認された。当初存在しないとしたものが、外部の指摘によって再調査を行えば発見されるというのでは、不都合な事実を隠そうという意図の下で、十分な探索を行わなかったのではないかという疑念を招いてもやむをえず、公文書管理、情報公開に対する信頼を根本から揺るがすものである。

  

(3)自衛隊日報問題

     ①自衛隊日報が、当時の文書管理規則に則って1年未満保存とされていた。日報は貴重な歴史的一次資料であるにもかかわらず、このように極めて短い保存期間としていたのは、開示請求を受けて「戦闘」という用語が用いられていたことを隠すためではないかとの疑念を招くものである。日報の内容については、例えば他国との関係や今後の派遣部隊の安全確保等の観点から直ちには開示には馴染まないものがあると考えられ、情報公開法に基づく開示請求があった場合には、きちんと法に照らして開示、不開示を判断すべきものである。

     ②当初の調査で確認されなかった文書が続々と発見されている。これについても、他の事案同様、公文書管理、情報公開に対する信頼を根本から揺るがすものである。実態としては、当初設定された保存期間や主管部局と関係なく、様々な部署において、無秩序にコピーが保存されていた。特別防衛監察が行われ、統幕における一元管理が決定された後も、十分な集約がなされず、文書の存在が明らかになっていなかったことは、セキュリティ面からも大きな問題がある。


3.政府が既に対応した公文書管理の取組みとその検証


政府においては、一連の問題に早急に対応するため、昨年7月から12月にかけて、弁護士・学者等からなる第三者機関である公文書管理委員会で対応策を検討し、パブリックコメントを経て、昨年12月末、「行政文書管理ガイドライン」(内閣総理大臣決定)を改正した。その後、ガイドライン改正を踏まえた各府省の文書管理規則改正についても、個別に公文書管理委員会がチェックを行った上、内閣総理大臣の同意を経て行われた。各府省では、この4月から新しいルールによる公文書管理がスタートしている。

また、本年3月23日の閣僚懇談会において、総理から、1)幹部職員が先頭に立って、4月からの新ガイドラインによる厳格なルールを全職員に徹底し、確実に運用すること、2)更新等の履歴が厳格に管理できる電子決裁システムへの移行を加速することが指示された。

この結果、以下のとおり、政府においては、これまでに明らかになった問題点に対して、一定の対応が図られていることを当WTは確認した。


*      意思決定過程の検証に必要となる各府省間等の打合せに関する文書が作成されていない。(加計学園の①)

意思決定等に影響を与える各府省間等の打合せの記録については文書を作成することを義務化。(ガイドライン改正)

*      文書の内容の正確性が担保されていない。組織的確認を経ていない文書が公文書と混在している。(加計学園の

複数職員での確認や当事者への確認等により文書の内容の正確性を担保。確 認できない場合はその旨明記。組織的な確認を経ていない個人メモについては、共有フォルダには保存せず、個人フォルダに置くことを徹底。(ガイドライン改正)

*      意思決定過程や事務・事業の実績の検証に必要な文書が1年未満保存とされている。(森友学園の、自衛隊日報の

⇒「契約等の重要な経緯に関する文書」は5年保存としたほか、保存期間を1未満とできる7類型(原本の写し等)を明記(ガイドライン改正)。防衛省として、自衛隊日報の保存期間を10年とし、保存期間満了後は国立公文書館へ移管することを決定。

*      文書(特に電子文書)が体系的に保存・管理されておらず、文書の探索の精度が低い。(加計学園の②、自衛隊日報の

⇒共有フォルダを保存先として活用する際は、行政文書ファイル管理簿上の 分類に従った階層構造にする等、フォルダ構成を管理しやすい構造とする(ガイドライン改正)。防衛省においては、日報については統幕において一元的に管理することを決定。

*      決裁文書が書き換えられていた。(森友学園の

⇒修正履歴が残る電子決裁への移行を加速する総理指示が出され、総務省に おいて、電子決裁が行われていないのは何か、電子化にどのような困難があるかの各府省の状況を把握しつつ、推進方策を検討しているところ。


