2017年10月23日月曜日

平成29年10月23日

[6期目の旅立ち]

 昨日投開票の総選挙で、おかげさまで6期目の当選を果たすことができました。急に決まった解散、そして雨の中での選挙戦に、本当に多くの方々にお手伝いやご激励をいただいたことに心から感謝申し上げます。

 自民党は東京都議選では都民ファーストの会と互角と報じられながら惨敗しており、今回の総選挙当初各メディアが優勢と報じた時に「これはまずい」と感じました。しかし選対の皆さんが身内の緩みを戒め、他陣営の必死の活動に劣らない選挙戦を展開して下さいました。また、事務所スタッフのみんなも本当に頑張ってくれたと思います。

 今回は希望の党、立憲民主党の結党が大きく注目され、これほど予測不可能な選挙戦はありませんでした。しかし結果は自公で再び3分の2を確保することができ、多くの「与党が数十議席は減らす」という見通しを覆しました。

 多くの方々がその原因として、小池さんの「排除の論理」による希望の党の失速を挙げていますが、私は違うと思います。

 前回のブログで触れたとおり、あの2005年の郵政民営化をめぐる解散で、時の小泉総理は法案に反対した議員のいる全ての選挙区に自民党の対抗馬を立てました。これは究極の排除の論理でしたが、「殺されてもいい」とまで口にして、自民党の分裂による苦戦を予想されながらも覚悟を示した小泉さんの政策にかける信念と、そうした戦況を知りながら立候補した多くの議員たちに、有権者の方々は熱い支持を示したのでした。

 小池さんはメディアを扱う天才であり、この小泉劇場を十分意識していたと思います。また、元々彼女は安全保障担当の首相補佐官という、この8月まで私がしていたのと同じ役職を第一次安倍政権で務め、さらに防衛大臣まで経験し、日本版NSC(国家安全保障会議)の立ち上げに尽力された方で、平和安全法制に賛成して憲法改正を行うということは極めて当然の方針です。それと相容れない、いわば新党の根幹にそぐわない方々を受け入れないとすることはむしろ当然のことと言えるでしょう。

 しかし小泉さんの時と異なり、希望の党に合流したのはついこの前まで「平和安全法制は戦争法案だ」「安倍政権のもとでは改憲を阻止する」と訴えていた民進党議員たちだったのです。彼らはこれまでの自らの政策との矛盾について何ら党内議論もせず、有権者への説明も当初行いませんでした。そこに見えたのは覚悟ではなく、看板の掛け替えによる保身だったのです。
 しかも、森友・加計問題でお友達政治や安倍独裁などと批判しながら、自分たちについては小池さんの言うことを100パーセント忖度しているというこの矛盾を覆い隠すことはできませんでした。

 この選挙戦のさなか、民進党の幹部から「選挙が終わったらまた再合流すればよい」という発言があったことは、政党政治や公約の根幹に対する信頼を失わせるものでしたし、終盤になってようやく希望の党の各候補者から「小池代表の方針には異議がある」という発言が出てきても、それも批判を逃れるための方便だしそれならなぜ希望の党に合流するのだという疑問を呼んでしまいました。

 こうした「覚悟や筋」を考えると、別に立ち上がった立憲民主党が希望の党を上回る健闘を見せたのはうなずけます。ただ、彼らにせよそのほとんどは民進党一括で希望の党への合流を求めていて、行き場がないから身を寄せたというのが実態です。また、その多くの選挙区で事実上共闘していた共産党とは、実はこれまで採決で多くの案件について投票行動を異にしていた議員たちであることを指摘したいと思います。本当に彼らは左の路線を突き進むのでしょうか。それが日本の未来をよくするのでしょうか。

 小池さんの今回果たした役割は実は多大です。何も野党を分断させて与党の勝利を導いたからではありません。寄せ集めの民進党を、とりあえず理念の違うグループに再編したからです。
 これからは自民党・公明党の与党と、対外保守で経済も小さな政府を目指す希望・維新のグループと、経済を犠牲にしてでも平等を目指すとともに軍備も敵視する立憲民主・共産のグループに政界が再編されます。私は常日頃から「諸外国でも見られるような理念本位の二大政党制を実現する(保守二党などではない)」ということが持論であり、その意味では日本もようやくその方向に踏み出したということが言えましょう。また、私が党で事務局次長として進めている憲法改正推進本部の議論についても、それに理解を示す勢力が多数を占めたということは歓迎すべきだと思います。
 私は今回の選挙で安倍政権が信任されたと評価してよいと思いますが、選挙期間中いただいた厳しいご指摘はしっかり受け止めるべきだと思います。政策形成過程の透明化を図り、不公正や私腹を肥やしているとか私の信条である「正直者が馬鹿を見ない」という理念に逆行しているとかいう疑問をいささかでも持たれないようにすることが大事です。

