2021年4月1日木曜日

令和3年4月1日

 [第4波をくい止めろ]


 3月21日、一都三県の緊急事態宣言は解除されました。前回のこの欄で示した病床ひっ迫度が改善されたということで、飲食店の営業時間が午後9時まで延長されることも決まり、よかったと思います。おかげさまで21日の自民党大会や、私が会長を務める自民党埼玉県連主催の政経フォーラムも、感染防止に万全の対応をして無事開催することができました。前者では手話での党歌が、後者では前スポーツ庁長官鈴木大地さんのスポーツが未来を創るという内容の講演が、それぞれメディアでも注目されました。


 しかし関西圏や宮城、愛媛など地方で感染リバウンドの傾向が見られ、大変憂慮しています。28日に出演したNHK総合テレビ「日曜討論」で、今後のリバウンド対策としてまん延防止措置の活用に言及しましたが、オリンピック・パラリンピックを控え、何としても第4波をくい止めなければいけません。

 自治体とも連携して、病床確保や医療体制の強化を進めるとともに、高齢者施設などでのクラスター対策、国境での水際対策、変異株も含めたPCR検査体制の抜本的強化やゲノム解析などを進めます。ワクチンを国力を挙げて確保し、前回この欄で述べたとおり今年前半には高齢者向け配布を完了できるよう努めます。


 おかげさまで年度内に令和3年度予算が成立しました。既に成立している補正予算と合わせ、コロナ対策で厳しい事業者の方々に協力金・一時金の支払いをするとともに、資本性資金を含む融資の拡大や、持続化補助金や事業再構築補助金などの活用を進めます。文化芸術・スポーツ活動の支援も拡大します。


 これまで支援が十分行き届かなかった非正規雇用の方々のシフト減にも対応し、生活の苦しい子育て世帯に向けた融資や給付、フードバンクや子ども食堂への支援、NPO等を通じた孤独・孤立・自殺対策のための補助や居場所作りなどを進めます。


 待機児童対策、育休取得支援、不妊治療への公的助成拡大や来年の保険適用に向けた準備も行います。


[デジタル化・グリーン化のメリットを全ての方々に]


 コロナ支援、医療や行政サービスの利便性確保、新たな産業の展開などのために、9月のデジタル庁発足をはじめ、オンラインや人工知能の利活用のための法整備を行います。そのためにの情報人材の育成、プライバシーやサイバーセキュリティの確保も手当てします。また、携帯電話の通信料やNHK受信料の引き下げを行います。


 これからの成長戦略のもう一つの柱が「環境」です。菅総理の2050年カーボンニュートラル宣言を受け、議員連盟会長として尽力している再生可能エネルギーの普及を加速します。温暖化対策法や脱炭素化促進のための産業競争力強化法等の改正を今国会で実現します。


[ひとづくりは国づくり]


 40年ぶりとなる小学校での35人学級を実現するとともに、教育の個別最適化を進め、オンライン学習と対面学習のバランスを確保します。

 今問題となっている先生方の業務負担を減らし、併せて学生や研究者の支援を充実させます。また、ベテランの方々の生涯学習や文化・健康の増進を応援致します。

 10兆円の大学ファンドを創設するなど産学連携を促進し、外部人材や地域の方々の教育への参加も後押ししていきます。


[地方の輝く時代へ]


 コロナ後を見据え、地域から徐々に観光や移動を復活させていきます。

 そして引き続き農商工連携や農産物輸出を進め、テレワークの支援や企業・自治体のマッチングを行います。

 地元ではサクラタウンの賑わいや入間インター付近の開発、三富新田の世界農業遺産に向けた取組みなどを応援するとともに、防災の優位性を生かし、国土強靭化の進んだ地域として人々を呼び込みます。


[激動する国際社会での存在感を発揮]


 バイデン大統領に交代した米国やイギリス・インド・オーストラリアなどと連携し、自由で開かれたインド太平洋地域を断固として守ります。経済安全保障も含め、急速に強大化する中国や、ミサイル・核開発を進める北朝鮮に対して、きちんと国益を主張します。サプライチェーンの国内回帰やワクチンの国内開発も進めます。