4.政府への追加的措置の要請


 政府の取組みを検証した結果、以下のとおり大きく二点、さらなる追加的措置を政府に要請する。


【要請1】各府省においては、幹部が率先して、速やかに新たなルールの徹底を図るとともに、内閣府・公文書管理委員会において、全府省における実態を詳細に調査し、チェックを行っていくべきである。当WTとしても、厳しく監視して行く。

①文書管理担当者の指名、保存期間表の策定

②共有フォルダ等での体系的保存

③職員に対する文書管理の意義やガイドラインの趣旨を徹底する取組み

④公文書の判断が「恣意的」と疑われることのない運用の徹底


【要請2】新たな公文書管理ルールにおいても、まだ十分対応できていないと考える

以下の点について、政府において早急に追加的対応を取ることを求める。

①本年になっても、防衛省等において新たに、従来確認されなかった文書が発見されていることを踏まえ、今後作成する公文書については、検索が容易な電子文書として保存することを原則とすべきである。このため、内閣府・公文書管理委員会および各府省における電子文書の共有フォルダ等での体系的管理やアクセス制限、他部署との文書共有ルール等に関し、セキュリティの確保と探索の容易性を両立できる具体的方策について、早急に検討し結論を得ること。

②全ての公文書について、「正確性」の確保を徹底すること。そのために、文書中において、「検討中」、「作成過程」や「相手方未確認」など、文書の位置づけや確度を明示することを徹底するとともに、内閣府・公文書管理委員会において全府省共通の「ひな型」を提示すること。

③電子決裁については、本来は業務効率化の手段であるが、決裁文書の書換え対策としても有効であり、電子決裁を原則とすべく移行を進めること。その際、民間事業者等から大量に提出される紙ベースの申請書等が電子決裁推進の支障となっていることから、各府省において、デジタル・ガバメント計画に基づいて、国に対する申請等のオンライン化、添付資料の削減を徹底しながら、電子決裁を推進していくことが適当である。また、総務省および各府省においては、システムの容量拡充を含め電子決裁の使い勝手が向上するよう改修を行うべきである。

④一方、電子決裁が行われた案件についても書換えが行われており、決裁の事後的な修正について、明確なルールがないことが問題点としてあげられる。内閣府・公文書管理委員会においては、紙、電子を問わず、決裁後の文書の修正について、明白な誤字脱字の修正等、事後的な修正が許される範囲を限定的に示すとともに、修正に当たって決裁権者の了解を得ることや、実際に修正を行う者を限定するなどの修正手続を明確化するとともに、内容にわたる修正については決裁を取り直すことを徹底すること。総務省においては、文書管理システムについて、修正手続の明確化を踏まえ、修正した場合の履歴の共有を含め、システム改修を行うべきである。

⑤さらに、今回の決裁文書の書換え問題では、書換えにより削除された情報について、意思決定の背景・根拠であったのではないかとの批判がなされている。本来、公文書管理法の趣旨に照らしても、決裁文書は、意思決定の根拠を端的、明確に示すべきものであって、意思決定の意図や経緯について、決裁途上においても、情報公開においても、読む人によって異なる理解がされることがあってはならない。各府省において、決裁文書に記述する内容や編綴する資料のあり方について、考え方を明確化して徹底するとともに、それを内閣府・公文書管理委員会に報告してチェックを受けることとすべきである。

⑥公文書に対する意識改革のため、地方支分局を含めた職員に対し、「e-ラーニング」等も活用しつつ研修を行うとともに、特に、文書管理者及び文書管理担当者に対しては、対人の「特別な研修」により、公文書管理法の趣旨や理念を徹底し、適切な運用を確保すべきである。



5.今後の検討事項


今回の一連の問題の再発防止のためには、何よりも事実関係の解明が重要である。当WTとしては、引き続き、政府の取組みをチェックするとともに、事実解明の状況もみながら、

