2018年12月19日水曜日

平成30年12月19日

[成果に向けて]

 17日月曜日、平成31年度予算について財務大臣と折衝を行いました。

1.外国人受入れ拡大に対応した日本語教育・外国人児童生徒等への教育の充実

 臨時国会でも取り上げられましたが、地域の日本語教育の総合的な体制作りや、学校における日本語指導体制の充実のため、対前年比およそ3倍の14億円を確保しました。

2.次世代放射光施設の整備着手

 わが国の産・学・官の研究力強化と生産性向上に貢献する東北地方の上記施設について、民間企業や自治体等からも費用負担について一定の確約をいただくことを前提に、13億円をお認めいただき、2023年の施設運転開始を目指して参ります。

3.防災・減災・国土強靱化のための3か年緊急対策

 災害時には地域住民の避難所ともなる公立学校施設の耐震化やトイレの整備など、臨時・特別の措置として2084億円を確保しました。

4.幼児教育の無償化

 来年10月からの実施を目指し、関係府省や市町村と協議をしてきましたが、財源負担の役割分担について基本的に合意がまとまり、子ども・子育て支援新制度の対象とならない私立幼稚園については、現行の段階的無償化にかかる負担割合を含め、国1/2、都道府県1/4、市町村1/4としていただきました(現行の国の負担1/3)。

 初めての予算折衝ですが満額確保となり、関係の皆様には心から感謝しております。

[医学部入試の公正確保等にかかる緊急調査最終まとめ]

 14日の閣議後会見で上記取りまとめについて報告しました。私たちとしては全力を尽くしましたが、時間を要したことにより不安に思われた受験生にお詫び申し上げます。

 東京医大の入学者選抜において「女性差別」「年齢差別」とも言うべき不適切な取扱いが明らかになったことを受け、文部科学省が医学部医学科を置く国公私立全ての大学の入学者選抜を調査した上記最終まとめにおいては、適正手続を重んじ、AJMC(全国医学部長病院長会議)で先月出された規範も参考にしつつ、不適切な入学者選抜についての考え方と、そのような事案が判明した場合の対応、書面・訪問調査の結果を明らかにするとともに、今後の課題を記しています。

 その結果、当初は全ての大学で不適切な入試はないとの回答があったにもかかわらず、9校の国・私立大学(神戸大・岩手医大・順天堂大・昭和大・東京医大・日大・北里大・金沢医大・福岡大)の入学者選抜において「不適切な事案」が判明したことは大変遺憾です。

 これらの大学では既に自ら不適切であったと認めて公表のうえ、過去に不利益を受けた方への対応を進めようとしていますが、追加合格の措置に伴い、今度の入試での募集人員を減らさざるを得ないといった事態が生じています。

 非のない受験生に影響が生じていることは大変遺憾です。速やかな情報提供に努めるなど、各大学には受験生の立場に立って、迅速かつ丁寧に対応して欲しいと思います。

 また、聖マリアンナ医科大学については、文科省としては不適切であると認識しつつも、大学との間で見解の相違があり、「不適切である可能性の高い事案」として記載しています。同大には、第三者委員会を設置し、文科省が指摘した事項について調査を行うよう求めています。

 さらに、最終まとめにおいては、「疑惑を招きかねない事案」を具体的に示して改善を促すとともに、「好事例」を紹介することにより、公正性の向上を図っています。

 今回の調査結果を踏まえ、今後、大学関係者や法曹関係者等からなる検討の場を設け、他の学部も含めた公正な入学者選抜のあり方について議論をしていく予定です。

 なお、文科省に対して医学部定員を臨時増員するなどして受験生の不安を払拭すべきでないかとのご意見もいただいております。

 しかし、医学部の入学定員増については、医師の需給推計に基づき、全体として過剰を招かないよう配慮するとの閣議決定等が行われており、これら政府全体の方針を踏まえ、原則として認めないこととされています。

 このため、特例的にであってもこの短期間に定員増を行うことは困難ですが、受験生の不安を少しでも緩和するよう取り組むことが重要と考えており、
①不適切な事案があった9大学に対して、相談窓口を設けるなど、受験生への丁寧な対応を求める
②各大学の募集人員等にかかる情報の速やかな提供を図る
など、できる限りの対応を取るよう、私から事務方に指示致しました。

2018年12月13日木曜日

平成30年12月13日

[未来型の教育へ]

 昨日12日、つくば市に伺い、非常に有意義な視察を行うことができました。

 近隣小中学校の統廃合により今年4月に開校した市立みどりの学園義務教育学校は、小中一貫校で、発達段階に応じて系統的に、ICT教育、プログラミング教育、遠隔教育、外国語教育などを実践していました。

 中学1年生の教室では、生徒たちがデジタル顕微鏡で拡大した火山灰の映像を大型画面に映し、その成分の分析などをしていました。
 また、小学4年生のロボットの車を動かす授業では、インターネットでつながった大学の研究室から、生徒たちがタブレット端末の画面を通じてアドバイスを受けていました。
 職員室でも先生がパソコンとLANを使って校務を効率化し、職場環境の整理や働き方改革に向けて大いなる成果をあげている様子がわかりました。

 先月22日にはこのブログで紹介したとおり、新時代の学びを支える先端技術のフル活用に向けて「柴山・学びの革新プラン」を打ち出したところです。今回の視察を参考にしつつ、教育の質の向上のための先端技術の活用を、国レベルで積極的に進めていきます。

 JAXA(宇宙航空研究開発機構)筑波宇宙センターも訪れました。

 展示館では宇宙環境利用について若田宇宙飛行士から説明を受けたり、ロケットや輸送システムについての展示を布野理事に案内していただいたりしました。
 宇宙ステーション試験棟では先般無事帰還したこうのとりの小型カプセルの実物を見せていただき、高温で黒く変色した外表と、4℃の低温でしっかり守られた内部ボックスに日本の技術の高さを実感しました。
 他にも宇宙ステーション運用棟の管制室を視察したり、これからのスペースデブリ(宇宙ゴミ)についての解析について説明を伺ったりして、今後の宇宙政策にしっかりリーダーシップを取っていかなければならないと改めて決意した次第です。

最後の視察は筑波大学でした。

 学園都市として恵まれた環境のもと、人文社会・先端技術・体育や芸術など、多様なカリキュラムを有し、外国人留学生数も国立大では東大に次ぎ2位となる2400人を超える学生が学んでいます。
 東京教育大学を前身とし、国内的にも国際的にも、また学際的にも「開かれた大学」として柔軟な教育・研究を目指す取組みには感銘を受けました。
 エンパワースタジオでは世界最大のVRシステムや大型ロボット、高齢者医療の取組みなどの展示を見させていただくなど、貴重な体験もさせていただきました。

 未来に向け教育・研究を切り拓くべく、今後とも尽力致します。

2018年12月5日水曜日

平成30年12月5日

[節目の1日]

 おかげさまで今日、53回目の誕生日を無事迎えることができました。激動の中、信念と感謝の気持ちを大切にこれからも一歩一歩進んで行きたいと思います。

 中国などの新興国が急速に力を付けてきています。ノーベル生理学・医学賞を受賞された本庶佑京都大学特別教授が指摘されるとおり、人材育成のために日本はもっと力を入れなければいけません。文科省は「研究力向上加速化プラン」として、
・科研費等における、若手研究者を中心としたリソースの重点投下・制度改革
・若手研究者が海外で研鑚を積み、挑戦する機会の抜本的拡充
・新興・融合領域の開拓に資する取組みの強化
及びこれらを支える
・共同利用・共同研究体制の強化
等に関して総合的に取り組みます。
 科研費の不正利用はあってはなりませんが、その使い勝手をよくし、第5期科学技術基本計画(H28~32)にある政府研究開発投資対GDP比1%、総額約26兆円の目標達成に向けて全力を尽くします。

 そうした中で、11月22日、「新時代の学びを支える先端技術のフル活用に向けて~柴山・学びの革新プラン~」を提示し、大きな反響をいただきました。
 技術革新の時代に、学校が人と人との関わり合いの中で、人間としての強みを伸ばしながら、人生や社会を見据えて学び合う場となるよう、その担い手の中核となる教師を支え、質を高めるツールとして先端技術を学校教育にも積極的に取り入れていくとともに、外部人材の活用も行います。
・2020年代早期(しかもなるべく早く)に全ての小・中・高等学校で遠隔教育などを活用できるよう全国の取組みの普及や民間・大学等のノウハウの活用を促進
・ビッグデータの活用による指導の充実や、指導力の分析などによる教師の資質向上に向けた取組みなどを促進
・先端技術活用のため、学校のICT環境の整備などを促進
以上、教育再生実行会議における議論の結果も踏まえ、年度内に中間取りまとめ、6月頃までにとりまとめを行い、必要な措置を講じていきます。

 本日、参議院本会議にて、所管である原子力損害賠償法の改正案について可決していただき、成立を見ました。今後万が一原子力事故が発生した場合、原子力損害の被害者が迅速かつ適切に保護を受けられることを目的としています。具体的には
・原子力事業者に対して、損害賠償の実施のための方針の作成及び公表を義務付け
・原子力事業者による被害者への迅速な賠償の仮払いのための資金を国が貸し付ける制度を創設
・原子力損害賠償紛争審査会による和解仲介手続について、和解の仲介が打ち切られた場合における時効の中断にかかる特例(1ヶ月以内の提訴で中断)を措置
・原子力損害賠償補償契約の新規締結及び原子力事業者に対する政府の援助にかかる期限を10年間延長
というもので、明日6日には、議員立法の高額チケット転売防止法案や研究開発力強化法改正案の参議院文教科学委員会での審議をしていただく予定です。