 他にも憲法改正国民投票法改正など課題は山積していますが、日本の素晴らしさ、多様性や創意工夫を大切にした寛容な社会づくりを大切にしつつ、引き続き全力を尽くすとともに、綱紀粛正にもしっかり取り組んで参ります。


2021年3月7日日曜日

令和3年3月7日

 [希望の糸を切らすな]


 政府は5日、一都三県の緊急事態宣言を21日まで再延長すると決定・発表しました。追加宣言の大阪・京都・愛知などは2月末に既に宣言解除が実施されており、今回の延長は残念です。


 これまで宣言解除の目安とされていた新規感染者数など各指標のステージ4からの脱却は達成できたものの、5日時点の病床使用率は埼玉・千葉が基準50パーセントに比し、それぞれ41・46パーセントと依然高く、新規感染者数も安定的には減少していないということです。今後年度末を迎えて各種行事が実施され、その後オリンピック・パラリンピックも控えていることを考えれば、何としても感染のリバウンドを避けたいという趣旨は理解できます。


 しかし、あらかじめ示した基準を動かし、ようやく終了だと思って頑張ってきた方々に「あと2週間頑張れ」と言うのは、「では結局どうなれば宣言は解除されるのか」「もう限界を超えている」という批判にさらされることは当然だと思います。

 ついては、各指標について、より明確に解除条件を明らかにすること、特に病床使用率を引き下げるというのであれば、医療サイドにもコロナ患者を受け入れる病床を「これだけ増やす」という目標を示していただくことが必要ではないかと考えます。党のコロナ対策本部で訴えていきます。


 三次補正予算の成立により、飲食店をはじめとする打撃を受けた方々に対する各種支援策の実施が決まりました。コロナ関係設備の導入や企業再編、困窮世帯や学生の支援なども、スピード感をもって進めていかなければいけません。また、窮状をしのぐ融資についても、前回のブログで触れたとおりまだ現場に十分積極的な対応が浸透していないという報告を受けており、監督官庁を通じて徹底をしていきます。


 しかし何と言っても最大の経済対策は正常な社会活動の再開です。


 そのため、今回の緊急事態宣言延長では、特に大都市や高齢者施設などでの大規模なPCR検査を実施するとしています。また、私が党のプロジェクトチーム副座長を拝命したワクチン接種に関しては、河野大臣や各自治体・医療関係者などのご尽力により医療従事者に対する接種が始まっており、アナフィラキシーといった副反応などの情報公開も進んでいます。幸い現時点では重度の副反応は少ないうえ適切な措置により回復も順調とのことですので、是非6月中に各自治体向けに配送が完了するという高齢者向けワクチンについて、国民の皆様には積極的な接種をお願いしたいと思います。また、施設での個別接種の際には若い職員も一緒に打てるなど、柔軟な対応を進めていただければ幸いです。

 これまで日本ではワクチンの開発については、副反応に対し、社会のアレルギーや責任回避の姿勢が顕著で対応が遅く、また、感染症がそれほど深刻でなく治験も制度面も含め進んでこなかったこともあり、先進国の中では後手に回ってきました。中国など諸外国が現在ワクチン外交でリーダーシップを取っているのを見ると、他国のワクチン確保に汲々としている日本の現状は本当に問題だと思います。

 マイナンバー普及をその弊害がもたらす懸念が遅らせていることもそうですが、しっかり合理的な対応・説明をしつつ改革を前に進めるという姿勢をもっと示すことが必要と考えます。今後日米豪印首脳がワクチン配布計画を協議するとのことですが、国産ワクチンの普及をしっかり加速させる努力をしていきます。


[震災から10年]


 東日本大震災からまもなく10周年を迎えます。先週「朝まで生テレビ!」に出演して福島県の復興の状況を現地から報告していただきましたが、いまだに原発処理の遅れが復興の大きな足かせになっていることを痛感します。今年はエネルギー基本計画も改訂されます。菅総理が表明した2050年カーボンニュートラルの目標は極めて高いものですが、イノベーションを加速し、この冬発生したような電力供給不足を市場の健全化を進めて防ぎつつ、再生可能エネルギーの最大限の普及に向けて取り組んでいきます。