①各府省における文書管理を専門的・客観的な視点からチェックしていく体制・ガバナンスの構築

②公文書管理の専門官やアーキビストを含む内閣府、国立公文書館の体制整備

③各府省における情報公開への対応体制の整備

公文書の電子保存についての範囲、手法等の明確化

⑤電子決裁への移行のさらなる加速

⑥外交・防衛機密に関する情報公開についての諸外国の制度・実態の比較検証および一般公文書とは別の情報公開ルールの創設

⑦公益通報者を保護する仕組み

⑧刑法犯罪に至らない不正・不当な行為への対応策のさらなる検討

⑨責任部局以外への共有に関する公文書の取扱い

⑩電子メールの保存・保管に関するシステムの見直し

⑪適正な廃棄を担保する仕組み作り


などの点について、さらなる対応策を検討し、早急に結論を得て最終報告を取りまとめることとする。


以上

2018年3月26日月曜日

平成30年3月26日

[再出発に向けた党大会]

 昨日25日、私が実行委員長を務める党大会が盛大に挙行されました。

 平昌五輪で金・銀・銅メダルを獲得した高木美帆選手が、スポーツを通じた次世代育成や、頑張れば報われる経験を多くの人に伝える決意を示して下さったのに感動。サプライズゲストの谷村新司さんが日本全国のふるさととなる風景をバックに「いい日旅立ち」を熱唱されて会場は盛り上がりました。

 一部報道は、森友問題で党大会は地方からの不満が噴出かと報じていましたが、総理からこの問題に対する徹底した事案究明と、組織の根幹にまで遡った再発防止策への決意が示され、大会はむしろ難局を結束して乗り切ろうという熱意に満ちたものになったと思います。

 私は党の幹事長室に立ち上がった財務省公文書書き換え調査プロジェクトチームの座長を拝命し、現在連日のように同僚議員たちとこの問題の調査に取り組んでいます。「総理や財務大臣をかばうためのPTでないか」との批判もありますが、そうした批判を払拭できる公正かつ徹底した取組みをしていきます。

 むしろ野党が、この問題を足がかりにどうしても政権を攻撃しようと、異例の詐欺事件で勾留中の籠池氏への接見などを行っていますが、私たちはより真っ当な方法で真相に迫り、明日実施される佐川前理財局長の証人喚問に臨みます。
 そしてITを用いた文書の保管・開示のあり方、キャリア制度にまで踏み込んだ公務員の人事制度や政と官の関係についてなど、しっかり提言をまとめていきたいと思います。

 私が事務局次長を務める党の憲法改正推進本部でも、4項目について方針が決まりました。9条については、私がかねて主張するように、9条をそのまま温存し、9条の2として、自衛隊を任務や文民統制の明記をしつつ書き入れる案で集約され、党大会や、前日の全国都道府県連幹事長・事務局長を対象とした講義で示されたところです。

 今後、衆参の憲法審査会を通じて各党へ幅広く議論を呼びかけるとともに、全国で国民運動を展開し、歴史上初めての憲法改正の実現と、日本の明るい未来創りにまい進する所存です。皆様のご支援を心からお願い申し上げます。

2018年2月14日水曜日

平成30年2月14日

[平昌五輪の意義]

 開幕した平昌五輪で日本の選手たちが大活躍しています。自民党内では、文大統領が慰安婦合意に関する日韓合意を尊重しない中での総理の開会式への出席を疑問視する声が多かったのですが、昨日13日の衆議院予算委員会で私の質問に対し、「文大統領に『リーダーはリスクを取ってでも決断しなければならないことがある』と直接訴えたことには意義がある」と説明して下さいました。
 他国のリーダーが参加しなくても、こうしたメッセージを直接伝え、また核兵器開発を続ける北朝鮮との融和路線に過度に梶を切りかねない韓国に対してしっかり日米韓の結束による圧力が必要だと釘を刺した点で、今回の訪韓は成功だったと思います。世論調査でも総理の訪韓を評価する意見が多いです。

 是非日本の選手たちには悔いのない競技を引き続き展開し、私たちに元気を与えていただければと思います。

[働き方改革国会へ]

 理事を拝命している衆議院予算委員会では、野党はいわゆる森友・加計・スパコン問題を追及するとともに、今国会に政府が提出を予定している70年ぶりの労働基準法等大改正案に対し、「働かせ放題法案だ」と批判をしています。