 重要案件に引き続き全力で取り組んでいきますので、どうぞよろしくお願い致します。

2018年10月27日土曜日

平成30年10月27日

[炎の弾丸出張ベルリン編]

 25日から26日まで、総理の中国出張と時を同じくしてベルリンで開催された第2回北極科学大臣会合に日本を代表して出席しました。

 あまり知られていませんが、北極の温暖化は地球全体の2~3倍の速度で進展しています。20年前から氷河や北極海の氷が劇的に溶け出し、凍土からメタンガスが発生するなど生態系が大きく変化しています。
 先の冬が日本において記録的な低温・豪雪だった背景には、北極から強い寒波が押し出されたことが原因にあると言われており、また、グリーンランドの氷床が融解すると地球全体の海面が6メートル上昇して多くの都市や島が水没するなど、放置した場合の人類への影響は計り知れません。

 こうした危機感から2016年に米国で開催されてから1年おいての今回の2回目会議では、
①北極域における観測ネットワークの連携や研究インフラの国際的なアクセス容易化に向けた協力
②北極の変化に伴う地域的・全地球的なダイナミクスの理解に向けた世界各国の協働
③北極の環境と社会(地域の先住民族などは特に)の脆弱性評価及び回復力構築に向けた多国間の科学協力の促進
 などを盛り込んだ共同声明を採択し、次回第3回会合を日本に誘致することを決定していただきました。アジアでは初めての開催で、来年から北極評議会議長国となるアイスランドと2020年の共催となる見込みです。

 日本には豊富な観測データや、それを北極地域の方々にフィードバックしてきた実績があります。準備は大変ですが、人類の叡智を結集する有意義な会議を目指して参ります。

[いよいよ国会開幕]

 24日には臨時国会が開会となりました。総理の所信表明演説を、本会議場の雛壇で閣僚として聞き、身の引き締まる思いです。今回の出張から帰ったら早速29日月曜日から各党の代表質問となります。その後は補正予算の予算委員会の質疑。おかげさまで公立小中学校の空調整備やブロック塀の安全対策などに1000億円近く計上されるなど、予想以上の成果が出つつあります。今後とも全力を尽くすことをお誓い致します。

2018年10月24日水曜日

平成30年10月24日

[百聞は一見に如かず]

 10月22日、浮島副大臣とともに、7年ぶりに授業を再開した福島県富岡町立小中学校を視察しました。若い世帯の帰還が進まず、生徒が各学年に1人から2人という厳しい環境で、避難先の三春校とライブ中継で連携した授業をするなど創意工夫を凝らし、また地域の方々にも参加いただいている旨伺って感動しました。
 同県広野町に開校したふたば未来学園高校でも、被災した地域の高校生が復興に向けて実践的・主体的に課題解決を目指すプログラムや、海外に出かけて現地の学生と交流したり、外部の芸術家などから新しい知見を取り入れている様子を生徒たちから直に窺うことができ、今後他地域に横展開していきたいと同行記者にコメントしました。

 福島第一原発も訪れ、廃炉に向けた取組みの進捗を確認するとともに、廃炉国際共同研究センターの研究棟や楢葉遠隔技術開発センターを訪れ、シビアアクシデントの状況究明やロボットを使った溶融燃料取出し技術について学びました。まだ道は厳しいですが、しっかり進捗を後押ししていきます。

[信頼回復への第一歩]

 接待などをめぐる文部科学省の不祥事を受け、次官をはじめ人事を刷新するとともに、職員の懲戒処分を追加で行いました。また、私の就任前の事案であるとはいえ、率先して綱紀粛正に対する姿勢を示すべく、大臣給与2ヶ月分と年末の期末手当を返上する旨発表したところです。今後も職員と積極的にコミュニケーションを取りながら、文部科学行政の信頼回復を目指して共に尽力する所存です。

[医学部受験生に安心を]

 東京医科大学で、入試の際女子学生に不利な採点が行われていたことが発覚したことを受け、文部科学省で全ての医学部医学科を対象に調査を進めています。
 昨日23日、私から、事前の告知なく男子学生や現役生を優遇したり、同窓生の子供を不合格の成績にもかかわらず合格させている事例が複数見られたことを公表し、各大学に今度実施される入試における公正な対応を強く求めました。AJMC(全国医学部長病院長会議)の報告が来月まとまり、また文部科学省の調査も途上なので、具体的な校名の発表は控えましたが、年末の最終報告に向けてしっかり対応して参ります。

2018年10月3日水曜日

平成30年10月3日

[閣内から危機突破を]

 昨日10月2日、第4次安倍改造内閣の文部科学大臣を拝命しました。今回の閣僚では最年少となります。

 総理からは「教育行政は非常に大切であり、文科省の信頼回復に柴山さんの知見を発揮して欲しい」と言われました。

 記者会見でも申し上げましたが、世論調査の関心度を見ても景気・社会保障という2大テーマに教育問題が迫りつつあることが見て取れ、国家100年の計である教育行政は少子高齢化・人口減少社会にあってその重要度を増していることは明らかです。

 統合的ないじめ対策を行い、子供たちの個性を伸ばすとともに道徳教育にも力を入れます。「人作り革命」を断行し、2019年10月からの消費税率引き上げに合わせて3歳から5歳までの幼児教育を無償化します。2020年4月からは真に必要な子供たちについて、高等教育の無償化を行います。無論大学改革も並行して進めていきます。

 生涯にわたる学び直しと新しいチャレンジの機会確保・子供の貧困対策にしっかり取り組みます。

 グローバル化に対応した英語教育の充実、2020年に予定されている「日本博」の開催に向けた河野外務大臣との連携も強めていきます。

 国策として重要なのが科学技術・イノベーション推進です。平井特命担当大臣とも連携して、科学技術基盤の予算充実・官民連携などを通じた強化を進めます。

 原子力についても所管問題があります。東京電力福島原子力発電所事故による損害の迅速な賠償についての対応、高速増殖炉もんじゅの廃炉などを進めます。

 スポーツ立国の実現のため、2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて桜田担当大臣と連携し、準備を進めますし、ラグビーワールドカップ2019にも遺漏なきよう備えます。また、各種団体の不祥事に対し、スポーツインテグリティ(高潔性)の浸透を目指します。

 今日的な課題として、防災や気候変動対策として、学校のブロック塀等の安全対策、子供の教室へのエアコン早期設置などを進めます。
 また、総理からの指示にあるとおり、逮捕・起訴された者まで出た文部科学省の信頼回復について、ガバナンス回復に向けた取組みを全力で進めていきます。

 沖縄知事選での与党推薦候補が苦杯をなめ、地方選とはいえ政府与党の信頼回復が強く求められています。改革マインドをしっかり持って頑張ることをここにお誓いします。

2018年9月21日金曜日

平成30年9月21日

[厳しい時にこそ]

 昨日20日、自民党総裁選の開票が行われ、安倍晋三総裁の3期目の続投が決まりました。

 メディアの方々からは「石破さんが、議員票でも各派閥の推薦を得た安倍さんの329票に対して73票と善戦し、党員票に至っては全体の4割を超える181票を取ったということをどう思いますか?」と口々に尋ねられました。

 まずは党員票についてですが、確かに一般の世論調査では総理にふさわしい方として、安倍さんと石破さんがほぼ同数なのに対し、自民党を支持する方を対象にした調査はかなり安倍さんの支持が高いという傾向がありました。
 しかし、安倍圧勝の報道が続く中、党員投票率は6割台とさほど高くなく、このままでよいのかというバランス感覚が働いたと言えます。また、私の地元埼玉では、選挙戦開始当初の調査ではほぼ安倍2対石破1の割合だったということですが、石破陣営の度重なるオートコールやご当地動画の作成、安倍総理が公務に忙殺される間の必死の地方遊説が報道されるなど、懸命の選挙戦がやはりじわじわと効いてきたといえるでしょう。最終的には埼玉の党員票は安倍12,177対石破10,257とかなり追い上げられました。

 齋藤農水大臣へ安倍選対幹部から圧力があったという報道なども、「安倍さんのもとでは自由に物が言えない」というイメージを醸したと言えます。

 しかし、議員票の状況を見れば、「派閥の方針は安倍支持なのに石破さんに投票した」という議員は、青木幹雄元自民党参議院議員会長が石破支持を訴えかけた平成研究会(旧田中派)の衆議院側の対応が分かれていたことなどに鑑みれば、また派閥の締め付けが現在の小選挙区制度であまり機能せず、投票も無記名であることを考えれば、それほど大きな波乱ではなかったとも言えます(全体の議員母数が405ですから、説明のつかない石破票は5パーセント程度です)。

 私は(おそらく他の多くの議員も同じだと思いますが)、本心から、災害への迅速的確な対応、少子高齢化社会における生産性革命、極めて困難を極める外交・安全保障への取組みは、実績とリーダーシップがあり、海外からも評価の高い安倍総理に引き続き任せるしかないと確信しています。党内議論が活発でないというのは事実と異なります(確かにおとなしい若手議員が増えたとは思いますが、それは政界に固有のことではないと思います)。

 ただし、リーダーシップの強化と役所のガバナンスを両立させるのに問題が生じるなど、批判をいただいた部分にはしっかり対応していく必要があります。私自身、どんな難題だったり迅速な解決が求められたりしても、「結論ありき」でプロセスをないがしろにしてはいけないと官邸に意見したりもしました。

