2018年1月2日火曜日

平成30年1月2日

[新しい年の門出に]

 皆様におかれましては新しい年をご清祥にてお迎えのことと存じます。
おかげさまで昨年10月に6期目の当選を果たすことができ、直後から特別国会に臨みました。選挙直前に野党が分裂し、混乱するかと思われた国会ですが、質疑時間の配分で若干与野党の意見の相違が見られたものの、総じて落ち着いた展開となったのではないかと思います。

これまでの経緯があるとはいえ、また確かに疑惑追及を中心とした野党の質疑も大切だとはいえ、重要な政策論議を行って与党としての問題意識を反映し、議事録に残すことの意義を考えると、総議席の3分の2を占める与党の質問時間を全体の2割に抑えるという運営はやはり極端ではないかと考えます。また、質疑時間に限らず、党首討論の実施ルールや閣僚の海外出張との調整など国会全体のあり方をこの機会に見直していくべきであり、今年は国会改革を超党派で進めていきたいと考えております。

[これからの方向①]
 
 政策においては選挙戦で取り上げられた「人づくり革命」がやはり注目されました。人材育成にとって極めて重要な幼児教育について、質を高めつつ諸外国のように原則無償化する方向には概ね支持をいただいていますが、特に待機児童の9割となっている0歳から2歳までの子供については、保育の受け皿を整備する子育て安心プランを来年度から前倒し実施することと併せて、当面住民税非課税世帯を対象として無償化を進めます。また、保育士さんたちの処遇改善にも引き続き取り組みます。学童保育など「放課後子ども総合プラン」に基づく2019年度末までの約30万人分の新たな受け皿確保については、来年度までに前倒しします。

大学・短大・専門学校等における高等教育についても、住民税非課税世帯やそれに準じる世帯の方々に対し、授業料免除や給付型奨学金の拡大をしつつ、いつも主張することですが大学改革で国際社会に通用する教育機関を作り出します。また、年収590万円未満世帯を対象とした私立高校授業料の無償化に向けた措置については、消費税使途変更による活用が可能な財源を確保していきます。

[これからの方向②]
 
 もう一つの政策の柱が「生産性革命」です。超高齢化が進む日本が活力を失わないために、2020年度までに日本の設備投資額を2016年度比で10パーセント増やし、労働生産性を年2パーセント向上させるとともに、来年度から3パーセントの賃上げを目指すべく、あらゆる手段を総動員します。

具体的には、特に中小企業・小規模事業者に対し、「ものづくり・商業・サービス補助金」等の予算措置を拡充・重点支援するとともに、賃上げや人的投資等に取り組む中小企業に対して法人税の負担を軽減します。全ての中小企業の特許料金を半減することとし、そのための法案を次期通常国会に提出します。IT・クラウド導入を強力に支援し、3年間で全中小企業・小規模事業者の約3割に当たる約100万社のITツール導入促進を目指します。また、2025年までに70歳を超える中小企業・小規模事業者の経営者約245万人のうち、約半数の127万人が後継者未定であることから、円滑な事業承継・経営革新のための税制などの抜本的措置も講じます。

私が再選後に改革に取り組むと宣言したコーポレートガバナンス(企業統治)については、度重なる不祥事による海外投資家の信頼失墜を回復すべく、独立した社外取締役による実効的な監督・助言ができるようにし、有効な資産活用や研究開発投資などが行われるよう促します。

規制を一時凍結する「サンドボックス(砂場)」制度を創設するための法案を次期通常国会に提出するなどの改革や、私が会長を務める議員連盟で力を入れ、おそらく今年の大きな注目となる、地域の資源を生かした再エネ供給や、5G(第5世代移動通信システム)の実現・活用も進めます。

保険医療データプラットフォームについては、来年度から詳細なシステム設計に着手し、データ利活用基盤の2020年からの本格稼働を目指します。遠隔医療も必要なルールを検討し、介護においてもロボット・センサー等の活用やICTを活用したサービス提供システムの2020年構築を目指します。