 鍵となるのはイノベーションです。日本発のイノベーションを起こし、地方創生をエネルギーを用いて進めていけるよう頑張りますので、引き続きのご支援を心よりお願い申し上げます。

2021年1月8日金曜日

令和3年1月8日

 [スクラムのひと月]


 昨日7日、政府より東京・埼玉・千葉・神奈川の一都三県を対象とした緊急事態宣言が発出され、本日から施行となりました。


 遅きに失したとのご批判もあります。

 しかしデータで見ると、全国のコロナ重症患者が増えるペースが鈍化し、ピークアウトするかと思われた昨年12月18日から、感染者数が多い東京などに限ったGo to トラベル到着分停止・出発分利用抑制の呼びかけを行い、年末年始の人の往来の多い12月28日以降全国一律にGo to トラベルの全国一斉停止を行って、今回感染者数の急増に伴い緊急事態宣言を感染者数が多い地域に限って発出するという一連のプロセスは、感染拡大阻止と経済活動の両立という意味では合理性が見て取れるのではないでしょうか。


 今回の陽性者の急増は、年末年始の前、クリスマス前後の人の移動が起因していると思われます。三密防止や会食の際の留意事項などについては呼びかけていたものの、国民の皆様により強いメッセージを届けられなかったことについては反省の余地があると思います。しかし感染者・死亡者とも日本と桁が違う欧米のようなロックダウンを行うことは、法制上も無理がありますし、社会経済上も影響が大き過ぎます。


 まずは今回の措置をしっかり守っていくことが何よりも重要だと考えております。


 しかしながら、飲食店の営業制限のみがクローズアップされてはいけません。テレワークによる出勤者の7割減、大規模イベントの参加人数5000人及び定員割合50パーセントの制限、午後8時以降の不要不急の外出自粛、こうしたことにより多大な影響を被る業種が数多くあります。そうした方々にきめ細かな補償をしていくことが求められます。これまで立てた経済対策にしても延長を検討したり、劣後ローンがほとんど利用されていないなど不具合の是正に果断に取り組むべきです。


 批判を受けているビジネストラックによる外国人の入国に関しては、入国目的を達成できないような隔離について、72時間以内の陰性証明と入国以降の厳格な行程管理を条件として感染状況が深刻でない国に限って免除するという仕組みは合理性があるものと考えますが、このような状況になったわけですから、たとえ感染状況が深刻でなくとも感染力の強い変異種が対象国で発生した場合はもとより、国民の理解を得られるようなさらに強い規制をしていくのはやむを得ないと考えます。


 いずれにせよ、こうした施策の実効性の確保のためには、私が座長代理を務める党の新型コロナウイルス対策本部感染症ガバナンス小委員会で既に提言している、感染症法・特措法の改正が必要です。ずっと臨時国会での改正を主張してきましたが、今からでも迅速に、政府の措置に従った方への手厚い支援と、正当な理由のない違反についての行政措置(刑事罰は慎重にすべきと考えます)、偏見防止、また自治体と国との権限関係の整理やHER-SYSによる情報共有など、しっかり法律上の根拠を持たせるべきです。


 また、医療現場の負担を極力緩和することも急務です。

 予算措置による病床確保に加え、協力して下さる医師の方々への交付金を用いた支援をするとともに、清掃業務などを看護師以外の方々に外注することを促進したり、軽症の方々の自宅・宿泊施設での療養を促すとともに異変が起きた時に迅速に医療施設で対応ができるような体制の整備をしたりすることが必要です。


 施設・人材の医療資源はいまだ偏在しており、夏の時期に第3波に備えたシフトをしておかなかったことは非常に問題です。日本人は危機が過ぎると次の危機管理をしようとするモチベーションが薄れてしまうように感じます。前記したガバナンス小委員会の提言は多岐にわたりますが、政府には是非フルに参考にしていただきたいと思います。