 よくメディアに聞かれるのが、同じ筆頭副幹事長であり、いつも役員会などで一緒に仕事をしている小泉進次郎議員の対応です。私は総裁選の対応について小泉さんに尋ねることはありませんでしたし、小泉さんが私にそれを話すこともありませんでした。
 小泉さんは、党の幹部として組織運営がどうあるべきか、いつも議論に参画し、私もそうですが、活発に意見を言い続けてきました。ですから、彼が本心から「物を言えぬ自民党だ」と危機感を持っているということはないと思いますし、もし本当にそう思っていたら、もっと早く石破支持を打ち出していたでしょう。

 彼はかつて石破地方創生大臣のもとで政務官を務めていたこともあるし、今回は、安倍さんと石破さんの両方に顔を立てたが故のこの時期の対外意思表明だったのではないでしょうか。ずっと黙っていて世論が「小泉さんは高みの見物か」と批判することにも配慮したと思います。いずれにせよ、それほど大きく取り上げるまでのことではないでしょう。ただ彼のしたたかさは、私のようなまっすぐな人間からすると、勉強する部分があるなと率直に思います。

 戦いは終わりました。これから非常に重要な沖縄知事選、日米会談など各種案件が山積しています。しっかりノーサイドで結束して力を尽くさなければいけません。

[災害対応と今後の進む道]

 台風21号が関西空港をはじめ各地に甚大な被害をもたらしたと思ったら、北海道胆振東部を震源地とする震度7の大地震が発生しました。被害にあわれた方々には心よりお見舞い申し上げます。

 道路・鉄道・電気・水道などインフラの迅速な復旧、産業などの被害回復の為に迅速かつ万全な対応をしなければいけません。しかしこの機に日本の今後の進む道を真剣に検討すべきではないでしょうか。

 温暖化対策、また北海道に見られたような分散型エネルギーの未整備への対処、太陽光パネルも含んだ構築物の強化、防災情報の精度向上と住民の方々の対応促進など、課題は山積しています。私も意見を述べていますが、予算措置も含めて抜本的な対策を取っていかなければなりません。各省庁や地方自治体にまたがって対応する運用の問題であって、防災省という屋上屋の役所を作れば解決することではないのです。

2018年8月16日木曜日

平成30年8月16日

[平和への祈り]

 昨日8月15日、平成としては最後の終戦の日を迎えました。全国戦没者追悼式に臨まれる天皇皇后両陛下のお姿には、格段の思いが込められているように思いました。

 私は自民党安倍総裁の名代として、総裁特別補佐の立場で靖国神社に参拝し、先の大戦で尊い命を失われた方々の御霊に謹んで哀悼の誠を捧げるとともに、恒久平和の誓いを致しました。マスメディア各社のインタビューで、これが諸般の事情による私的参拝であること、そして総裁からは、先人の御霊にしっかりお参りをして欲しい、本日参拝に行けずに申し訳ないとのメッセージを預かったことを紹介致しました。

 また、先日8月9日には、自民党を代表して長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典に出席し、心を込めて献花させていただきました。その機会に原爆資料館を訪問しましたが、多くの悲惨な被害に関する展示を見るにつけ、改めて絶対に戦争は回避しなくてはいけないと強く感じた次第です。

 しかしながら世界に目を転じれば、国益と国益のぶつかり合い、権力闘争や弾圧、宗教や民族の対立など、様々な理由による武力衝突は後を絶ちません。
 そして日本も、隣国から、領土や資源をめぐり、また日米同盟への挑発などにより、朝鮮半島の情勢の不透明化も手伝ってまだまだ軍事的な脅威にさらされている状況は変わっていないのです。

 悲劇を二度と繰り返さないために国際社会は、外交交渉に加え、国連の取組みや多国間での条約などによる、話し合いでの問題解決を少しずつではありますが重ねています。
 私も外務大臣政務官時代に、ニューヨーク国連本部で開催されたNPT(核不拡散条約)運用検討会議準備委員会に出席し、北朝鮮問題やイラン問題に加え、NPT加盟国の拡大や保有国の核軍縮を行うよう強く世界に訴えました。

 しかし核保有国は脅威に対する抑止力を理由に、他国も核縮減を行うことやその検証がなされることを担保しない限り、自分から先に核を廃棄するということにはなかなか応じられません(安全保障の観点からは無理からぬ部分があります)。ICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)が尽力して締結にこぎつけた核兵器禁止条約については、締結国が率先して核の廃絶に取り組むというもののその具体的な道筋は明らかでなく、締結に非協力的な保有国ないし保有に向けて取り組む国と、非保有国の溝をかえって深くするものです。犯人が現に拳銃を持っているのに、警官に先に銃を捨てろ、他の人は銃を持つなというのが無理なのと同じです。

 日本がこの条約に加盟できないのは、こうした原理的な疑問によるもので、日本が核の傘に守られているからということと別の理由があるのです。

 その意味では北朝鮮が半島の非核化について同意をしているというのは画期的ですが、これが自らはこっそり隠れて核を持ちながら、韓国には米国の核兵器を持ち込ませないという話にならないよう、しっかり目に見える査察を伴わなければ、現在国連決議に基づき行っている経済制裁をおいそれと解除するわけにはいかないわけです。また、日本の防衛予算も引き続きとても重要な意味を持ちます。

 道は険しいですが、真の平和に向けての努力を真摯に少しずつ重ねていくことをお誓い致します。

2018年7月28日土曜日

平成30年7月28日

[炎の弾丸出張~ミャンマー・ベトナム編~]

 所属する、日本・メコン地域諸国友好議員連盟のメンバーたちとともに、24日からミャンマーとベトナムを訪問し、昨日27日早朝帰国しました。

 今回のミッションの柱は、「存在感を増す中国に対し、いかに東南アジアにおける日本の地位を確保していくか」ということでした。

 今から5年前、総務副大臣時代に奇しくもこの2国を私は訪問しています。

 当時、軍政から民政となったミャンマーには、大きな投資の可能性を世界中の国々が期待しており、私は日本の民間企業の方々とともに、ICT・携帯電話事業の展開や、極めて近代化が遅れていた郵便インフラへの支援を行うべく当地を訪れました。
 全く同じ時期に、実は道路インフラの整備支援のため、国交省の方々もミャンマーに来ており、民間企業の方々はそのことを知っていたのにもかかわらず、私たち総務省には何の情報も来ていませんでした。「光ファイバーを敷設する作業と道路を作る作業が連携を取れないというのはおかしいだろう」と、帰国した私のアイデアで、首相官邸に世界におけるインフラ支援戦略を省庁横断で検討する「経協インフラ会議」が立ち上がったのです。

 携帯事業は残念ながら応札に至りませんでしたが、支援したヤンゴン中央郵便局は見違えるほど近代化しました。5年前にあちこち工事中だった道路網もかなり整っています。
 また、ヤンゴン市内で当時スタートした、総開発面積約2,400ha(山手線内側の約40%)を整備する「ティラワ経済特区開発」も、既に日本企業48社を含む93社が契約を終え、500ha以上が開業済みです。

 ベトナムで即席麺シェア6割に成長したエースコック社は、このティラワ地区においても、最新鋭の工程と優れた広告戦略を展開しようとしています。
 また、日本企業が音頭を取って、ミャンマーと共同事業体を作るとともに、ティラワ地区のビジネス展開における行政各部横断のワンストップサービスセンターを設置し、手続を劇的にスピードアップしている様子は、日本でも大いに参考になると思います。

 課題としては、まだ頻発する停電の解消のために、更なる電力設備とエネルギー効率が求められます。
 また、先述したとおりミャンマー全域では中国のプレゼンスが大きいのですが、築20年の中国製の橋梁が崩落する事故が発生しており、スリランカに見られるような対中借款で国の身動きが取れなくなってしまったりする状況も懸念材料と言えます。同国にとって、日本の「質の高いインフラ」そしてタイやラオスやベトナムを横断する道路整備など一体的な開発の促進により、自立的な経済圏を促進することが極めて重要だと考えます。
 今回、アウン・サン・スーチー氏がトップを務める国家最高顧問府のチョウ・ティン・スエ担当大臣に、今後の日本の役割を私から力説しました。

 政治的には、北部ラカイン州でムスリム少数民族のロヒンジャと仏教徒の武力衝突、及び隣国バングラデシュへの70万人以上の避難民流入という事態が発生しています。今回議連のメンバーたちでマン・ウィン・カイン・タン上院議長と面会し、昨年11月にミャンマーとバングラデシュが難民帰還開始に合意して、今年6月にミャンマー政府がそのための国連機関(UNHCR、UNDP)の関与や支援受入のための覚書を締結したことを日本として評価する旨を伝えました。今後日本政府と連携して適切な支援をしていきます。

 26日午後にベトナムのホーチミンに到着しました。5年前に訪越した際には、ベトナム国営放送と日本のTBSの共同制作番組「パートナー」の完成披露式典に、出演者の東山紀之さんや芦田愛菜さんたちと出席するために首都ハノイを訪れましたが、ホーチミンへの訪問は初めてです。

 議連のメンバーたちで、副首相も務めたホーチミン市党委書記のグエン・ティエン・ニャン氏と面会し、日越外交関係樹立45周年を迎える今年、ベトナムはTPPの加盟国としても、日本企業の関心をさらに集めると述べるとともに、しっかり投資環境を整えるよう要請しました。
 また、日本としては人材育成協力や、介護などの分野も含めた技能実習生の受入れも、着実に実施していく必要があります。ミャンマーではまだまだ進んでいないこの技能実習生受入れ、ベトナムでは国別で1位となっており、こちらも日越連携を確認しました。