 当選後のインタビューで、私がこれから何をしたいか尋ねられた際、これまで取り組んできた北朝鮮情勢を含む安全保障問題、今回の公約の柱である人づくり革命を挙げたほか、メディアで企業不祥事が沢山報じられる中で私がかつて手がけていたコーポレートガバナンス改革もテーマとさせていただきました。真面目な努力が報われる社会、そして官民問わず改革を進める政治を目指していくことをお約束します。
 またこれから原発やエネルギー政策をどうするかは喫緊の課題です。自民党再生可能エネルギー普及拡大議員連盟の会長としてベストを尽くします。もちろん、地元からいただいている様々な要望についても、それが国益と公正さにそぐうものであれば徹底して応援していきます。

 皆様の引き続きのご支援を心よりお願い申し上げます!

2017年10月10日火曜日

平成29年10月10日

[絶対に負けられない戦い]

 いよいよ本日10日、衆議院選挙が公示となります。

 突然の選挙戦ではありますが、これからますます緊迫するであろう北朝鮮動向や、超少子高齢化など、内外を取り巻く難局を考えれば、このタイミングの選挙によってしっかり政治を安定させることが重要です。株価など市場を見ても、経済界でもそうした期待が強いことは明らかだと思います。
 「疑惑隠し解散だ」などと批判を受けることをあえて承知で衆議院を解散した総理の決断を受け、政治に対する信頼の回復に真摯に取り組むことを誓いつつ、この選挙戦を全力で戦う決意です。

 今回の選挙の最大の特徴は、選挙戦に至るまで一体どのような政党の枠組みになるかがわからなかったことです。
 私が衆議院解散の日の夜に出演したテレビの討論番組において、希望の党の議員と民進党の議員にそれぞれ今後の戦略を尋ねたところ、希望の党側は「理念重視の再編」、民進党側は「丸ごと希望の党への移行」を主張していてかみ合いませんでした。

 しかしその後のいわゆる「小池劇場」を見ていると、あの2005年の「郵政民営化是か非か」をめぐる政局とは似て非なる構図であることがわかります。
 2005年の総選挙で、当時の小泉総理は郵政民営化関連法案に反対した議員にもれなく自民党公認候補の対抗馬を立てました。しかし今回小池さんは、平和安全法制についてプラカードを掲げてまで反対していたほとんどの民進党の議員について、「実は賛成でした」と表明すれば希望の党に受け入れています。
 平和安全法制について賛同が広がることはありがたいのですが、国会議員の活動や有権者への説明はどれだけ軽いものなのか、そこまでして議員の地位を守ることが大事なのか、首をかしげざるを得ません。

 さらに不可解なのは「アベ政治を許さない」とその手法を独裁的と批判していた人たちが、小池さんや一部の執行部が決めたこうした方針を、何の議論もしないで黙って受け入れていることです。
 小泉元総理の郵政民営化関連法案についても、今年安倍総裁が示した憲法改正項目も、その後何時間も党内で議論していますし、後者についてはまだ結論が出ていません。多様化した現代社会にあって、重大な問題をきちんと様々な観点から議論して決めていくのは民主主義の基本ではないでしょうか。

 希望の党が一体誰を総理大臣にするのか、これからの政権の枠組みをどうするのか、急ごしらえの「消費税増税ゼロ」の代替財源や「2030年原発ゼロ」に伴うエネルギー価格など、わからないことが多過ぎて、とても私たちの未来を託す政権に値しないと感じるのは私だけではないはずです。
 一方の立憲民主党についても、筋を通したというより行き場のなくなった民進党の議員の互助会的な側面が否めず、しかもこの国難にあっていまだに平和安全法制はじめ様々な重要案件に反対しているところから、やはり未来を託すわけにはいきません。

 安倍政権になってから、雇用は200万人増え、正社員の求人倍率も調査開始以来初めて1倍を超えました。私たちはこの選挙を、自公連立政権の確かな実績を訴え、地域との絆を大事にして地に足をつけながら着実に改革を進め、国難突破をするための選挙と位置付けて全力を尽くして参ります。是非私のホームページにて詳細な政策をご覧いただき( http://www.shibamasa.net/seisaku.html )、最後の最後までご支援の輪を広げて下さるよう、心からお願い申し上げます!!