 また、ワクチンについては2月下旬からの投与が予定されていますが、副作用の報告もあり、安全性の確保や対象者の優先順位の明確化などをしっかり行うべきです。


 学校現場の不安も大きくなっています。若年層の重症化事例が少ないことから今回の措置では一斉休校は求められず、また間近に迫った入試についても少なくとも大学入学共通テストは予定どおりのスケジュールで実施されるとのことですが、極力感染防止に努めるための留意事項を文部科学省から遺漏なく発出して欲しいと思います。


 いずれにせよ国難に直面する中、一致結束したスクラムでこの難局を乗り切ることが必要です。

2020年12月24日木曜日

令和2年12月24日

 [覚悟の新年度予算]


 12月21日、令和3年度予算案が閣議決定されました。


 一般会計総額は106.6兆円。これに先立ち閣議決定された令和2年度第3次補正予算と合わせると、実に前年の同様の「補正・本予算15か月分」より2割増えることになります。


 何と言ってもコロナ対策に全力を注がなければいけません。ただ、留意すべきは、あのコロナ優等生と言われる韓国でも1日の感染者数が1,000人を超えるなど、冬の到来とともに世界中が感染拡大に苦しんでおり、特に1日の感染者数が10万人・死者3,000人超という米国をはじめとする他の先進国と比べると、日本では結果的にコロナの封じ込めはかなりうまくいっているという事実です。国民の皆様の真摯なご協力に心から感謝する次第です。


 感染爆発をしている国ではロックダウンをしていますが、上記した現在の日本の状況では、疲弊と長期的な実効性の低下をもたらすような劇的な社会経済活動の停止と再開を繰り返すことは得策ではないと考えます。特に地方の経済を冷え込ませるGo to トラベル事業の停止は、真にやむを得ない状況かを見極める必要があったため、感染拡大が広がっている地域・そして人の移動が多い年末年始の全国規模と限定されたことを是非ご理解いただけますと幸いです。


 私は党の感染症ガバナンス小委員会委員長代理として、自治体を中心として要請して下さっている休業への支援や要請を超える実効性の確保を特措法改正により実現すべきだと訴えてきました。また、国と自治体の連携や保健所機能の強化、感染症法改正によるHER-SYSの活用と迅速な医療情報提供、PCR検査の民間機関へのオープン化と納得できる価格・質の確保や適切な医療機関との連携など、政府に提言しています。是非通常国会で法改正を伴う形で実現させたいと思っています。


 もちろん現在進んでいるワクチン開発について国として支援し、安全性・有効性の確認を大前提として来年の前半までに全ての国民に提供できる数量を確保し、特に優先性の高い医療・福祉従事者などの方々から投与できるようにしていきます。

 また、コロナ対応医療機関に派遣される医師・看護師への支援額を倍増するなど、医療関係の方々への支援をしっかり行っていきます。


 経済対策については、当面の補助や無利子・無担保融資の継続とともに、今後の改革方針として「脱炭素」「デジタルトランスフォーメーション」の2本柱を掲げています。


 菅総理が2050年のカーボンニュートラルを目標として打ち出したことに伴い、私は党の再エネ議連会長として、2030年の再生可能エネルギー割合を現在の倍の45パーセントに引き上げるべきと主張しています。水素活用など脱炭素イノベーションのための基金2兆円を設け、エコカー減税の延長をはじめとした税制措置も講じながら、しっかり産業界を後押ししていきたいと思います。


 デジタルトランスフォーメーションについては、デジタル庁を創設して省庁・国地方の垣根を超えてシステムの統合を行い、マイナンバーや情報クラウドの抜本的な利活用とあいまって生活の利便性を格段に向上させます。もちろんセキュリティやプライバシーの確保は極めて重要な課題であり、私が所属している党のサイバーセキュリティ議員連盟では専門家を交えて法的・技術的議論を加速化していきます。