 私からは、やはり中国を意識して、南シナ海で軍事拠点を着々と築いている行為に対してASEANが一体となって警鐘を鳴らすべきこと、そのためにはインターネット上も含め、こうした懸念の声を発している市民の声に政府が耳を傾けるべきことを力説しました。ニャン党委書記からは、サイバーセキュリティ対応を含め、ホーチミンはスマートシティ化を目指しているとの回答がありましたが、私の耳には様々な懸念が届いています。引き続き働きかけを続けます。

 ベトナム訪問中に隣国ラオスでの水害が報じられ、改めてどの国でも治水対策が大事だと感じました。南国にもかかわらずミャンマーもベトナムも30℃を切る凌ぎやすい気候で、日本の異常気象対策の緊急性を痛感した次第です。
 また、ベトナムでの保育施設の急速な拡大を見ると、世界共通の課題と対策の難しさが見えてきます。グローバルな対応を心掛けて参ります。

2018年7月22日日曜日

平成30年7月22日

[通常国会閉幕]

 長い通常国会が終わりました。最後はIR(複合型観光施設)法案や参議院定数6増の公職選挙法改正案を巡る混乱がクローズアップされましたが、これからの多様なライフスタイルと生産性向上に資する働き方改革法案や、子育て支援充実と企業の貢献を内容とする子供子育て支援法案、米国を除くTPP(環太平洋経済連携協定)関連法案、18歳を成年とする法案などが成立し、成果の多い国会でした。

 公文書改ざんなど行政の信頼を揺るがす問題も発生しましたが、この欄で紹介したとおり、再発防止に向けた真摯な取組みをしているところです。

 そのような中で発生した西日本を中心とする豪雨災害では死者が200名を超え、自衛隊をはじめ全国から多くの方々が懸命の捜索・救助・支援にあたって下さっています。改めて被災された全ての方々に心よりお見舞い申し上げるとともに、ご尽力をいただいている皆様に衷心より感謝申し上げます。

 私たち与党も対策本部を設置し、被災地の上下水道や道路・鉄道・橋梁などのインフラ整備、通信や医療・介護などの体制の正常化、避難所にいらっしゃる方々や支援にあたられる方々の暑さ対策、被災された方々の生活再建や各種事業への支援、膨大な災害廃棄物の処理や衛生確保、全てに関わる早急な財政措置など、地元議員や党の視察団を中心として相次いで要望し、徐々に成果をあげているところです。引き続き官民一体の復興を応援して参ります。

[長く厳しい国会改革への第一歩]

 10年前から党派を超えて国会改革に取り組んできましたが、国民の期待にこたえる審議の充実、行政監視機能の強化などにはなかなか至っていないと反省せざるを得ません。
 そうした中、平成のうちに何か成果を着実にあげようという有志の会が立ち上がり、集中的に議論を重ね、この度提言をまとめて衆議院議長に提出する運びとなりました。

 この動きが国会運営を議論する衆議院運営委員会のペーパーレス化に向けた取組みを加速化するなど、着実に成果をあげつつあります。参議院にも波及し、今後国会全体の更なる改革につながっていくことを期待するとともに、以下提言の主文と役員構成を紹介します。事務局長を務めた小泉進次郎議員、各党の皆様、そしてこれまで国会改革に長く携わってこられた方々に心から感謝致します。


平成30年7月 「平成のうちに」衆議院改革実現会議

 平成のうちに、どんな小さいことでも、ーつでもいいから、衆議院改革を実現する。こう した強い覚悟で、「平成のうちに」衆議院改革実現会議を設立した。 第1回の会議には100名以上の超党派の議員が参加した。まさに、国会改革の必要性・緊急性について、与野党を問わず、多くの議員が危機感を共有していることの表れである。 これまでの会議を通じて、幅広い分野にわたり、有意義かつ建設的な意見が出された。これら全てが重要な意見であり、我々は、あくまで有志の集まりとして、国会において、これらの内容を精査の上、実行することを望むものである。 もとより、国会改革は、議院運営委員会において進められることは論を待たない。今国会においても、議院運営委員会は、配布資料の一部ペーパーレス化や質問主意書の調整日数拡大など国会改革を着実に進めて頂いている。しかしながら、「平成」において各党の先人が 衆知を集め、互いの立場を尊重し貴重な合意に至った、国会改革に関する累次の「平成の合意」については、いまだ実現に至っていない。今後は、既に議院運営委員会の下に設置されている、国会法改正等及び国会改革に関する小委員会(国会改革小委員会) において、改革を進めていくことが不可欠である。 特に、平成26年「国会審議の充実に関する申し合わせ」は、国会審議の充実に向け、当時の与野党7党の国会対策責任者が党派を超えて合意し署名に至ったものであり、今後の議論の基本にすべきものである。 その上で、以下についても、国会改革小委員会において早急に議論を開始し、平成のうち に実現すべきである。

提言

1.党首討論の定例化・夜間開催の実現

 平成26年「国会審議の充実に関する申し合わせ」でも党首討論を1力月に1回開催することとされていたが、国民への説明責任を強化するため、例えば、今後は2週間に 1回、討論のテーマを決めて党首討論を開催、また、党首討論は夜に開催し、より多くの国民が視聴できるようにするなど、充実した討議が行われる環境を整備すべきである。

2.衆議院のIT化

 国会のIT化を推進し、国会審議の効率化・意思決定プロセスの透明性向上を図るべきである。例えばーつの手段として、衆議院におけるタブレット端末を導入・活用すべきである。

3.女性議員の妊娠・出産時等への対応

 女性議員が妊娠・出産時等により表決に加わることができない場合、現状では同議員による意思の表明が困難である。今後は、こうした場合に代理投票を認めるなど、必要な対応を速やかに実施すべきである。

 その他の課題については、平成のうちに必ず国会改革の風穴を開ける覚悟で、引き続き実現会議で、継続的・主体的に議論を深めていく。また、臨時国会における議院運営委員会・ 国会改革小委員会での、議論のキックオフを後押しする意味でも、臨時国会開会直後に、実現会議を再開し、改革の機運を更に高めていきたい。各党・各会派においても、国会改革についての議論がなお一層深まることを期待したい。

「平成のうちに」衆議院改革実現会議

会長 浜田靖一

会長代行 佐藤勉 古川元久

副会長 御法川信英 伊藤渉 馬場伸幸 細野豪志

幹事長 泉健太

幹事長代行 柴山昌彦 笠浩史

事務局長 小泉進次郎

各党実務者 山下貴司 笹川博義 福田逹夫 中野洋昌 井上英孝 源馬謙太郎

2018年7月7日土曜日

平成30年7月7日

[歴史の節目]

 昨日6日大規模な大雨が日本各地を襲い、大きな被害が出ています。被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。政府には万全の対応をお願いするとともに、前回のブログで提言した再エネの拡大など、温暖化対策の一層の促進を強く要望するものです。

 また、昨日はオウム真理教による一連の刑事事件で死刑判決が確定した松本智津夫死刑囚はじめ7名の死刑が執行されました。

 思えば議員として、オウム事件被害者の救済のための議員立法に携わったり、法務委員会で教団への今後の対応策について質問するなど、私自身もかなり深く関わってきており、感慨もひとしおです。上川法務大臣は、関連事件の刑事裁判の終結や現時点での教団への影響などをしっかり見極めた上で、法に基づいて死刑を執行したのであり、一部には真相解明がまだできていないなどという批判もありますが、現在の同死刑囚たちの環境からしてそうした解明がほぼこれ以上期待できないということからも、今回の決断を私は支持します。

 戦後未曾有の一連の事件に一つの節目がついたことになりますが、しっかりそこから得た教訓を今後の行政に生かしていかなければなりません。

[世界への波及が懸念される米中問題]

 日本時間で昨日6日午後、トランプ大統領は予告どおり中国産ハイテク製品などに25パーセントの追加関税を課す制裁措置を発動しました。知的財産権侵害を理由とするもので、中国からは報復関税措置が表明されており、両国の経済摩擦は深刻化が避けられない状況です。

 アメリカの貿易赤字の問題と、中国の知的財産権侵害の問題は一応区別して議論しなければいけませんが、いずれにせよトランプ大統領の突出した保護政策の矛先が日本にも向かないようにすることや、米国を含め世界が自由貿易体制をしっかり維持することを、日本が中心となって主張していかなければいけません。
 茂木経済再生担当大臣とライトハイザー米通商代表部代表との間で、しっかりFFR(自由公平互恵)の原則に従った交渉を進めてもらいたいですし、日EUのFTAや東アジアRCEPなどの枠組み強化を通じて、アメリカともTPP交渉に入れるよう是非取り組んで欲しいと思います。

[公文書管理改革への大きな一歩]

 やはり昨日6日、自民党・公明党の公文書管理改革ワーキングチームが最終報告書をまとめ、首相官邸に提出しました。政府CRO(記録担当長官)の新設をはじめとする公文書管理のガバナンス強化、電子文書の共有フォルダ構築をはじめとする保管体制改革、文書の不適切な扱いについての懲戒処分の明確化など、先般提出した中間報告と併せてかなりの力作になったと思います。森友・加計問題、自衛隊日報問題のようなことが二度とないよう、しっかりフォローアップを行っていきます。以下提言を紹介します。


公文書管理の改革に関する最終報告

 

平成3076

与党公文書管理の改革に関するワーキングチーム

 

