2024年3月17日日曜日

令和6年3月17日

 【全国に豊かさの実感を】

 昨日16日、党大会前日の全国政務調査会長会議に、政調会長代理として出席しました。

 岸田総裁も冒頭挨拶され、党が政治資金の問題で国民の信頼を失っていることを重く受け止め、政治資金規正法の改正や関係者の処分、ガバナンス改革などを行っていくとおっしゃった一方、政策に関しては賃上げの兆しが本格化してきたことなどを挙げ、与党として全国に、また中小企業に、その流れを行き届かせようと決意を述べられました。

 令和6年度予算は、能登半島地震に対する予備費を5000億円増額し、令和5年度の予備費と併せて一日も早い復旧・復興に向けた支援を実施します。生業の回復も急務です。

 コロナが落ち着き、日本国内へのインバウンドが着実に戻りつつある中、日経平均株価が過去最高を更新しました。

 ただ、これが個人の豊かさに結びついているかというとまだその実感があるとは言えません。
 物価高が続く中で賃上げがその痛みを上回って実施されるよう、企業に生産性向上のための投資を促したり、地方や下請け企業の労務単価や原材料価格への転嫁対策を進めることが必要です。

 農業や医療、地方行政を含めたデジタル政策の推進をはじめ、脱炭素、イノベーションを着実に進めていきます。

 子育て支援策については、児童手当の拡充などに加えて教育負担軽減についても各党が姿勢を示しています。
 私が会長を務める党の教育・人材力強化調査会では、ルール無き無償化では教育の質や多様性の推進にかえって逆行しかねないとの観点から、機関支援や再編などによる教育の質向上を大きな方向性として打ち出していきます。

 定額減税措置が夏に実施を予定される中で、財政は経済回復によって再建されるよう政府には求めていきますし、ウクライナや中東、日本近海の厳しい安全保障環境や相次ぐ災害への対応のためにも、防衛力確保や国土強靭化に力を入れていきます。道は決して容易ではありませんが、元祖改革派としてこれからも全力を尽くします。

 また、超党派の共同養育支援議員連盟会長として取り組んできた家族法改正案が今国会に提出されました。
 わが国で初めて共同親権制度が導入されることとなり、それが家族にどう影響するか不安だという声や実効性確保をどうするかという声が寄せられています。国会審議を通じて子の最善の利益が確保できるよう、しっかりチェックするとともに、今後も幅広くこの問題に携わって参ります。

2024年2月1日木曜日

令和6年2月1日

政治資金に関する件につきまして


 平素よりお世話になりありがとうございます。

 本年1月1日の能登半島地震により、200名を超える尊い人命が失われ、また翌2日には、被災地へ救援物資を届けようとしていた海上保安庁の航空機事故で5名の方がお亡くなりになりました。謹んでお悔やみを申し上げます。

 また被災された方々、現在も避難生活を余儀なくされている方々に、心からお見舞いを申し上げます。

 そのような国難ともいえる大変な時期にありながら、昨年末からの政治資金問題で国民の皆様への信頼を大きく損なう事態が続いておりますことは、誠に遺憾であり率直にお詫び申し上げます。

当該問題につきまして、以下のとおりご説明させていただきますとともに、対応致しましたのでご報告申し上げます。


 まず、柴山事務所は平成25年まで「清和政策研究会との懇親の集い」におけるパーティー券のノルマ以上の販売超過分は清和政策研究会(以下、清和研)から寄附という形で受領のうえ収支報告書に明確に計上し、清和研側の収支報告書にも支出として計上していただいたうえで、法的にも問題のない対応をとっておりました。

 しかし平成26年頃、清和研側より「今後は寄附について収支報告書に計上しないので、貴事務所でも受領について同様の対応を行ってほしい」旨の話がありました。

その後複数回にわたり「本当に法的に問題がないか?従来通り寄附として双方で計上する運用をお願いできないか?」と問い合わせましたが、清和研からは「法的に問題ない処理を行っており、貴事務所だけを特別に寄附扱いとすることは出来ないので従ってもらいたい。」との回答がありました。

私は弁護士でもあり、「とにかく法に触れないように」との強い思いがありましたが、かつて清和研所属の先輩議員が同様の記載をしてかえって国会で追及を受けた際、政策活動費としての処理は寄附として記載をしないのが正しいと派閥で整理していたこともあり、弊事務所としては本意ではありませんでしたが、いずれ清和研に納付することを念頭に、販売超過分の還付金を預り金として事務所内で保管する対応を取っていたとのことでした。

私自身は以後、秘書に対し清和研パーティーに関してはノルマ達成の確認はしておりましたが、販売総額や、ノルマをいくら超えたのかの報告は受けておらず、また還付分の保管を継続していたことについては今回の事態を受けて初めて認識しました。

 しかしながら、本来は私自身が確認し、適切な対応を指示すべきであったと猛省しております。


今回、捜査当局の要請を受け、柴山事務所としては上記の説明を行うとともに、事実関係を示す資料も全て提出し、捜査には全面的に協力してまいりました。

そして今般、清和研が収支報告書の修正を行うにあたり、所属議員においても当該政治団体の収支報告書の修正を行ってほしいとの連絡を受け、弊事務所でも対象年の収支報告書を修正致しました。