農林水産分野・物流についても、情報通信技術の活用などにより生産者の所得向上と消費者ニーズへの対応を実現することが検討されていますが、市場の機能や実態をしっかり見据えて改革を進めていきます。 

[不透明さが増す外交関係]
 
 11月29日未明に北朝鮮からわが国のEEZ(排他的経済水域)に向けて発射された弾道ミサイルは、4,000キロメートルを大きく超える高度に達し、北朝鮮が米国本土を射程として核兵器を用いた攻撃能力開発を今後とも進める意思を改めて明確にしたと言えます。

日本は迅速に米国・韓国と連携し、国連安保理の緊急会合を実施してより強力な経済制裁を講じることを確認するとともに、中国やロシアを含めた国際社会が北朝鮮に対して毅然と対応することを求めています。拉致・核・ミサイル問題の解決に向けた努力を引き続き重ねるとともに、ミサイル防衛システムの強化、北朝鮮への送金ルートなどのチェック、警報・避難・在外邦人の保護など、できる対応をしっかり行っていきます。

米国は先般、イスラエルの首都をエルサレムと認定して大使館をテルアビブから移動するよう指示しましたが、これがアラブ諸国の反発を招き、情勢不安が世界に広がっています。日本にとって米国は重要な同盟国ですが、自民党高村副総裁がコメントしたとおり日本が「和して同ぜず」の姿勢をしっかり持って、事態収拾に向けた取り組みを河野外務大臣を先頭にしっかり行っていきます。

米国抜きのTPPイレブンに向けた大筋合意、日・EUEPA(経済連携協定)の妥結など、これから経済もグローバル化が進み、私たちの暮らしが海外の活力をさらに取り込むこととなりますが、外交関係の不透明さを乗り切るためにはやはり日本の政権が安定し、国際社会で指導力を発揮することが不可欠だと考えます。
 
[立ち位置を明らかに]

 これからの政治は、それぞれの政党が国の目指す方向を明確に示すとともに、それを実現するための具体案を出して国民の前でオープンかつわかりやすく議論することが不可欠です。

政界の状況は予断を許しませんが、これからは自民党・公明党の与党と、対外保守で経済も小さな政府を目指す希望・維新のグループと、経済を犠牲にしてでも平等を目指すとともに軍備も敵視する立憲民主・共産のグループに政界が再編されることでしょう。私は諸外国で見られる理念本位の政党政治(保守二党などではない)が持論であり、こうした動きを歓迎しています。また、憲法改正については、私が党で事務局次長を務める憲法改正推進本部で年末に論点整理を行ったところであり、今後は党での条文化の作業と並行して、衆参の公式機関である憲法審査会において各党がその考えを国民にきちんと示していくことが大事です。私たちは自助・共助・公助の理念を大事にし、正直者が馬鹿を見ない社会を目指していきます。

防衛省の日報問題や森友・加計問題で傷ついた政治の信頼回復も急務です。行政文書の保存・公開ルールをきちんと定め、その公正性に疑いが生じることを防がなければいけません。

難題山積ですがこれからも全力を尽くします。引き続きのご支援を心からお願い致します。

2017年12月21日木曜日

平成29年12月21日

[幅広く憲法論議を]

 昨日12月20日、私が事務局次長を務める自民党憲法改正推進本部の総会が開催され、現状における論点整理が了承されました。

 自民党は結党以来、現行憲法の自主的改正を党是とし、これまで数度の試案を提示してきましたが、北朝鮮情勢などわが国を取り巻く安全保障環境の緊迫化、東日本大震災などで経験した緊急事態への対応、過疎と過密による人工偏在がもたらす選挙制度の変容、家庭の経済事情のいかんに関わらずより高い教育を受けることのできる環境の整備の必要性など、日本が直面する国内外の情勢に鑑み、次の4項目について集中的に議論して以下のような方向性を示すに至りました。