自民党・公明党の両党では、昨今の公文書をめぐる様々な問題について責任ある対応策を講じ、一刻も早く国民の不信を払拭するため、与党政策責任者会議の下に設置した「公文書管理の改革に関するWT」において精力的に議論を行い、4月27日、政府に対し、「公文書管理の改革に関する中間報告」の申し入れを行った。同中間報告書では、政府に対し、早急に取り組むべき緊急的課題としての【要請事項】を申し入れるとともに、引き続き与党WTとして検討すべきものとして11項目の課題を指摘した。

その後、当WTからの【要請事項】について政府が速やかな対応を取っているか厳しくチェックをするとともに、対応が不十分な場合には追加的な対応を慫慂しつつ、11の継続検討項目について議論を深めてきた。併せて、中間報告後に提出された財務省・防衛省の調査報告についても検証を行い、以下のとおり最終報告を取りまとめた。

一連の問題に対する国民の不信・疑念は未だ完全に払拭されたとは言えず、政府には引き続き真摯な説明と改革の断行を求める。当WTとしても、引き続き、政府の実施状況を厳しくフォローアップするとともに、必要があれば更なる改革の実行を求めていく。

 

Ⅰ.総括

 

1.最終報告における検討の基本的考え方

行政の日々の業務では、公文書を用いて議論、検討、意思決定し、その結果を公文書により明らかにし、実施に移している。また、公文書は、過去の経緯を検証する等の意味において将来の仕事のためにも必要である。すなわち、公文書の作成・保存は国家公務員の本質的な仕事そのものであり、決して付随的な業務ではない。また、国家公務員は、主権者たる国民の信託を受けた国政の行政事務を遂行するものであり、公文書は国家公務員のみの所有物ではなく、健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的資産であることも自覚すべきである。

一連の問題の背景には、こうした公文書に対する基本的認識が決定的に欠落していたと断じざるを得ず、改めて、公文書は、国家の行政運営の土台、国民共有の資産であることを確認するとともに、今般の一連の事案による行政・政治に対する国民の不信を払拭する決意をもって検討を進めた。

 

その上で、今後政府の隅々まで的確な公文書管理を徹底していくためには、PDCAサイクルの徹底と反映が不可欠であり、以下の二つの視点が大切であるとの結論に至った。

①一般的・抽象的な理念を示すのではなく、日常業務の遂行が自然と的確な公文書 の作成・保存につながるような具体的仕組みを早急に構築すること。

②政府全体、各府省それぞれに、あるべき姿を明示し、出来ることから順次進め、常に運用状況をチェックし、不備があれば改善を求める体制を構築すること。

こうした改革には、一定の期間を要する。だからこそ、一刻も早く具体的な対応方策を決定し、その実行に着手しなければならない。改めて、政府には危機感と責任感をもって早急に改革を断行することを求める。

 

2.最終報告のポイント

 

Ⅱ~Ⅳに記載の内容を簡潔にまとめれば以下のとおり。

 

(1)中間報告後公表された財務省・防衛省の調査結果を厳しく検証したが、財務省の報告書については、前代未聞の決裁文書改ざんが何故止められなかったのか、組織全体のガバナンスのあり方も含めた再発防止策の十分な対応が必要であり、財務省は真摯な反省に基づく抜本的・具体的な再発防止策を速やかに講ずべきである。

 

(2)中間報告【要請事項】で要請した、新たなルールに基づく各府省の文書管理の徹底と内閣府・公文書管理委員会による実態把握については、実態把握が各府省からの報告を受けるだけの受動的なものに止まっており、実地調査等も含めた詳細な調査を早急に行うべきである。

また、中間報告【要請事項】については、eラーニング研修の導入など政府において一定程度対応が取られているものがある一方、未だ検討段階にあるものが多々見受けられる。電子文書共有フォルダの体系的管理などについては、内閣府において早急にマニュアル等の作成を行うよう改めて厳しく求める。

 

(3)中間報告で引き続きの検討事項とした項目についての当WTとしての検討結果は以下のとおりである。

 

《政府CROの設置等、公文書管理の実効性ある体制強化》

①政府全体の公文書管理の適正の確保を統括する責任者として、内閣府に公文書管理法に定める内閣総理大臣のチェック権限(報告・資料提出の求め、実地調査)を担い行使する独立のハイレベルの責任者(政府CRO(Chief Record Officer))を新設し、各府省に対する調査・監督などを行わせるとともに、下記②の各府省CROを統率させるべきである。なお、政府CROは、効率的・効果的な電子的文書管理等を推進していくため、政府CIO等関係機関と連携していく必要がある。

また、既に決定されている新国立公文書館の建設にあわせて人的・質的な充実を図ることによって、国立公文書館の体制を強化し、文書管理に関する専門的知見の集積機能を向上させるべきである。その一環として、アーキビスト養成の取組みを一層充実させ、資格化することを検討するとともに、政府CROの指揮の下、権限を付与したアーキビストを各府省に派遣し、各府省の公文書管理の適正化を支援させる枠組みも検討する必要がある。

②各府省における公文書管理の体制を強化するため、文書管理の責任者である官房長等を実務面からサポートするとともに、政府CROと連携して各府省の文書管理状況をチェックする各府省CROを新設すべきである。

 

③公文書管理の違反等に関する公益通報を実効あるものとするため、政府CRO及び各府省CROを中心とした公文書管理に関する公益通報専属の窓口を各府省及び内閣府にそれぞれ新設すべきである。

 

《電子的手法による体系的、効率的文書管理の充実》

④行政機関は、組織として用いた公文書について国民に対する説明責任を果たすことが必要であり、その際、組織的な確認、検討を経ない職員個人限りの文書が混在していると、政府の組織的な意思決定過程等の理解をミスリードすることになりかねず、組織的に用いられた公文書と職員個人限りの資料が混在した状態は厳に避けるとともに文書の実態と形態を揃えて、適切な場所に保存しなければならない。そのためには、電子文書について体系的で分かりやすい共有フォルダ構造を構築する必要があり、各府省の文書管理者(各課長等)が責任をもって業務の実情を踏まえた検討を行い、決定すべきである。また、新たな共有フォルダ構造の構築にあたっては、既存のフォルダの改築ではなく、新規にフォルダを作成し順次移行する「新築、順次引っ越し」方式とすべきである。内閣府は、今後のフォルダ整理のあり方に関して、本年度中に各府省共通マニュアルを整理・発出すべきである。

 

⑤行政文書を共有する方法を適正化することで文書の所在を所管課が確実に把握するため、特に厳格な管理が必要な行政文書については他部署へコピー供与はせず閲覧権限を付与することとする一方、コピーを供与する場合には、所管課において供与履歴を管理し、供与先の保有・廃棄状況を把握する等の対応を取るべきである。また、共有が広く可能な情報については、府省内掲示板の活用を検討すべきである。

 

⑥電子メールの保存・保管について、先ずは、内閣府において、どのような電子メールが意思決定過程等の跡付け等に必要なものとして共有フォルダ等に保存すべき電子メールであるかについて具体例を示し明確にすべきである。また、内閣府においては、諸外国の例も研究の上、例えば、一定期間経過時に、作成者や第一取得者等の職員に分類整理を促し、その整理に従って電子メールが共用の保存場所に保存されることとなる等の仕組みについても検討すべきである。

 

《各府省における情報公開体制の整備》

⑦各府省における情報公開対応の体制を強化するためには、各部局に対する指導・助言等の機能強化が不可欠であり、公文書管理徹底のための各府省CROの体制は、情報公開に関する指導・助言等も一体的に行う体制として構築すべきである。

また、各府省の実情に応じ、開示請求対応に経験・知見を持つ者(再任用職員を含む)を官房等に確保し、各部局の作業を補助させることも検討すべきである。

 

《電子決裁システムへの移行の加速》

⑧電子決裁システムへの移行について、業務プロセス全体の見直しと電子化と併せて移行を加速化すべきである。その際、総務省は業務改革(BPR)を推進する立場から、業務プロセスの見直しを各省任せにせず、必要な助言等を行うとともに、速やかに、電子決裁への移行についての政府方針を取りまとめ、電子決裁への移行進捗状況を継続的にフォローすべきである。また、総務省及び各府省は、文書管理システムの処理能力の向上を含め、電子決裁の使い勝手が向上するようシステム改修を行うべきである。併せて、会計事務についても、会計検査の際の証拠書類、検査資料提出を電子的に行うことを含め、業務を効率化するため、電子化を進めるべきである。これに資するよう、官庁会計システム(ADAMS)の次期更改の際に電子決裁機能を追加すべきである。

 

 《刑法犯罪に至らない不正・不当な行為への対応策》

⑨刑法犯罪に至らない不正・不当行為への対応として、人事管理の中で、適切な文書の作成・保存を慫慂し、評価することにより、組織全体としての「文化」を築き上げていく仕組みをビルトインすべきである。その上で、人事評価において、公文書管理への取組を明確に評価項目の一つとして位置づけ、処遇に反映することとし、内閣人事局において早急に検討し、実施に移すべき。更に、懲戒処分について、各府省の指針となる人事院の「懲戒処分の指針」では、不適切な公文書管理を行った場合の扱いが具体的に明示されていないことから、人事院において、同指針に「公文書に関する不適切な取り扱い」を重大な非違行為として明記するとともに、適正な公文書管理を求める国民の意識の高まりを十分反映した厳しい処分基準を定めることを求める。

 