 過労死やワークライフバランスが問われる中で、残業時間の上限規制を行うことはいいけれども、高度プロフェッショナル制度の創設や裁量労働制の対象業務の拡大は、時短の流れに逆行する、という批判です。しかし果たしてそうでしょうか。

 そもそも今回の法改正は、労働者の自己実現に加えて、生産性の拡大も目的としています。生産年齢人口が減少する中、また時間で成果が評価できない多様な職種が登場する中、労働時間を短くするとともに、業務の効率性の向上と成果主義への移行を目指すのはむしろ当然の流れでしょう。

 高度プロフェッショナル制度は、高い年収と高度の専門性を背景に使用者と交渉し、労働者が自ら都合のよい時間帯で働いて成果で評価されることを可能とするものです。
 一方、裁量労働制は確かにみなし労働時間を長時間労働の隠れ蓑にする事例や、単純営業職にこれを適用することへの懸念が広がっていますが、きちんと監督することや健康確保措置の実施を行うとともに、いかなる対象職種にこれを導入するのがふさわしいか詰めていく必要があると考えます。
 厚労省は一般の労働者と裁量労働者の勤務実態を示すデータについて、また現場での実情について、しっかりした調査と対応をして欲しいと思います。そしてこの改正によって働かせ放題になるという懸念を払拭しなければいけません。同一労働同一賃金の普及も不可欠です。

[自衛隊の活躍を応援]

 北陸などでの豪雪被害に自衛隊の方々が真摯に対応して下さっていることに敬意を表します。また、佐賀県で自衛隊のヘリコプターが墜落した事故については、殉職した隊員のご冥福を祈るとともに、損壊した民家の方々に心からお見舞い申し上げます。
 国民の安心・安全を守るために、自衛隊の皆様においてはしっかり装備・規律を点検していただき、意欲旺盛に職務にあたっていただきたいと思います。

 自民党では憲法9条を改正して自衛隊を憲法に位置付ける案を検討しています。先月のNHK日曜討論で私が「3月下旬の党大会までに党としての方針を示したい」と発言してニュースになりましたが、オープンな議論をしていきます。

 沖縄名護の市長選の勝利におごることなく、地道に安心・安全の問題に取り組んで参ります。

2018年1月2日火曜日

平成30年1月2日

[新しい年の門出に]

 皆様におかれましては新しい年をご清祥にてお迎えのことと存じます。
おかげさまで昨年10月に6期目の当選を果たすことができ、直後から特別国会に臨みました。選挙直前に野党が分裂し、混乱するかと思われた国会ですが、質疑時間の配分で若干与野党の意見の相違が見られたものの、総じて落ち着いた展開となったのではないかと思います。

これまでの経緯があるとはいえ、また確かに疑惑追及を中心とした野党の質疑も大切だとはいえ、重要な政策論議を行って与党としての問題意識を反映し、議事録に残すことの意義を考えると、総議席の3分の2を占める与党の質問時間を全体の2割に抑えるという運営はやはり極端ではないかと考えます。また、質疑時間に限らず、党首討論の実施ルールや閣僚の海外出張との調整など国会全体のあり方をこの機会に見直していくべきであり、今年は国会改革を超党派で進めていきたいと考えております。

[これからの方向①]
 
 政策においては選挙戦で取り上げられた「人づくり革命」がやはり注目されました。人材育成にとって極めて重要な幼児教育について、質を高めつつ諸外国のように原則無償化する方向には概ね支持をいただいていますが、特に待機児童の9割となっている0歳から2歳までの子供については、保育の受け皿を整備する子育て安心プランを来年度から前倒し実施することと併せて、当面住民税非課税世帯を対象として無償化を進めます。また、保育士さんたちの処遇改善にも引き続き取り組みます。学童保育など「放課後子ども総合プラン」に基づく2019年度末までの約30万人分の新たな受け皿確保については、来年度までに前倒しします。

大学・短大・専門学校等における高等教育についても、住民税非課税世帯やそれに準じる世帯の方々に対し、授業料免除や給付型奨学金の拡大をしつつ、いつも主張することですが大学改革で国際社会に通用する教育機関を作り出します。また、年収590万円未満世帯を対象とした私立高校授業料の無償化に向けた措置については、消費税使途変更による活用が可能な財源を確保していきます。