 文部科学大臣経験者として痛感するのは、こうした変化の激しい時代には教育が極めて重要だということです。

 国際化への対応、対面授業・遠隔授業の適切なバランスとGIGAスクール構想による生徒一人一台端末と通信環境・デジタル教科書などソフトの充実、あらかじめ与えられた答えを見つけるのでなく未知の課題をチームで協力して乗り越えていく力の育成、科学技術の推進、新たな分野へのチャレンジを生涯にわたって可能にするリカレント教育の拡大、ひとりひとりの個性を大切にするために必要な少人数学級の推進、貧困の連鎖を生まないための経済支援など、しっかりこれからも力を入れていきます。


 来年からの不妊治療への助成の拡大、待機児童解消のための今後4年間での14万人の保育の受け皿の確保、リモートワークや働き方改革の進展、育休制度のさらなる充実など、少子化対策にも真剣に取り組みます。ご高齢の方も将来的に医療負担をしていただく一方オンライン診療を受けやすくしたりかかりつけ医の活用を促進するなど、健康現役社会を目指し、全世代型社会保障を進めます。


 地方創生も重要な課題です。地域で活躍する人材の産学官連携による育成、中小企業の事業承継の支援やIT投資などの税制面での優遇、固定資産税の負担増の緩和などに努めます。農業などの輸出力・ブランド強化、サクラタウン開業で盛り上がる地域の文化・観光事業や武蔵野落ち葉堆肥農法の世界農業遺産登録などをしっかり応援していきます。

 また、激甚化する災害への対策・老朽化したインフラの修繕などのためにも、5か年の新たな国土強靭化対策を実施します。


 現在の世界情勢を見ると、国際化した今だからこそ経済面も含めた安全保障の観点を決して忘れてはいけないと痛感します。宇宙やサイバー対策も含めた防衛体制の強化ももちろんですが、資源・食糧・土地取引、金融や情報通信の最先端分野での自由と民主主義を守る国々との同盟をしっかり進めていく必要があります。憲法論議も逃げずに深めていく必要があります。


 政治の責任は国民の暮らしを守ることです。大きな予算となりますが、財政再建も含め、これからも全力を尽くすことをお誓い申し上げます。

2020年11月9日月曜日

令和2年11月9日

[綱渡りの国際情勢]

 

 米国大統領選挙で民主党のジョー・バイデン候補が当選確実と報じられました。

 

 しかし事前の予測を超えた大接戦になり、トランプ大統領が郵便投票の不当性を訴訟で争う姿勢を見せていることから、最終決着はかなり先になる見通しです。

 また、同時に実施されている連邦議会議員選挙では上院が保革伯仲の状況で、仮にバイデン氏が大統領となっても国政運営はこれまでと比べてかなり困難になると見込まれます。

 

 そのような中で、安倍・トランプ蜜月時代と言われた日米関係にどのような影響があるのか、しっかり見極める必要があります。

 これまでのような自国第一主義、人権や環境の軽視が改められると期待する意見があります。私は自民党再生可能エネルギー普及拡大議員連盟の会長ですし、菅総理もこの度わが国の2050年のカーボンニュートラル(温室効果ガスの排出を実質ゼロにすること)を目標と打ち出したことから、そのこと自体は歓迎です。また、これまで米国抜きで進んで来たTPP11の交渉に変化が生じることも考えられ、今進んでいる日英経済連携協定と合わせてアジア太平洋地域に巨大な自由経済圏が誕生することで、コロナ禍の世界経済にもプラスになると予想されます。

 

 しかし、対中政策・対北朝鮮政策、厳しさが依然続く中東情勢がどうなるかは不透明です。急速に進む中国の発展と東南アジアにおける安全保障における脅威の増大、北朝鮮が進めるミサイル開発に対し、毅然とした姿勢を保てるのか、また、5G・6Gなど情報通信技術も含め、自由で開かれた世界経済の担保をしっかり取ることができるのか、きちんと見極める必要があります。

 バイデン氏は民主党の中では中道派と言われ、先述したように連邦議会上院が保革伯仲であることからすれば急速な親中政策への展開はないようにも思われますが、今後日本における安全保障政策の独自の強化や、共和党も含め様々なチャンネルの動員による日本国益の主張を行う必要があるでしょう。

 