 これまで私や事務所では、政治資金を含め公明正大な運営を心掛けて参りましたが、結果的に修正の運びとなりましたことは誠に申し訳なく、国民の皆様に心からお詫び申し上げます。

  

 今回の件を教訓として課題を徹底的に洗い出し、外部監査を更に強化した上で、国民の皆様から今一度信頼していただけるよう襟を正して真摯な活動を続けるとともに、被災者に寄り添い、復旧・復興に向けて全力を尽くして参ります。

 何卒ご理解賜りますようお願い申し上げ、ご報告と致します。

以上


衆議院議員 柴 山 昌 彦


2024年1月5日金曜日

令和6年1月5日

 【悲しい年明け】

 令和6年の元日午後4時過ぎ、能登半島沖を震源地とする大震災が発生しました。

 石川県の各地で震度7の揺れを観測し、建物の倒壊や火災など大きな被害が発生。他県でも液状化など被害が広がりました。多数の犠牲者も出てしまい、言葉がありません。

 国でも被災各県でも対策本部が設置されて消防や自衛隊の方々を中心に懸命の救助活動が行われ、復旧活動も進められています。道路が寸断され作業は難航していますが、被災各地の議員や政府が現場と密に連携して対応しています。

 救援物資(薬や生活物資)や給水車、電源車両の手配や、DMATの出動、被災者の方々の生活面のケア等々、私たち他地域の議員も予算面の尽力や募金活動の実施などでしっかり応援していきます。

 そんな中で救援物資を搬送しようとした海保機がJAL民間機と衝突したのは余りに悲しく、亡くなった隊員の方々に心からお悔やみ申し上げます。ただ、あれだけの火災でJAL機の方々が全員無事だったのは本当に幸運でした。こうした事故の再発防止にも努めなければいけません。

 改めて被災地の皆様に心からお見舞い申し上げます。

【明るい明日を】

 令和6年度予算案、税制改正大綱が閣議決定され、既に実施されている令和5年度補正予算から切れ目ないコロナ後の社会経済の回復を後押ししていきます。

 まずは深刻な物価高対策の継続です。4月末までガソリン代を最大30円以上引き下げ、電気・ガス代の抑制も実施します。

 5000億円の重点支援地方交付金の追加により、自治体がプレミアム商品券発行や食料品価格高騰分支援などを実施できるようになります。

 そして物価上昇を超えるさらなる賃上げを後押しします。賃上げを行う企業への法人税減税を強化するとともに、6月には一人4万円の定額減税を実施します。その恩恵が行きわたらない世帯への給付金もお届けします。
 いわゆる106万円・130万円の壁での収入減を防ぐとともに、キャリアアップ助成金を中小企業で一人当たり80万円、大企業で60万円に拡充します。
 医療・福祉分野で働く方々の報酬・公的価格の改定により着実にベースアップを目指します。

 下請け企業が着実な価格転嫁を実施できるよう、下請けGメンの強化も行います。

 子育て支援策の充実に関しては、児童手当の所得制限撤廃と高校までの延長、第3子以降の3万円への引き上げを行うとともに、高等教育の負担軽減と改革、幼児教育・保育や公教育の質及び教師・保育士の地位の向上、医療的ケア児などの支援や育休取得促進などを実施し、それによる実質国民負担を増やさないよう歳出改革や財源の工夫を行います。

 そして思い切った投資により日本の成長力を強化しなければいけません。
国産再エネ促進・電気自動車購入補助・断熱住宅改修やヒートポンプ設置などのGX(グリーントランスフォーメーション)を進めます。生成AIの開発力強化や国際的ルール形成の主導、ビヨンド5G等研究開発、半導体・蓄電池・物流デジタル化などへの支援や投資減税を行います。イノベーションボックス税制やスタートアップ推進、交際費の基準見直しや事業承継税制にかかる特例承継計画のコロナを受けた2年提出延長などを実施します。

 円安を活かした観光産業の再生、農産物の輸出拡大を行います。転作支援や飼料の国内生産拡大も実施し、地方創生のためのマイナンバー・デジタル利活用を加速化します。

 ウクライナ戦争・中東戦争が長期化し、隣国の軍事的脅威が高まる中、防衛力の強化とともに、APS処理水処分に伴う国際的な風評被害対策など、国際的な情報発信や交渉力を高めなければいけません。
 今回の震災もそうですが、急速に進む温暖化に対しては脱炭素ももちろん、激甚化する風水害対策・消防力強化も急務です。

【政治の信頼回復に向けて】

 この度生じた政治資金をめぐる問題で国民の皆様に政治への不信感を増大させてしまったことにつき、率直にお詫び申し上げます。
 柴山事務所としてはこれまでも、そしてこれからも、信頼を守るために全力を尽くしており、また尽くして参ります。これから岸田総理のもと課題を洗い出し、党の再生に向かって真摯に取り組むことをお誓い致します。