[これからの方向②]
 
 もう一つの政策の柱が「生産性革命」です。超高齢化が進む日本が活力を失わないために、2020年度までに日本の設備投資額を2016年度比で10パーセント増やし、労働生産性を年2パーセント向上させるとともに、来年度から3パーセントの賃上げを目指すべく、あらゆる手段を総動員します。

具体的には、特に中小企業・小規模事業者に対し、「ものづくり・商業・サービス補助金」等の予算措置を拡充・重点支援するとともに、賃上げや人的投資等に取り組む中小企業に対して法人税の負担を軽減します。全ての中小企業の特許料金を半減することとし、そのための法案を次期通常国会に提出します。IT・クラウド導入を強力に支援し、3年間で全中小企業・小規模事業者の約3割に当たる約100万社のITツール導入促進を目指します。また、2025年までに70歳を超える中小企業・小規模事業者の経営者約245万人のうち、約半数の127万人が後継者未定であることから、円滑な事業承継・経営革新のための税制などの抜本的措置も講じます。

私が再選後に改革に取り組むと宣言したコーポレートガバナンス(企業統治)については、度重なる不祥事による海外投資家の信頼失墜を回復すべく、独立した社外取締役による実効的な監督・助言ができるようにし、有効な資産活用や研究開発投資などが行われるよう促します。

規制を一時凍結する「サンドボックス(砂場)」制度を創設するための法案を次期通常国会に提出するなどの改革や、私が会長を務める議員連盟で力を入れ、おそらく今年の大きな注目となる、地域の資源を生かした再エネ供給や、5G(第5世代移動通信システム)の実現・活用も進めます。

保険医療データプラットフォームについては、来年度から詳細なシステム設計に着手し、データ利活用基盤の2020年からの本格稼働を目指します。遠隔医療も必要なルールを検討し、介護においてもロボット・センサー等の活用やICTを活用したサービス提供システムの2020年構築を目指します。

農林水産分野・物流についても、情報通信技術の活用などにより生産者の所得向上と消費者ニーズへの対応を実現することが検討されていますが、市場の機能や実態をしっかり見据えて改革を進めていきます。 

[不透明さが増す外交関係]
 
 11月29日未明に北朝鮮からわが国のEEZ(排他的経済水域)に向けて発射された弾道ミサイルは、4,000キロメートルを大きく超える高度に達し、北朝鮮が米国本土を射程として核兵器を用いた攻撃能力開発を今後とも進める意思を改めて明確にしたと言えます。

日本は迅速に米国・韓国と連携し、国連安保理の緊急会合を実施してより強力な経済制裁を講じることを確認するとともに、中国やロシアを含めた国際社会が北朝鮮に対して毅然と対応することを求めています。拉致・核・ミサイル問題の解決に向けた努力を引き続き重ねるとともに、ミサイル防衛システムの強化、北朝鮮への送金ルートなどのチェック、警報・避難・在外邦人の保護など、できる対応をしっかり行っていきます。

米国は先般、イスラエルの首都をエルサレムと認定して大使館をテルアビブから移動するよう指示しましたが、これがアラブ諸国の反発を招き、情勢不安が世界に広がっています。日本にとって米国は重要な同盟国ですが、自民党高村副総裁がコメントしたとおり日本が「和して同ぜず」の姿勢をしっかり持って、事態収拾に向けた取り組みを河野外務大臣を先頭にしっかり行っていきます。

米国抜きのTPPイレブンに向けた大筋合意、日・EUEPA(経済連携協定)の妥結など、これから経済もグローバル化が進み、私たちの暮らしが海外の活力をさらに取り込むこととなりますが、外交関係の不透明さを乗り切るためにはやはり日本の政権が安定し、国際社会で指導力を発揮することが不可欠だと考えます。
 
[立ち位置を明らかに]

 これからの政治は、それぞれの政党が国の目指す方向を明確に示すとともに、それを実現するための具体案を出して国民の前でオープンかつわかりやすく議論することが不可欠です。