1.自衛隊について

 自衛隊がわが国の平和と独立・国の安全、国民の生命と財産を守る上で必要不可欠な存在であるとの見解に異論はなく、その上で改正の方向性として以下の二通りが述べられました。
 ① 「9条1項・2項を維持した上で、自衛隊を憲法に明記するにとどめるべき」との意見
 ② 「9条2項を削除し、自衛隊の目的・性格をより明確化する改正を行うべき」との意見
 なお、①及び②に共通する問題意識として、「シビリアンコントロール」も憲法に明記すべきとの意見が述べられました。

2.緊急事態について

 国民の生命と財産を守るため、何らかの緊急事態に関する条項を憲法上設けることについて、以下の二通りが述べられました。
 ①選挙ができない事態に備え、「国会議員の任期延長や選挙期日の特例等を憲法に規定すべき」との意見
 ②諸外国の憲法に見られるように、「政府への権限集中や私権制限を含めた緊急事態条項を憲法に規定すべき」との意見
 今後、現行憲法及び法律でどこまで対応できるのかという整理を行った上で、現行憲法体系で対応できない事項について憲法改正の是非を問うといった発想が必要と考えられます。

3.合区解消・地方公共団体について

 両院議員の選挙について、一票の格差(人口比例)への対応により行政区画と選挙区のずれが一層拡大し、地方であれ都市部であれ今後地域住民の声が適切に反映されなくなる懸念があります。このため47条を改正し、①両院議員の選挙区及び定数配分は、人口を基本としながら、行政区画、地勢等を総合勘案する、とりわけ、②政治的・社会的に重要な意義を持つ都道府県をまたがる合区を解消し、都道府県を基本とする選挙制度を維持するため、参議院議員選挙においては、半数改選ごとに各広域地方公共団体(都道府県)から少なくとも一人が選出可能となるように規定する方向で概ね意見は一致しています。同時に、その基盤となる基礎的地方公共団体(市町村)と広域地方公共団体(都道府県)を92条に明記する方向で検討しています。

4.教育充実について

 教育の重要性を理念として憲法上明らかにするため、26条3項を新設し、教育が国民一人一人にとっての幸福の追求や人格の形成を基礎付け、国の未来を切り拓く上で欠くことのできないものであることに鑑みて、国が教育環境の整備を不断に推進すべき旨を規定する方向で概ね意見は一致しています。
 89条は私学助成が禁止されていると読めることから、条文改正を行うべきとの意見も出されています。

 憲法改正は、国民の幅広い支持が必要であることに鑑み、以上4テーマを含め、各党各会派から具体的な意見・提案があれば真剣に検討するなど、建設的な議論を行っていく所存です。是非ご関心をお寄せいただければ幸いです。

2017年12月1日金曜日

平成29年12月1日

[始まった国会論戦]

 短い特別国会ですが、衆参各委員会で論戦が始まりました。

 私は衆議院予算委員会の自民党理事を拝命しており、27、28両日のテレビ中継入り総括審議に最前列で臨みました。

 今国会では、2日間の与党質疑時間は5時間、野党が9時間となり、これが今後の先例に必ずしもならないとはいえ、これまでの与党2対野党8の配分に比べて与党にかなり大きな責任が生じたことになります。
 そもそも与党の議席数が多いにもかかわらず、過去の経緯から野党がほとんどの質疑を行い、ともすると不祥事の追及ばかりで政策論議が深まらなかったことから、野党に重きをおいた形ではあってもこうした修正が国会で合意されたことは意味があったと思います。

 衆議院の予算委員会では、特に新しくできた野党について言えば希望の党が前向きな政策提案を多くされていた印象を受けました。

 いずれにせよ、与党野党を問わず、先日の選挙で取り上げられた人づくり革命(特に待機児童解消と教育無償化の関係)、29日にもミサイルを発射した北朝鮮の問題、森友・加計問題など、内容ある審議がなされたことはよかったと思います。

