【決めるアメリカ、決めない日本】
アメリカの大統領にトランプ氏が返り咲きました。
クリーブランド氏以来、132年ぶり2人目となる快挙で、トランプ氏を応援したイーロン・マスク氏率いるテスラ株が高騰するなど、早くも経済に影響が出ています。今後「アメリカ・ファースト」を掲げてきたトランプ氏の下で、自国産業保護や移民制限などの動きが本格化し、円安が加速する予測があります。
看過できないのが国際社会に与える影響です。イスラエルへの支持が強化され、中東戦争終結が遅れる可能性があります。一方でウクライナ支援は縮小ないし凍結され、ロシアの侵攻が功を奏することとなりかねません。この動きを見た中国が、今後台湾に対する圧力を強化し、極東政治情勢の緊迫が懸念されます。
ロシアは北朝鮮から兵士を受入れ、ウクライナに展開する動きを見せています。そしてその北朝鮮は、過去最長の飛行時間となる弾道ミサイルを31日に発射し、金正恩総書記は核戦力強化を繰り返し明言しています。
トランプ氏は強いリーダーと取引することを信条としています。北朝鮮と取引するのか、拉致問題などへの影響がどうなるのか、これまで培ってきた日米韓をはじめとした協力枠組の行方はなど、心配は尽きません。
一方、石破総理の足元は不安定と言わざるを得ません。先月27日投開票の総選挙で与党は過半数割れとなりました。
私は皆様の暖かいご支援のおかげでかろうじて8期目の当選を果たしましたが、多くの仲間が落選してしまい、複雑な心境です。
今後政治への信頼回復のため、徹底的な政治改革に取り組まねばならず、私自身しっかり貢献していく所存です。
政策面では躍進した国民民主党との協議が重要ですが、同党は政権与党とならないことを明言しています。重要政策を決めることができるのか、法律・予算などが通るのか、大いに不安が残ります。何より、内閣不信任決議案が可決される危険に常にさらされることになります。
上記のような国際情勢である以上、世界の警察であったアメリカに頼ることは見込めず、防衛力を強化することは不可避です。
そして予算のひっ迫の中で、人材育成など将来への必要な投資があおりを受けることがあるのでないか、政局への影響をおそれて必要な規制緩和などが先送りされるのでないか、不安が尽きません。年収の壁の見直しは岸田総理も明言していた政策であり、働く方々の力を発揮していただくために着実に進める必要がありますが、そこだけに議論を矮小化してはいけません。
引き続き政調会長代理として全力を尽くす所存です。皆様のご支援を心よりお願い申し上げます。
2024年11月7日木曜日
令和6年11月7日
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