政界の状況は予断を許しませんが、これからは自民党・公明党の与党と、対外保守で経済も小さな政府を目指す希望・維新のグループと、経済を犠牲にしてでも平等を目指すとともに軍備も敵視する立憲民主・共産のグループに政界が再編されることでしょう。私は諸外国で見られる理念本位の政党政治(保守二党などではない)が持論であり、こうした動きを歓迎しています。また、憲法改正については、私が党で事務局次長を務める憲法改正推進本部で年末に論点整理を行ったところであり、今後は党での条文化の作業と並行して、衆参の公式機関である憲法審査会において各党がその考えを国民にきちんと示していくことが大事です。私たちは自助・共助・公助の理念を大事にし、正直者が馬鹿を見ない社会を目指していきます。

防衛省の日報問題や森友・加計問題で傷ついた政治の信頼回復も急務です。行政文書の保存・公開ルールをきちんと定め、その公正性に疑いが生じることを防がなければいけません。

難題山積ですがこれからも全力を尽くします。引き続きのご支援を心からお願い致します。

2017年12月21日木曜日

平成29年12月21日

[幅広く憲法論議を]

 昨日12月20日、私が事務局次長を務める自民党憲法改正推進本部の総会が開催され、現状における論点整理が了承されました。

 自民党は結党以来、現行憲法の自主的改正を党是とし、これまで数度の試案を提示してきましたが、北朝鮮情勢などわが国を取り巻く安全保障環境の緊迫化、東日本大震災などで経験した緊急事態への対応、過疎と過密による人工偏在がもたらす選挙制度の変容、家庭の経済事情のいかんに関わらずより高い教育を受けることのできる環境の整備の必要性など、日本が直面する国内外の情勢に鑑み、次の4項目について集中的に議論して以下のような方向性を示すに至りました。

1.自衛隊について

 自衛隊がわが国の平和と独立・国の安全、国民の生命と財産を守る上で必要不可欠な存在であるとの見解に異論はなく、その上で改正の方向性として以下の二通りが述べられました。
 ① 「9条1項・2項を維持した上で、自衛隊を憲法に明記するにとどめるべき」との意見
 ② 「9条2項を削除し、自衛隊の目的・性格をより明確化する改正を行うべき」との意見
 なお、①及び②に共通する問題意識として、「シビリアンコントロール」も憲法に明記すべきとの意見が述べられました。

2.緊急事態について

 国民の生命と財産を守るため、何らかの緊急事態に関する条項を憲法上設けることについて、以下の二通りが述べられました。
 ①選挙ができない事態に備え、「国会議員の任期延長や選挙期日の特例等を憲法に規定すべき」との意見
 ②諸外国の憲法に見られるように、「政府への権限集中や私権制限を含めた緊急事態条項を憲法に規定すべき」との意見
 今後、現行憲法及び法律でどこまで対応できるのかという整理を行った上で、現行憲法体系で対応できない事項について憲法改正の是非を問うといった発想が必要と考えられます。

3.合区解消・地方公共団体について

 両院議員の選挙について、一票の格差(人口比例)への対応により行政区画と選挙区のずれが一層拡大し、地方であれ都市部であれ今後地域住民の声が適切に反映されなくなる懸念があります。このため47条を改正し、①両院議員の選挙区及び定数配分は、人口を基本としながら、行政区画、地勢等を総合勘案する、とりわけ、②政治的・社会的に重要な意義を持つ都道府県をまたがる合区を解消し、都道府県を基本とする選挙制度を維持するため、参議院議員選挙においては、半数改選ごとに各広域地方公共団体(都道府県)から少なくとも一人が選出可能となるように規定する方向で概ね意見は一致しています。同時に、その基盤となる基礎的地方公共団体(市町村)と広域地方公共団体(都道府県)を92条に明記する方向で検討しています。

4.教育充実について

 教育の重要性を理念として憲法上明らかにするため、26条3項を新設し、教育が国民一人一人にとっての幸福の追求や人格の形成を基礎付け、国の未来を切り拓く上で欠くことのできないものであることに鑑みて、国が教育環境の整備を不断に推進すべき旨を規定する方向で概ね意見は一致しています。
 89条は私学助成が禁止されていると読めることから、条文改正を行うべきとの意見も出されています。