 この質疑に関し、私は27日のBSフジ「プライムニュース」、28日BS日テレ「深層ニュース」にそれぞれ生出演し、野党代表と議論しました。特に28日の番組で、会計検査院に杜撰さを指摘された森友学園を対象とする土地取引については、真摯に指摘を受け止め、国会での説明とともにこれから行政文書の保管や透明化などに尽力する旨発言してニュースになったところです。

 それ以外にも衆議院憲法審査会の幹事を拝命し、党での憲法改正推進本部での議論とともにしっかり仕事をしていきますし、財務金融委員会の委員も務めます。

 党では他にも事業承継税制の拡大などが課題となっている税制調査会、所有者不明土地や空き家対策の処理を検討する会議、慰安婦問題などを取り上げる日本の名誉と信頼を回復するための特命委員会などで積極的な活動を展開しています。これから年末で忙しくなりますがしっかり頑張っていきます。

2017年10月23日月曜日

平成29年10月23日

[6期目の旅立ち]

 昨日投開票の総選挙で、おかげさまで6期目の当選を果たすことができました。急に決まった解散、そして雨の中での選挙戦に、本当に多くの方々にお手伝いやご激励をいただいたことに心から感謝申し上げます。

 自民党は東京都議選では都民ファーストの会と互角と報じられながら惨敗しており、今回の総選挙当初各メディアが優勢と報じた時に「これはまずい」と感じました。しかし選対の皆さんが身内の緩みを戒め、他陣営の必死の活動に劣らない選挙戦を展開して下さいました。また、事務所スタッフのみんなも本当に頑張ってくれたと思います。

 今回は希望の党、立憲民主党の結党が大きく注目され、これほど予測不可能な選挙戦はありませんでした。しかし結果は自公で再び3分の2を確保することができ、多くの「与党が数十議席は減らす」という見通しを覆しました。

 多くの方々がその原因として、小池さんの「排除の論理」による希望の党の失速を挙げていますが、私は違うと思います。

 前回のブログで触れたとおり、あの2005年の郵政民営化をめぐる解散で、時の小泉総理は法案に反対した議員のいる全ての選挙区に自民党の対抗馬を立てました。これは究極の排除の論理でしたが、「殺されてもいい」とまで口にして、自民党の分裂による苦戦を予想されながらも覚悟を示した小泉さんの政策にかける信念と、そうした戦況を知りながら立候補した多くの議員たちに、有権者の方々は熱い支持を示したのでした。

 小池さんはメディアを扱う天才であり、この小泉劇場を十分意識していたと思います。また、元々彼女は安全保障担当の首相補佐官という、この8月まで私がしていたのと同じ役職を第一次安倍政権で務め、さらに防衛大臣まで経験し、日本版NSC(国家安全保障会議)の立ち上げに尽力された方で、平和安全法制に賛成して憲法改正を行うということは極めて当然の方針です。それと相容れない、いわば新党の根幹にそぐわない方々を受け入れないとすることはむしろ当然のことと言えるでしょう。

 しかし小泉さんの時と異なり、希望の党に合流したのはついこの前まで「平和安全法制は戦争法案だ」「安倍政権のもとでは改憲を阻止する」と訴えていた民進党議員たちだったのです。彼らはこれまでの自らの政策との矛盾について何ら党内議論もせず、有権者への説明も当初行いませんでした。そこに見えたのは覚悟ではなく、看板の掛け替えによる保身だったのです。
 しかも、森友・加計問題でお友達政治や安倍独裁などと批判しながら、自分たちについては小池さんの言うことを100パーセント忖度しているというこの矛盾を覆い隠すことはできませんでした。

 この選挙戦のさなか、民進党の幹部から「選挙が終わったらまた再合流すればよい」という発言があったことは、政党政治や公約の根幹に対する信頼を失わせるものでしたし、終盤になってようやく希望の党の各候補者から「小池代表の方針には異議がある」という発言が出てきても、それも批判を逃れるための方便だしそれならなぜ希望の党に合流するのだという疑問を呼んでしまいました。