 そのような中で日本学術会議をめぐる野党の姿勢は理解に苦しみます。

 私がテレビ番組で話したとおり、同会議は1950年に軍事研究をしないと宣言したことを盾に、現在諸外国で急速に進むデュアルユース(軍民両用技術)の研究活動に極めて慎重です。また、会員の選任について事実上後継指名が行われるような閉鎖性も指摘されており、特別公務員かつ政府の科学技術にマスタープラン策定などで大きな影響をもたらす同会議の会員選任について、政府に一切の関与が認められないというのは明らかに不合理です。

 今回の政府による一部指名の見送りは全体の6%弱であり、しかも候補以外の学者を指名しているわけでもありません。法解釈上もかつての枠を超えていませんし、研究者の(発表の自由を含め)学問の自由に反するとの指摘も当たらないと考えられます。今回の人事については問題はないと思います。

 世界各国の王立アカデミーなどは政府から独立した立場でより積極的な活動をしており、日本学術会議の完全民営化も含め、同会議の意見も踏まえて今後のあり方を検討していきます。

 

[都構想否決後の大都市行政]

 

 大阪都構想を決める住民投票は僅差の結果で否決となりました。この結果を重く受け止め、地域の安定が今後進むことを期待します。

 

 しかし、今回の投票がこれからの大都市行政に投じた一石は大きいと思います。今回のコロナ禍における対策実施では、保健所の管轄の混乱や国と自治体の連携不十分などによる混乱が生じました。地方も含めたガバナンスをどう改革していくのか、しっかり議論していくべきだと思います。

2020年9月15日火曜日

令和2年9月15日

[激動の菅丸船出]

 

 昨日14日、菅義偉候補が第26代自民党総裁に選出されました。

 私は同候補を応援していましたが、当日両院議員総会のすぐ前の席で当選の瞬間を喜び合う幸運に恵まれました。安倍前総裁と各候補がしっかり握手をする姿を見て、これからは挙党「ワン・チーム」だと強く感じています。


 そのような中、各都府県連が実施した予備選挙の結果や世論調査を見ると、菅候補が掲げた安倍政権を継承し、さらに進めていくという方針は、党員のみならず多くの国民の方々にも支持されていることがわかります。

 

[最大の懸案は新型コロナウイルス感染拡大防止と社会経済活動の両立]

 

 しかし新政権は現下の難題、コロナ対策に直面します。幸い新規感染者も重症者も数に歯止めがかかってきましたが、秋から冬に向かう中で油断は禁物です。

 医療体制の充実と来年前半までの全国民分のワクチンの確保を目指すとともに、PCR検査の大幅拡充と合わせて移動などの活動を広げていかなればいけません。

 

[新生活様式で生産性革命を]

 

 今回、様々なコロナ支援策の実施にあたり、これまで日本人の勤勉さに隠れて発展が遅れてきた行政のIT化やリモートワーク、オンライン授業などをしっかり進めていかなければいけないことが明らかになりました。

 文部科学大臣時代に「柴山プラン」と名付けて遠隔授業の促進に向けて予算・人材を確保する取組みを始め、現在それを受けた「GIGAスクール構想」が進んでいます。AI(人工知能)、各種データ利活用、私も議員連盟で後押ししている量子技術などをしっかり進め、全ての領域で生産性革命を進めることが不可欠であり、そのために省庁の垣根を超えた規制改革などに取り組みます。

 

[未来の安心に全力]

 

 コロナ禍にあって非正規雇用の方々をはじめ多くの雇用が失われ、文化・スポーツ・観光などの産業も大きな打撃を受けました。雇用調整助成金の支給延長、最大200万円の持続化給付金、公庫や銀行による無利子・無担保などの総額230兆円の対策を必要な方々にスピードをもってお届けします。

 私の大臣時代に進めた幼児教育無償化、必要な方々への大学・専門学校の無償化を着実に実施するとともに、育休取得の推進・不妊治療への支援拡大など、女性活躍をしっかり応援していきます。人生100年時代を見据え、国民皆保険を守るとともに健康現役社会のさらなる進展を目指します。