 《外交・防衛機密に関する情報公開のあり方》

⑩外交・防衛機密に関する情報公開については、国民の関心も高く、国民に状況を的確に説明する責任がある一方で、その特殊性から、国の安全や利益を損わないよう、特に慎重な判断が必要であり、多くの時間とマンパワーを要する状況になっている。この点、そもそも防衛機密などを厳格に管理する観点からは、何が公開してはいけない情報なのか、業務遂行過程において常に意識しておくべきものであり、先ずは、外務・防衛両省において、機微情報を含む文書について、作成・保存の段階において、何が公開すべき種類の情報で、何が不開示とすべき種類の情報であるかを考え、できるかぎり両者を区分した書式・様式とすることを早急に検討すべきである。その上で、外務省・防衛省を中心に、必要な説明責任を果たすことを前提に、各国の制度の下での特例法や運用実態などの把握により一層努め、引き続き研究を深めていくこととする。併せて、国の安全の確保等から公開を控えるべき情報を除き、Webサイト等での積極的な情報提供に努めるべきである。



Ⅱ.「中間報告」後における財務省・防衛省の調査結果の評価

 

1.森友学園問題

(1)本年6月4日、財務省は、調査報告書を公表。

(2)改ざんした決裁文書を国会に提出、国会で存否が問題になっている応接録の廃棄を行ったことは、国会に対する冒涜であり、国民の共有資産である公文書を私物化する言語道断の行為であり、財務省は猛省すべき。

(3)報告書では、改ざんや廃棄に至った経緯・事実関係について一定の整理がされているが、十分な再発防止策がとられる必要がある。なぜこうした前代未聞の行為を進めることができ、また、誰も止めることができなかったのか、組織全体のガバナンスのあり方も含め、真摯な反省に基づく抜本的かつ具体的な再発防止の取組みを速やかに行うことが必要である。

 

2.自衛隊日報問題

(1)本年5月23日、防衛省は、イラク日報の問題について調査報告書を公表。

(2)大臣からの探索指示を受け、現場では日報の存在を確認しながらなぜ1年以上も大臣に報告をしていなかったのか。報告書によれば、防衛大臣の指示を組織内に徹底できなかった、部局における普段からの意思疎通が不十分で、探索をした担当者と文書の存在を認知していた者との情報共有ができていなかったこと等が指摘されている。「隠蔽」の意図がなかったとしても、公文書管理に対する意識が不十分であり、シビリアン・コントロールにも関わりかねない重大な問題をはらんでおり、こうした事務処理は不適切と言わざるを得ない。

(3)防衛省では、防衛大臣の指示・命令を履行する体制の強化、監察組織の新設など公文書管理・情報公開のチェック体制の強化、電子行政文書を一元的に保有・把握するための体制の検討や、統幕における専属体制の強化等などを進めることとしており、こうした再発防止策を確実に実施することが求められる。

 

Ⅲ.中間報告での「要請事項」に対する政府の対応と評価

 

「中間報告」における【要請事項】への政府の対応状況について検証したところ、以下のとおり、取組みが進められているものも多々ある一方、未だ検討途上の事項が多く見られる結果となった。改めて、政府に対し、速やかに具体的な対応を行うよう求める。

 

1.【要請

  ①内閣府から新たなルールに基づく各府省の文書管理の状況について報告を受けたが、各府省からの報告を前提とした、受動的で未だ概括的なものに過ぎず、各府省の現場の実態を確認するものとはなっていない。

 

②内閣府においては、新たなルールに基づく各府省の文書管理の具体的な運用レベルの実態について、実地調査等も含めて詳細な調査を行い、公文書管理委員会に報告するとともに、各府省の管理の実態を継続的に把握すること。

③また、文書管理担当者については、新たなルールの下では、各課に一人の設置が求められているが、各課必ずしも1名に限ることなく、実態に応じて各係や各班の状況を把握できる複数の担当補佐を文書管理担当者として指名すべきである。

④行政文書の判断として、1年未満保存文書の判断基準は外形的に示すことができるレベルは提示されたが、運用する中で、さらに精度をあげるよう努めること。

 

2.【要請】 

①電子文書の共有フォルダ等での体系的管理等、他部署・他課等との文書共有ルールについては、未だ具体的なものとなっていないのは遺憾。早急に、考え方や留意点をガイドライン等で明確に示すこと。内閣府は、システム整備を要せず実現可能なものについて、速やかに結論を出し、各府省に指示を行うべきである。なお、自衛隊日報のように掲示板へのアクセス履歴が残らない仕組みのため、組織内に文書が散在するようなことが今後なきよう、適切にアクセス権を付与できるようシステム改修も含めた改善を行うべきである。

②文書の位置付けや確度明示の全府省共通の「ひな型」については、内閣府において、各府省に具体的な提示を行なったが、今後、各府省が共通の「ひな型」に沿って文書管理を始めるよう、内閣府は、各府省に指導すること。

 ③電子決裁の推進については、業務プロセスやシステム見直しが必要であり、総務省において、各府省の実態把握結果を踏まえつつ、速やかに政府方針をまとめるべき。 

④決裁後の修正の範囲、修正手続の明確化については、決裁後の修正は禁止であることを再確認するとともに、必要な場合は取り直しを行うこととし、明らかな誤字脱字など例外的に修正を行う場合には、決裁権者の了解の下、修正権限を与えられた者だけが修正等を行うべきである。内閣府において、速やかに詳細を整理して各府省にルールを提示し、各府省はこれを、「文書取扱規定」等に反映すべきである。

また、総務省は、文書管理システムについて、ルールを踏まえた改修を早急に実施すべきである。

さらに、各府省は、それぞれ決裁文書に記述する内容や編綴する資料の在り方の考え方を明確化し、速やかに内閣府・公文書管理委員会に報告することとする。

e-ラーニング研修については、内閣府において、研修の拡充に向けた対応が進められており、その効果を検証しながら、実施すること。また、公文書管理者向けの対人の「特別な研修」は年内に実施し、遅くとも、平成31年度から新たな研修体系を稼動させるべき。 

 


 

Ⅳ.今後の検討事項の検討結果と政府への新たな申入れ事項

 

1.公文書管理の実効性ある体制強化

 

(1)公文書管理の専門官やアーキビスト含む内閣府、国立公文書館の体制整備

①内閣府は、公文書管理制度を所管し、政府全体の文書管理を監督・統率する立場にあるが、専任の幹部が不在で、官房業務を多く抱える官房長や官房審議官の兼務となっている。十分な体制を整備してきているとは言えず、政府全体の公文書管理の適正化を図るため、公文書管理法に定める内閣総理大臣のチェック権限(報告・資料提出の求め、実地調査)を担い行使する独立のハイレベルの責任者(政府CROChief Record Officer)を内閣府に速やかに新設すべきである。

②政府CROには、各府省のCROと密に連携しつつ、各府省の文書管理の状況を一元的に把握し、各府省に対する監視、助言・指導、監査・実地調査等を行うための強い権限を付与すべきである。同時に、政府CROを支えるスタッフ(公文書管理課)の体制を大幅に強化する必要がある。

③既に決定されている新国立公文書館の建設にあわせて人的・質的な充実を図ることによって、国立公文書館の体制を強化し、文書管理に関する専門的知見の集積機能を向上させ、政府CROがその知見や人材を活用できるようにすべきである。そうした取組みの一環として、アーキビスト養成の取組みを一層充実させ、歴史的文書のみならず、日常の公文書管理についての専門的知見も備える者とし、求められる能力の種類や水準、職務、キャリアパス等を明確にし、資格化することについても検討する。政府CROの指揮の下、権限を付与したアーキビストを各府省に派遣し、各府省の公文書管理の適正化を支援させる枠組みも検討する必要がある。更に、将来的には、各府省においてもアーキビストを育成することを検討する。

④なお、政府CROにおいては、効率的・効果的な電子的文書管理等を推進していくため、政府全体のIT化を統轄する政府CIO等関係機関との連携体制を構築すべきである。

 

(2)文書管理を専門的・客観的にチェックする各府省のガバナンス体制の構築

 ①政策の経緯等を保存するところまでが政策形成活動であることを踏まえれば、公文書管理は業務遂行そのものである。各府省の公文書管理は、業務とあわせて統率することが不可欠であり、引き続き、各府省の政策、業務遂行全体を管理し、責任を持つ官房長等が、府省全体の文書管理を統率する役割を担う必要がある。

②他方で、官房長等は多様で広範な官房業務を抱えていることから、上述政府CROとも連携しつつより実務的・詳細なコントロールを確保するため、文書管理の総括を主たる業務とする実質の統括官としてハイレベルの各府省CROを各府省に新設すべきである。各府省CROは、政府方針を踏まえた各府省内の対応方針の整理、官房長が持つ文書管理権限(管理状況の報告聴取および資料提出、各部局への助言・指導、監査・実地調査)に基づく実務を担うこととし、厳正な管理体制を構築する。

今年度、内閣府において試行運用されているアーキビストの派遣について、効果を検証した上で、全省に展開するかどうか検討すること。その上で、前述の各府省CROと各府省に派遣されるアーキビストによる第三者的な点検・監査によって、適正な管理・保存・廃棄を行うこと。特に、今回問題のあった財務省と防衛省については、その要否を検討した上で、必要であれば今年度中にも実施すべきである。