 こうした「覚悟や筋」を考えると、別に立ち上がった立憲民主党が希望の党を上回る健闘を見せたのはうなずけます。ただ、彼らにせよそのほとんどは民進党一括で希望の党への合流を求めていて、行き場がないから身を寄せたというのが実態です。また、その多くの選挙区で事実上共闘していた共産党とは、実はこれまで採決で多くの案件について投票行動を異にしていた議員たちであることを指摘したいと思います。本当に彼らは左の路線を突き進むのでしょうか。それが日本の未来をよくするのでしょうか。

 小池さんの今回果たした役割は実は多大です。何も野党を分断させて与党の勝利を導いたからではありません。寄せ集めの民進党を、とりあえず理念の違うグループに再編したからです。
 これからは自民党・公明党の与党と、対外保守で経済も小さな政府を目指す希望・維新のグループと、経済を犠牲にしてでも平等を目指すとともに軍備も敵視する立憲民主・共産のグループに政界が再編されます。私は常日頃から「諸外国でも見られるような理念本位の二大政党制を実現する(保守二党などではない)」ということが持論であり、その意味では日本もようやくその方向に踏み出したということが言えましょう。また、私が党で事務局次長として進めている憲法改正推進本部の議論についても、それに理解を示す勢力が多数を占めたということは歓迎すべきだと思います。
 私は今回の選挙で安倍政権が信任されたと評価してよいと思いますが、選挙期間中いただいた厳しいご指摘はしっかり受け止めるべきだと思います。政策形成過程の透明化を図り、不公正や私腹を肥やしているとか私の信条である「正直者が馬鹿を見ない」という理念に逆行しているとかいう疑問をいささかでも持たれないようにすることが大事です。

 当選後のインタビューで、私がこれから何をしたいか尋ねられた際、これまで取り組んできた北朝鮮情勢を含む安全保障問題、今回の公約の柱である人づくり革命を挙げたほか、メディアで企業不祥事が沢山報じられる中で私がかつて手がけていたコーポレートガバナンス改革もテーマとさせていただきました。真面目な努力が報われる社会、そして官民問わず改革を進める政治を目指していくことをお約束します。
 またこれから原発やエネルギー政策をどうするかは喫緊の課題です。自民党再生可能エネルギー普及拡大議員連盟の会長としてベストを尽くします。もちろん、地元からいただいている様々な要望についても、それが国益と公正さにそぐうものであれば徹底して応援していきます。

 皆様の引き続きのご支援を心よりお願い申し上げます!

2017年10月10日火曜日

平成29年10月10日

[絶対に負けられない戦い]

 いよいよ本日10日、衆議院選挙が公示となります。

 突然の選挙戦ではありますが、これからますます緊迫するであろう北朝鮮動向や、超少子高齢化など、内外を取り巻く難局を考えれば、このタイミングの選挙によってしっかり政治を安定させることが重要です。株価など市場を見ても、経済界でもそうした期待が強いことは明らかだと思います。
 「疑惑隠し解散だ」などと批判を受けることをあえて承知で衆議院を解散した総理の決断を受け、政治に対する信頼の回復に真摯に取り組むことを誓いつつ、この選挙戦を全力で戦う決意です。

 今回の選挙の最大の特徴は、選挙戦に至るまで一体どのような政党の枠組みになるかがわからなかったことです。
 私が衆議院解散の日の夜に出演したテレビの討論番組において、希望の党の議員と民進党の議員にそれぞれ今後の戦略を尋ねたところ、希望の党側は「理念重視の再編」、民進党側は「丸ごと希望の党への移行」を主張していてかみ合いませんでした。