 

[地域の工夫と輝きを大切に]

 

 それぞれの地域で特色ある官民・産学連携による活力を引き出します。地産地消・農商工連携の促進に加え、私が議員連盟会長を務める再生可能エネルギーの普及などを通じて分散型エネルギー社会、温暖化防止を進めていきます。地元ではサクラタウンのオープン、駅前開発や自然資源の活用などが進んでおり、応援するとともに全国にこうした様々な工夫を広げていきます。

 コロナや政情不安を踏まえ、これまで海外に展開していたサプライチェーン(生産拠点)を国内に呼び戻す対策を講じます。

 

[国益を断固として守り抜く]

 

 国際社会が不安定化する中で、日米同盟を基軸としつつ「自由で開かれたインド太平洋」連携を推進し、民主的で公正な国々の協力体制を確立します。

 国益をしっかり守り、そのうえで中国をはじめ近隣国との安定的な関係を構築します。拉致問題の解決・憲法改正などの懸案事項にも全力で取り組みます。

 

 様々な難題は山積していますが、こういう時だからこそ大きな前進・改革をするチャンスだと考えています。絆が失われつつあると言われますが、人々が孤立化するのでなく、多様性や創意工夫を大切にしつつ協力し合う社会、「想定外」という言葉を用いることなく、しっかりと危機管理のできる社会をつくり上げるため、これまでの経験と「正直者がバカを見るのはまっぴら!」という政治家としての初心を忘れることなく、これからも全力疾走を続けることをお誓い致します。

2020年8月29日土曜日

令和2年8月29日

[辛さを乗り越えて]

 昨日28日、安倍総理が記者会見で辞任の意向を示されました。

 第一次政権の挫折や厳しい野党時代を経て、奇跡の復活を遂げるとともに通算・連続いずれも歴代最長の在位日数を記録されました。この間、アベノミクスと名付けられた金融・財政・成長戦略を掲げ、1年交代で総理が変わっていた時とは比べ物にならないほどの外交における存在感を発揮し、国政選挙で6連勝を果たした功績は本当に大きかったと思います。

 埼玉を含む各地を訪問し、地方創生や被災地復興に心を配られ、一億総活躍社会などのテーマにも取り組まれました。

 ただ、最近は新型コロナウイルスへの対応で心労がたまっているのが見て取れました。政治主導・長期政権であることの難しさも、様々な問題を通じて指摘され、人知れぬ辛さを味わっておられたのだと思います。しかし、体調が悪化し潰瘍性大腸炎が再発しても、それを秘して責任を果たされようと尽力してこられました。

 昨日、7月以降の感染拡大が減少傾向に転じたことや医療体制・検査体制の充実に向けた対策の取りまとめができたことを受け、辞任表明をされたのですが、私は密かに総理は国政の停滞を避けるべくこのタイミングで決断されるのでないかと直感していました。

 今回の辞任はご本人の熟慮に基づくものであり、その判断を尊重したいと思いますが、記者会見で指摘されていた拉致問題、日露北方領土問題、憲法改正などの懸案を残したまま、またご自分が誘致に関わり、来年に延期された東京オリンピック・パラリンピックの開催を見届けずに、職を去ることの無念さは察するに余りあります。かくなる上は、総理の思いをしっかり引き継ぐリーダーにバトンを渡していただきたいです。

 この間、私も首相補佐官や閣僚の立場で育てていただき、曲がりなりにも全力疾走することができました。今はただ感謝の気持ちで一杯です。総理は今後も一議員としてご活動されるとのことですが、まずは体調に留意しつつ残務を全うし、ゆっくり英気を養って欲しいと思います。本当にお疲れさまでした。

[一瞬の停滞もなく]

 雇用調整助成金の延長、デジタルトランスフォーメーションの推進、エネルギー改革、学びの保障、緊迫化する安全保障環境への対応など、私も様々な難題に取り組んでいます。政局が変動しても一瞬たりとも国政に停滞のないように尽力をしていきますし、次のリーダーはそうした取組みを共にできる方を是非選べればと思います。