 憲法改正は、国民の幅広い支持が必要であることに鑑み、以上4テーマを含め、各党各会派から具体的な意見・提案があれば真剣に検討するなど、建設的な議論を行っていく所存です。是非ご関心をお寄せいただければ幸いです。

2017年12月1日金曜日

平成29年12月1日

[始まった国会論戦]

 短い特別国会ですが、衆参各委員会で論戦が始まりました。

 私は衆議院予算委員会の自民党理事を拝命しており、27、28両日のテレビ中継入り総括審議に最前列で臨みました。

 今国会では、2日間の与党質疑時間は5時間、野党が9時間となり、これが今後の先例に必ずしもならないとはいえ、これまでの与党2対野党8の配分に比べて与党にかなり大きな責任が生じたことになります。
 そもそも与党の議席数が多いにもかかわらず、過去の経緯から野党がほとんどの質疑を行い、ともすると不祥事の追及ばかりで政策論議が深まらなかったことから、野党に重きをおいた形ではあってもこうした修正が国会で合意されたことは意味があったと思います。

 衆議院の予算委員会では、特に新しくできた野党について言えば希望の党が前向きな政策提案を多くされていた印象を受けました。

 いずれにせよ、与党野党を問わず、先日の選挙で取り上げられた人づくり革命(特に待機児童解消と教育無償化の関係)、29日にもミサイルを発射した北朝鮮の問題、森友・加計問題など、内容ある審議がなされたことはよかったと思います。

 この質疑に関し、私は27日のBSフジ「プライムニュース」、28日BS日テレ「深層ニュース」にそれぞれ生出演し、野党代表と議論しました。特に28日の番組で、会計検査院に杜撰さを指摘された森友学園を対象とする土地取引については、真摯に指摘を受け止め、国会での説明とともにこれから行政文書の保管や透明化などに尽力する旨発言してニュースになったところです。

 それ以外にも衆議院憲法審査会の幹事を拝命し、党での憲法改正推進本部での議論とともにしっかり仕事をしていきますし、財務金融委員会の委員も務めます。

 党では他にも事業承継税制の拡大などが課題となっている税制調査会、所有者不明土地や空き家対策の処理を検討する会議、慰安婦問題などを取り上げる日本の名誉と信頼を回復するための特命委員会などで積極的な活動を展開しています。これから年末で忙しくなりますがしっかり頑張っていきます。

2017年10月23日月曜日

平成29年10月23日

[6期目の旅立ち]

 昨日投開票の総選挙で、おかげさまで6期目の当選を果たすことができました。急に決まった解散、そして雨の中での選挙戦に、本当に多くの方々にお手伝いやご激励をいただいたことに心から感謝申し上げます。

 自民党は東京都議選では都民ファーストの会と互角と報じられながら惨敗しており、今回の総選挙当初各メディアが優勢と報じた時に「これはまずい」と感じました。しかし選対の皆さんが身内の緩みを戒め、他陣営の必死の活動に劣らない選挙戦を展開して下さいました。また、事務所スタッフのみんなも本当に頑張ってくれたと思います。

 今回は希望の党、立憲民主党の結党が大きく注目され、これほど予測不可能な選挙戦はありませんでした。しかし結果は自公で再び3分の2を確保することができ、多くの「与党が数十議席は減らす」という見通しを覆しました。

 多くの方々がその原因として、小池さんの「排除の論理」による希望の党の失速を挙げていますが、私は違うと思います。

 前回のブログで触れたとおり、あの2005年の郵政民営化をめぐる解散で、時の小泉総理は法案に反対した議員のいる全ての選挙区に自民党の対抗馬を立てました。これは究極の排除の論理でしたが、「殺されてもいい」とまで口にして、自民党の分裂による苦戦を予想されながらも覚悟を示した小泉さんの政策にかける信念と、そうした戦況を知りながら立候補した多くの議員たちに、有権者の方々は熱い支持を示したのでした。