併せて、各府省CROを支える体制や実質的な廃棄協議を行うためにも公文書管理課の体制を整備し、強化すべきである。

③なおCRO設置の後も、文書管理の主体は、府省内の各部局、とりわけ各府省の業務遂行の基本単位としての課であり、各課長等(文書管理者)が責任感を持って取り組まなければならない。また、各部局の局長等が十分に監督責任を果たすべきは言うまでもない。こうした各部局の体制について、新たなガイドラインでは、各課に文書管理担当者(補佐級)を置くこととされているが、総括補佐等必ずしも各課1名に限ることなく、実態に応じて各係や各班の個別の業務分野の内容や状況を詳細に把握できる複数の担当補佐を文書管理担当者として指名すべきである。

 

(3)公益通報者を保護する仕組み

①国の行政機関に対する内部の職員等からの通報については、公益通報者保護法を踏まえ、ガイドラインに基づき、既に、各府省に通報窓口が設けられ、通報者等の保護を徹底することとされている。しかしながら、今回こうした既存の枠組みが機能しなかったことを踏まえ、公文書管理に関する事案については、別途、各府省のCROの下に公文書管理専門の通報窓口を設け、省内の職員からの通報・相談を受け付けられるようにすべきである。なお、職員が通報を行ったことにより不利益な取扱いを受けることがないことを明確にするなど、通報窓口の信頼性及び独立性を確保すべきである。

②併せて、新設する政府CROの下に、公文書管理に関わる問題の各府省共通の通報窓口を設置することとし、各省内部での通報・相談では迅速・的確な対応が困難な案件など、各府省の職員が直接内閣府に通報・相談することも可能とし、政府CROの各府省に対する調査・指導等により、法令等の遵守を徹底する必要がある。

 

(4)適正な廃棄を担保する業務サイクルの構築と運用

 ①電子・紙の媒体に関わらず、業務サイクルとして廃棄を明確化すること。例えば、月末や四半期・半年ごとに廃棄を促す日や週間を設定し、通常廃棄の文書と、機密性が高く溶解等の処理を行う必要のある文書を適切に分別廃棄するよう全府省で構築し徹底して運用するべき。

 ②1年未満文書に該当する文書であっても、重要・特異な情報や合理的跡付け検証に必要な場合は1年以上保存となるが、どのような文書が該当するのか、今後の運用の中で事例集をまとめて公表すること。

 

2.電子的手法による体系的、効率的文書管理の充実

公文書について、検索性の向上、適切な履歴等を確保するためには、電子的作成・管理を原則化することが効果的。今後、デジタル・ガバメント実行計画やデジタル・ファースト法案も踏まえ、電子管理を前提とした業務プロセスに見直しを行っていく必要がある。なお、紙管理の時代に作成したもの、紙で国民から申請されたもの等については、スキャン作業等を行うことは非現実的であり、紙媒体での適切な管理が適当である。

こうした見直しをスピード感を持って迅速に進めていくためには、二段階のアプローチで望むことが必要である。第一段階は、システム整備等の手段から議論するのではなく、まずは何を実現すべきかを考えることである。そして、その実現のために直ちに行える手段(現行のシステムやソフトウェアの機能の活用や、職員の判断や作業を介在させる等)を検討し、速やかに実行に移すべきである。その上で、第二段階として、作業の正確性向上・効率化、職員の負担軽減、不正アクセス防止、機密の確保等の観点から、ルールの変更等より抜本的な取組みについて内閣府において検討を進め、システム上の対応をする方が望ましいものがあれば、総務省とともに検討するべきである。

この二段階アプローチの下で、以下の(1)~(4)の諸点について、各府省は、現行の各省LANシステムの下でも実施可能なものから取り組むこととし、具体的な取組み状況を内閣府に報告し確認を受けることとする。内閣府は、各府省が速やかに着手できるよう、必要な指示、助言等を行う。その上で、内閣府においては、以上の取組みを確実、容易に行えるよう、抜本的な電子文書化の推進について検討し、本年度中にその方針をとりまとめ、それに関連するシステムの整備を総務省とともに検討すべきである。

 

(1)体系的な共有フォルダ構成

①行政機関は、組織としての意思決定等の過程や実績について、組織として用いた公文書の開示等を通じて、現在、将来の国民に対する説明責任を果たしていくことが求められている。その際、組織的な確認、検討を経ない職員個人限りの文書が混在していると、政府の組織的な意思決定過程等の理解をミスリードすることになりかねない。したがって、組織的に用いられた公文書と職員個人限りの資料が混在する状態を厳に避けることが重要であり、文書の実態と形態を揃えて、電子文書であれば、意思決定過程の跡付け等に必要なものは所定の業務フォルダに、組織的な検討や内容確認等を経て随時その内容が更新されるものは検討中フォルダに、個人の参考資料や検討資料等は個人フォルダに保存し、厳格な公文書管理を担保する必要がある。そのためには、相互に密接な関連を有するものを行政文書ファイルにまとめ、分かりやすい名称を付し、事務・事業の性質や内容等に応じて系統的に分類しなければならない。電子文書管理のための共有フォルダについても体系的なものとして構築し、意思決定過程の跡付け等に必要なファイルを保存する必要がある。

②共有フォルダ構築にあたっては、現在の行政文書ファイル管理簿の分類を所与として、それに共有フォルダの構造を合わせるだけでは意味がない。

まずは、体系的な電子文書の管理の観点から望ましい共有フォルダの構造について、組織内の業務全体を管理し、その業務遂行に責任を有する文書管理者(各課長等)が責任を持って検討し決定することから始めるべきである。

なお、こうした作業の結果、行政文書ファイル管理簿と構築したフォルダ構造に齟齬が生じた場合は、フォルダ構造を反映した見直しを速やかに行う。行政文書ファイル管理簿上の分類、名称等を内容が理解しやすいものとすることにより、情報公開請求をする国民が、自分が希望する情報が記載されている行政文書ファイルを特定しやすくなる効果もあり、行政機関、国民双方の負担軽減にもなる。

③行政機関が保有する全ての文書について、一度に新たなフォルダ構造に移行させようとすると、短期間に膨大な作業が必要となるほか、作業の際にファイルが散逸するリスク等がある。このため、一つの方法として、従来のフォルダ構造下でのファイル管理を継続しながら、別途新たに、正しく構成し直した行政文書ファイル管理簿に沿ってフォルダ構造を作り、新規に作成する文書や、利用した文書などから移行する「新築、順次引っ越し」方式を採用すべきである。

この方法においても、完全移行には数年以上かかると考えられる。内閣府は、各府省が作業に着手するよう直ちに指示を行うとともに、今後のフォルダの整理のあり方に関して、本年度中に各府省共通のマニュアルを整理すべきである。

④なお、一度フォルダ構造を改めたとしても、個々の職員が自由にフォルダを追加し、検討中の文書と決定済みの文書、個人メモ等を混在させては意味がない。文書管理者は、文書管理担当者を活用しつつ、個々の文書を保存する際の確認を確実に行うとともに、フォルダの状況について、自ら定期的に確認する必要がある。

 

(2)文書の所在を所管課が確実に把握する仕組み


②今後は、所管課において「原本」を確実に保存・管理するとともに、省内におけるコピーの所在を確実に把握できるよう、以下の対応とすべきである。なお、府省内で広く共有する文書については、府省内掲示板の活用等を検討すべきである。その上で、他部署・他課等と共有する場合の留意点や考え方をガイドライン等に明記すること。

a)特に厳格な管理が必要なものについては、他部署へコピー供与せず、閲覧権限を付与する、

b)コピーを供与する場合には、所管課において供与履歴を管理し、供与先の保有・廃棄状況を把握する、

c)コピー文書には、ファイル名に、コピーである旨、所管課、廃棄期限を記載することで、コピー文書としての適正な保管、廃棄を行う。

(3)標準書式の作成

①現在は、文書の位置づけをファイル名や文書内の記載等により確認することができないものが多いため、体系的な整理を進めていく上で支障となっているほか、発見された文書がどのような位置づけのものであるか(最終結果か検討中段階か等どの段階か、個人メモか等)が議論になる例もみられる。

②公文書管理を効率的、確実に行えるよう、また、情報公開請求等にも的確に対応できるよう、ファイル名や文書内において、作成時点、文書の段階(検討中等)、保存期限、不開示情報の有無等の必要事項を明示することで位置づけや確度を明らかにできるよう、内閣府において、速やかに標準的な書式を定め、各府省に通知する。

 

(4)電子メールの保存・保管に関するシステムの見直し


②このため、内閣府において、どのような電子メールが行政文書として意思決定過程等の跡付け等に必要なものとして共有フォルダ等に保存すべき電子メールであるかについて具体例をガイドライン等に示すことにより明確にすべきである。その上で、判断に迷うメールは一時保存フォルダに移して、後からまとめて点検できるようなシステムを整備すること。なお、一定時期がきたら自動で廃棄するシステムは今後使用しないこと。

また、内閣府において、諸外国の例も研究の上、例えば、一定期間経過時に、作成者や第一取得者等の職員に分類整理を促し、その整理に従って電子メールが共用の保存場所に保存されることとなる等の仕組みについても検討すべきである。

 

3.各府省における情報公開への対応体制の整備

①情報公開は、政府の説明責任を全うするための重要な業務であるが、各府省の実務においては、対象文書の特定・探索と開示・不開示の判断に時間・労力を要している。情報公開対応において、請求対象文書の特定・探索事務を的確かつ迅速に行う観点からも、公文書の検索・利用が容易な形で体系的に管理することが必須である、先ずは、上記の電子的管理への移行を早急かつ具体的に進める必要がある。

②その上で、情報公開制度は、説明責任の要請と、個人や法人、国の安全確保などの権利・利益の保護の要請とのバランスの上で成り立つものであり、開示・不開示の判断が困難な場合も多々あることから、各部局の判断が迅速・的確に行えるよう、各部局に対する指導・助言等の機能を強化する必要がある。