 しかしその後のいわゆる「小池劇場」を見ていると、あの2005年の「郵政民営化是か非か」をめぐる政局とは似て非なる構図であることがわかります。
 2005年の総選挙で、当時の小泉総理は郵政民営化関連法案に反対した議員にもれなく自民党公認候補の対抗馬を立てました。しかし今回小池さんは、平和安全法制についてプラカードを掲げてまで反対していたほとんどの民進党の議員について、「実は賛成でした」と表明すれば希望の党に受け入れています。
 平和安全法制について賛同が広がることはありがたいのですが、国会議員の活動や有権者への説明はどれだけ軽いものなのか、そこまでして議員の地位を守ることが大事なのか、首をかしげざるを得ません。

 さらに不可解なのは「アベ政治を許さない」とその手法を独裁的と批判していた人たちが、小池さんや一部の執行部が決めたこうした方針を、何の議論もしないで黙って受け入れていることです。
 小泉元総理の郵政民営化関連法案についても、今年安倍総裁が示した憲法改正項目も、その後何時間も党内で議論していますし、後者についてはまだ結論が出ていません。多様化した現代社会にあって、重大な問題をきちんと様々な観点から議論して決めていくのは民主主義の基本ではないでしょうか。

 希望の党が一体誰を総理大臣にするのか、これからの政権の枠組みをどうするのか、急ごしらえの「消費税増税ゼロ」の代替財源や「2030年原発ゼロ」に伴うエネルギー価格など、わからないことが多過ぎて、とても私たちの未来を託す政権に値しないと感じるのは私だけではないはずです。
 一方の立憲民主党についても、筋を通したというより行き場のなくなった民進党の議員の互助会的な側面が否めず、しかもこの国難にあっていまだに平和安全法制はじめ様々な重要案件に反対しているところから、やはり未来を託すわけにはいきません。

 安倍政権になってから、雇用は200万人増え、正社員の求人倍率も調査開始以来初めて1倍を超えました。私たちはこの選挙を、自公連立政権の確かな実績を訴え、地域との絆を大事にして地に足をつけながら着実に改革を進め、国難突破をするための選挙と位置付けて全力を尽くして参ります。是非私のホームページにて詳細な政策をご覧いただき( http://www.shibamasa.net/seisaku.html )、最後の最後までご支援の輪を広げて下さるよう、心からお願い申し上げます!!

2017年8月30日水曜日

平成29年8月30日

[炎の弾丸出張韓国編]

 8月28日からソウルにて重要な日程に臨んでいます。

 到着の夜、7日に河野外務大臣との外相会談を行った康京和外交部長官が主催する晩餐会に出席。同じテーブルには岡田克也元外務大臣や山本一太元国務大臣たちがいらっしゃいました。
 私から長官に、戦時中の韓国における徴用工が当時雇っていた現地日本企業に個別的損害賠償を求めることは排除されないと文大統領が発言したのは、日韓請求権協定に反するのみならず、韓国で活動する日本企業にとっても予測可能性を失わせる大問題で、日韓経済関係ひいては韓国の安定にも影響する重大事象であることや、自分が河野外務大臣と近い関係にあるがしっかり交渉をする人物であるということをお話ししました。これに対し康長官は、この問題は司法プロセスが進行中でそれを待って対応する、河野大臣とは馬が合うのできっと良好な関係が築けると思う、とコメントされました。

 歓迎の席ではいささか立ち入った話題でしたが、友好関係を確立しつつ懸案事項もきちんと解決すべきというのが私のスタンスです。

 政治家・有識者・経済人・メディア関係者などが集う日韓フォーラムでは、2日間にわたって政治・経済問題について活発な議論を交わしました。

 折しも28日に北朝鮮のさらなる核実験準備が報じられるとともに、29日の朝には日本を横断する形での弾道ミサイルが発射され、安全保障の議論は大変盛り上がりました。

 韓国側出席者の中には、日本や米国が厳しい対応をしつつ韓国が北朝鮮の対話窓口となって役割分担をすべきだと意見を述べる方もいましたが、今は対話の時期でなく、文大統領は現実問題として日米と結束して厳しい圧力をかけるべきだという姿勢だという意見が大勢でした。
 私も、今回のミサイル発射の手法は日本だけに危険を及ぼし、米国や韓国との分断を狙う卑劣なものだが、ここは日韓が結束するとともに国際社会、特に中国にもきちんと北朝鮮への圧力に向けた行動をしてもらわないといけない。中国が本気で対応するには日本も韓国も米国も盤石の政治力を発揮しないといけない。ただし中国がこの要求を自らの勢力伸長の交渉カードに用いようとする動きには注意が必要だと発言しました。