 小池さんはメディアを扱う天才であり、この小泉劇場を十分意識していたと思います。また、元々彼女は安全保障担当の首相補佐官という、この8月まで私がしていたのと同じ役職を第一次安倍政権で務め、さらに防衛大臣まで経験し、日本版NSC(国家安全保障会議)の立ち上げに尽力された方で、平和安全法制に賛成して憲法改正を行うということは極めて当然の方針です。それと相容れない、いわば新党の根幹にそぐわない方々を受け入れないとすることはむしろ当然のことと言えるでしょう。

 しかし小泉さんの時と異なり、希望の党に合流したのはついこの前まで「平和安全法制は戦争法案だ」「安倍政権のもとでは改憲を阻止する」と訴えていた民進党議員たちだったのです。彼らはこれまでの自らの政策との矛盾について何ら党内議論もせず、有権者への説明も当初行いませんでした。そこに見えたのは覚悟ではなく、看板の掛け替えによる保身だったのです。
 しかも、森友・加計問題でお友達政治や安倍独裁などと批判しながら、自分たちについては小池さんの言うことを100パーセント忖度しているというこの矛盾を覆い隠すことはできませんでした。

 この選挙戦のさなか、民進党の幹部から「選挙が終わったらまた再合流すればよい」という発言があったことは、政党政治や公約の根幹に対する信頼を失わせるものでしたし、終盤になってようやく希望の党の各候補者から「小池代表の方針には異議がある」という発言が出てきても、それも批判を逃れるための方便だしそれならなぜ希望の党に合流するのだという疑問を呼んでしまいました。

 こうした「覚悟や筋」を考えると、別に立ち上がった立憲民主党が希望の党を上回る健闘を見せたのはうなずけます。ただ、彼らにせよそのほとんどは民進党一括で希望の党への合流を求めていて、行き場がないから身を寄せたというのが実態です。また、その多くの選挙区で事実上共闘していた共産党とは、実はこれまで採決で多くの案件について投票行動を異にしていた議員たちであることを指摘したいと思います。本当に彼らは左の路線を突き進むのでしょうか。それが日本の未来をよくするのでしょうか。

 小池さんの今回果たした役割は実は多大です。何も野党を分断させて与党の勝利を導いたからではありません。寄せ集めの民進党を、とりあえず理念の違うグループに再編したからです。
 これからは自民党・公明党の与党と、対外保守で経済も小さな政府を目指す希望・維新のグループと、経済を犠牲にしてでも平等を目指すとともに軍備も敵視する立憲民主・共産のグループに政界が再編されます。私は常日頃から「諸外国でも見られるような理念本位の二大政党制を実現する(保守二党などではない)」ということが持論であり、その意味では日本もようやくその方向に踏み出したということが言えましょう。また、私が党で事務局次長として進めている憲法改正推進本部の議論についても、それに理解を示す勢力が多数を占めたということは歓迎すべきだと思います。
 私は今回の選挙で安倍政権が信任されたと評価してよいと思いますが、選挙期間中いただいた厳しいご指摘はしっかり受け止めるべきだと思います。政策形成過程の透明化を図り、不公正や私腹を肥やしているとか私の信条である「正直者が馬鹿を見ない」という理念に逆行しているとかいう疑問をいささかでも持たれないようにすることが大事です。

 当選後のインタビューで、私がこれから何をしたいか尋ねられた際、これまで取り組んできた北朝鮮情勢を含む安全保障問題、今回の公約の柱である人づくり革命を挙げたほか、メディアで企業不祥事が沢山報じられる中で私がかつて手がけていたコーポレートガバナンス改革もテーマとさせていただきました。真面目な努力が報われる社会、そして官民問わず改革を進める政治を目指していくことをお約束します。
 またこれから原発やエネルギー政策をどうするかは喫緊の課題です。自民党再生可能エネルギー普及拡大議員連盟の会長としてベストを尽くします。もちろん、地元からいただいている様々な要望についても、それが国益と公正さにそぐうものであれば徹底して応援していきます。

 皆様の引き続きのご支援を心よりお願い申し上げます!