③そのため、公文書管理の徹底のための各府省CROの体制は、省内の対応事例、審査会答申・判例の提供等、情報公開に関する指導・助言等も一体的に行う体制として構築すべきである。また、各府省の実情に応じ、大量の文書請求に対応する等のため、開示請求対応に経験・知見を持つ者(再任用職員を含む)を官房等に確保し、各部局の作業を補助させることも検討する必要がある。

        

4.電子決裁システムへの移行の加速

①総務省による実態把握の結果、困難のないものは既に電子決裁が行われており、電子決裁がなされていないものについては、何らかの「業務上の困難」が存在している。例えば、現在、国民からの申請が紙でなされるもの、膨大な紙の添付資料や大きなサイズの添付図面がある決裁は、原本が紙である以上、紙をベースに意思決定を行うこととなる。決裁の場面だけで原本を電子化することは、そのための作業に時間を費やし、国民へのレスポンスが遅くなるなどの問題があるほか、そのためだけに機器を導入するのも非効率である。

②したがって、業務プロセス全体を見直して、入り口(申請等)から出口(許可等)までを一貫して電子化する中で、電子決裁を実現することが必要である。政府は、デジタル・ガバメント実行計画に基づき、6月末に各府省が中長期計画をまとめるなど、申請から、その審査・決裁・通知までを一貫して電子で行うという発想の下、「手続オンライン化」「添付書類の撤廃」の検討を進めている。各府省は、これとあわせ、業務プロセス全体の電子化の中で電子決裁を行うことについて検討し、結論を得るべきである。

③その際、総務省は業務改革(BPR)を推進する立場から、業務プロセスの見直しを各省任せにせず、必要な助言等を行うとともに、各府省の検討を踏まえ、電子決裁への移行についての政府方針を速やかに取りまとめる、電子決裁への移行進捗状況を継続的にフォローすべきである。

④併せて、総務省及び各府省は、文書管理システムの処理能力向上を含め、電子決裁の使い勝手が向上するようシステム改修を行うべきである。総務省は、文書管理システムについて、決裁終了後文書の修正について内閣府が定めるルールを速やかに反映するほか、各府省の意見を聴きながら、秘匿性の高い決裁についての閲覧者制限機能の導入、府省をまたぐ電子決裁を可能にするなど、使い勝手の向上に取り組むべきである。改修に当たっては、現行のシステム構成の下で対応可能なものについては、直ちに着手、システム構成自体の見直しが必要となるものも、文書管理システム及び連携するシステムの更改時期などを踏まえ計画的に進めるべきである。

 ⑤なお、従来、電子決裁率(平成28年度91.4%)の調査対象に入っていなかった、「業務環境上の制約」があるものの中には、セキュリティ等の観点から、文書管理システムに接続せず、また、独自の電子決裁機能も有しない業務システムがある。これらについても、各府省は、セキュリティ確保を優先しつつも、文書管理システムへの接続又は独自の電子決裁システムの搭載を検討すべきである。

併せて、会計事務についても、会計検査の際の証拠書類、検査資料提出を電子的に行うことを含め、業務を効率化するため、電子化を進めるべき。これに資するよう、官庁会計システム(ADAMS)の次期更改の際に電子決裁機能を追加すべきである。

 

5.刑法犯罪に至らない不正・不当な行為への対応策のさらなる検討

 ①民主主義の土台を成し、国民共有の資産である公文書について、決裁文書の改ざんなど不適正な取扱いがなされないようにするためには、厳正かつ体系的な内部統制が行われる必要がある。内部統制の土台は、「公文書の意義を心から理解し、大切にする組織文化」を政府全体に確実に根付かせることであり、そのために、当WTでは既述のとおり、日常の業務遂行が自然と的確な公文書の作成・保存につながる具体的仕組みとガバナンス体制の構築を図る中で、常にPDCAを回していくことを提言するものである。

②その上で、不正・不当な行為を抑止していく観点からは、公文書管理に関する仕事ぶりを人事により的確に反映させることが必要である。国家公務員法上、職員の任用、給与等の人事管理は、毎年度の人事評価に基づいて行わなければならないこととされており、職員の昇進、昇給、逆に降任や降給を左右することとなるなど、個々の職員にとって、長い公務員生活の全ての局面で人事評価は極めて重要な意味を持つ。人事評価は、公務員の意識や行動を具体的に変革させ、定着させていく上でも有効なツールといえる。したがって、今後は、職員の公文書管理への取組を明確に評価項目の一つとして位置づけ、職員の取組状況を処遇に反映すべきであり、内閣人事局において早急に検討し、実施に移すべきである。 

③更に、国家公務員法においては、職員に職務上の義務への違反、国民全体の奉仕者たるにふさわしくない非行等の非違行為があった場合には、これに対する行政上の秩序罰として、免職、停職、減給、戒告といった懲戒処分を課すことによって公務員関係における秩序を維持するとともに、非違行為を抑止する効果を持たせている。 懲戒処分については、実行者のみならず監督責任を問うことも可能であり、責任の軽重に応じて関係者をすべて処分することができることから、内部統制上の重要な手段としてその統制力が十分に発揮されるよう整備する必要がある。

この点、公文書管理法上の違反行為についても、財務省の決裁文書改ざん等に関連して当時の担当局長等が処分されたとおり、職務上の義務違反として懲戒処分の対象となる一方で、これまで、各府省が懲戒処分を検討する際の指針となる人事院の「懲戒処分の指針」では、秘密漏洩、入札談合関与、横領等について具体的記載があるものの、不適正な公文書管理を行った場合の扱いは具体的に示されておらず、こうした行為の非違行為としての評価や具体的な処分の基準などが明らかではなかった。

   職員に対して、公文書の不適切な取扱いは重大な非違行為であることを明示して、適切な文書管理への自覚を求めるとともに、今後、万一不適切な行為があった場合に、各府省が速やかに厳正な処分を行えるよう、人事院において、「懲戒処分の指針」に、適正な公文書管理を求める国民の意識の高まりを十分反映した厳しい処分基準を定めることを求める。

 

6.外交・防衛機密に関する情報公開のあり方

①防衛や外交は国民の関心も高く、政府として国民に状況を的確に説明する責任がある。一方で、防衛・外交の特殊性から、国の安全や利益を損わないよう、開示・不開示の判断を含め情報公開にあたっては特に慎重な判断が必要となる。その結果、一つ一つ不開示情報を特定していく際、マンパワーが必要となり、現場の負荷が大きく、他の業務に支障が生じている状況。実際、統計上も、防衛省や外務省については、原則30日以内の開示決定期限を延長して対応している割合や、不服申立てが行われる件数・割合が他府省と比べて著しく高くなっている。このため、例えば、部隊の運用等に関わる文書は「行政文書」から除外する、オペレーション中は開示請求への対応を停止する等の特別な取り扱いが必要との指摘がある。

②こうした点も踏まえ、現行の情報公開法は、外交・防衛情報について、他の不開示事由とは異なり、大臣の判断を一定程度尊重する規定ぶりとしている。また、諸外国の一般的な情報公開法制においても、開示請求自体の対象から除外としているのは、諜報活動、対テロリズム対策等であり、外交・防衛情報について、司法判断を抑制的に行う例などがあるが、開示請求の対象にはなっている。諸外国における枠組みも基本的にわが国と大きな違いはないが、特例法の状況や運用実態については必ずしも十分に明らかではない。

③したがって、先ずは、外交・防衛情報の情報公開のあり方について、外務省・防衛省を中心に、必要な説明責任を果たすことを前提に、各国の制度の下での特例法や運用実態などの把握により一層努め、ルールの在り方について引き続き研究を深めていく必要がある。

④また、そもそも防衛機密などを厳格に管理する観点からは、何が公開してはいけない情報なのか、業務遂行過程において常に意識しておくべきものであり、外務省・防衛省においては、機微情報を含む文書について、作成・保存の段階において、何が公開すべき種類の情報で、何が不開示とすべき種類の情報であるかを考え、できるかぎり両者を区分した書式・様式とすることを早急に検討。

なお、国民の関心の高い情報を提供することは、国民への説明責任を果たす観点から重要であり、結果として、国民の開示請求負担の軽減、行政機関の開示請求対応の負担の軽減にもつながることになる。このため、国の安全の確保等から公開を控えるべき情報を除き、Webサイト等での積極的な情報提供に努めるべきである。

 


 

Ⅴ.おわりに

 

一連の問題を受けて、かつてないほど公文書管理の在り方について国民的関心が高まっている。公文書管理は、民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源であり、国家の行政運営の土台となるものであり、公文書の適正な管理を徹底することが、一連の問題に対する再発防止策であるとともに、国民への説明責任の充実、的確・効率的な行政運営にも資することになるものである。

こうした流れの中で、政府において公文書管理の充実に向けた真摯な取組みを速やかに行うべきであり、また、内閣府及び総務省は、スピード感を持って、公文書管理の向上のための具体的方策を取りまとめ、速やかに実行に移し、各府省の職員の意識を改革し、実務を実際に変えさせることが重要である。そして、各府省においても、内閣府の方針等を踏まえて、幹部自らが責任をもって、府省内の公文書管理の在り方を変革すべきである。

今後とも、「与党公文書管理の改革に関するWT」を存置し、政府の公文書管理の取組みを厳しくフォローアップしていくとともに、必要があれば更なる改革についても検討して行くものとする。
 
以上