 もちろん日本の独自のミサイル対応能力、敵基地反撃も視野に入れた法律上・装備上の準備を加速しなければなりません。

 政治問題のセッションや経済問題のセッションでも発言しました。TPPに関して、米国の参加はかなり厳しくなっているがまずは高い水準のTPPイレブン(残存国)での妥結、そして日EUのEPA(経済連携協定)を固めたうえで、韓国とも協議してRCEP(東アジア地域包括的経済協定)に向かっていくべきと発言。韓国の放射能を理由とする日本からの水産物輸入制限の撤廃についてもプロセスを加速するよう訴えました。
 他の日本側参加者から慰安婦に関する日韓合意の着実な実施の主張がなされたことは心強かったですし、懸案事項解決と将来にわたる日韓協力はともに進めるべきだが、タイムスケジュールを分けてツートラックで臨むべきだとの韓国側の主張にも、それが着実に見て取れるのであれば首肯しうるものがあるなと感じました。

 各界、日韓の与野党の政治家がこうしたセッションを通じて共通の理解を増進することはとても重要だと思います。これからも全力を尽くして結果を出していきます。

2017年8月16日水曜日

平成29年8月16日

[平和への祈り]

 8月9日、自民党を代表して長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典に出席したのに続き、終戦の日15日には安倍自民党総裁の代理で靖国神社に参拝し、先の大戦で尊い犠牲となられた先人の御霊に謹んで哀悼の誠を捧げ、恒久平和への思いを新たにしました。

 それぞれの行事で戦争の悲惨さを体が震える程に感じ、こうした悲劇を二度と繰り返してはならないと強く思いました。今年核兵器禁止条約が採択されたのも、世界でこうした思いが広がったからでしょう。

 そのこと自体は素晴らしいことだと思います。しかし現実には北朝鮮等一方的にこの理念に背を向けて核開発を進めている国があり、そのような中で民主的先進国のみが条約に参加して核放棄をするということにはあまりにも無理があります。日本が核兵器国の核の傘に守られているからではなく、そのようなことが世界平和や核廃絶にかえって逆行するからです。

 私たちは核保有国・非保有国・核保有を目指している国も巻き込む形でいかに核軍縮を実効的に進めるかを考えていくべきです。私が外務大臣政務官を務めていた2009年、ニューヨークの国連本部で開催されたNPT(核不拡散条約)運用検討会議の準備委員会に日本を代表して出席した際、そのような趣旨のスピーチを行って評価されましたが、その後の国際情勢は依然として厳しいものがあります。
 今回の条約プロセスには日本は参加しませんでしたけれども、今後とも日本が唯一の被爆国としてどのように世界をリードしていけるか真摯に考えていきたいと思います。

 北朝鮮が米国へのミサイル攻撃を示唆する動きを見せていますが、諸外国と連携して自制を働きかけるとともに、日本に万一の被害が及ぶことがないようPAC3配備など万全の態勢を取っていきます。

 今年の靖国神社には、総理も閣僚も参拝をされませんでした。近隣諸国に対する配慮があったと思われ、私も「自由民主党総裁 安倍晋三 同総裁特別補佐 柴山昌彦」という肩書きで私費による玉串料奉納をした次第です。

 先人の国を思う気持ちを決して忘れず、またその思いに恥ずかしくない日本を築き上げるために、これからも全力を尽くすことをここに誓います。