2021年6月10日木曜日

令和3年6月10日

 [反転攻勢へ]


 昨日9日、菅内閣初めての党首討論が実施され、党執行部の私は会場の自席から傍聴させていただきました。


 総理は相当準備され、自信を持って臨んでおられたように感じます。オリンピックが感染拡大契機とならないための具体策や基準作りについて再三問われた際も、水際対策強化や検査・ワクチン接種の充実、人流抑制に関して今なお検討を続けている旨答弁されました。

 もしこの討論が数週間前に実施されたら、野党は間違いなくワクチンをテーマとし、「7月末に希望高齢者接種完了への具体的道筋は」「一日100万回接種など楽観的過ぎる目標でないか」などと追及していたに違いありません。そしておそらく総理は「自治体や医療従事者と連携してあらゆる手立てを尽くす」というような答弁をされていたのではないでしょうか。


 大きな課題の実施のためには、トップが高めの目標で号令をかけ、現場の方々も含め知恵と努力で達成を目指すというのはごく自然なプロセスであり、もちろんその過程での検証や目標修正はあり得べきですがことさらに不安をあおって政局にするようなことは控えるべきでしょう。現にワクチンに関しては皆様のご努力で目標がほぼ到達しつつあります。

 これに伴い、また緊急事態宣言の効果もあって、新規感染者の実効再生産数や病床ひっ迫度は首都圏では明らかに改善してきています。立憲民主党枝野代表は昨日の討論で、新規感染者1日50人となるまで緊急事態宣言解除はすべきでないとおっしゃっていましたが、リバウンドを避けようとするあまり過度な制限をすれば社会経済生活が疲弊してしまうし、また上記した実効再生産数や病床ひっ迫度ではなく新規感染者数を基準にするのは科学的根拠としても薄弱だと考えます。


 総理が述べられたように、安心安全のオリンピック・パラリンピックを開催し、子供たちを含む国民の感動と将来への活力が生み出されるよう願ってやみません。


[歳費法は国民の理解と法的筋を通して決着を]


 広島の参議院議員再選挙をきっかけに、選挙違反で逮捕・起訴されて議員活動ができなくなったうえ当選無効判決が出されたにもかかわらず、歳費や期末手当が全額支給される現在の歳費法を改正する動きが各党で出ています。


 自民党では法曹である私が座長となって検討プロジェクトチームが発足し、既にたたき台として提案されている公明党案(4割を返納する案)や、立憲民主党案(国会審査のうえ全額について国庫納付義務を負わせる案)を議論しています。

 大切なのは、たとえ場面は違っても民間企業や公務員の場合の処理も念頭に置き、国民的理解を得られるような制度にすること、また歳費請求権や司法当局からの議院の自律性を定めた憲法との関係をどのように整理するかという観点です。一部報道には、自民党が議論を先送りしているかのようなものがありますが、必要な検討を着実に実施し、他党とも協議していくのは当たり前であって決して先送りするようなことはありません。


 課題は山積していますが、これからも全ての課題に渾身の努力をしていきます。

2021年5月7日金曜日

令和3年5月7日

 [これでよいのか憲法改正への道のり]


 昨日6日、衆議院憲法審査会にて憲法改正国民投票法改正案の採決があり、2018年6月(私が大臣に就任する前)に提出されて以来8国会にわたって審議されてきた本法案はようやく賛成多数での通過となりました。


 内容は、大型商業施設への共通投票所の設置や地域ごとの期日前投票の弾力化など、既に公職選挙法で改正済みの投票の利便性を増進するための7項目を、既に成立している憲法改正国民投票法にも適用できるようにするようにする、ただそれだけの内容です。

 野党はこの間、国民投票法改正にはCM規制の強化などより抜本的な内容を盛り込むべきだと主張して採決を拒み続けてきました。私もかつて国民投票法成立の際に議論に加わっていましたが、「国民投票の機会の確保などについては公選法と同様に扱い、憲法改正に向けた国民投票運動の自由に関する規制については主権行使の重要性に鑑みなるべく規制を最小限にする方向で」現行法の仕組みとなったというのが経緯です。


 無論、時代の変化に伴い、規制の必要性が大きくなることはありますし、法成立後急速に発達したインターネットを用いた投票運動をどのように規制するかなど、議論の必要性があるのはよくわかります。しかし前回の憲法審査会で私が発言したとおり、同じ法律の改正を異なるカテゴリーごとに複数国会にわたって行うということは枚挙にいとまがなく、審議が尽くされた改正案の採決を遅らせる正当な理由にはなりがたいと考えます。

 また、最近になって立憲民主党から、期日前投票の地域ごとの弾力化を行うと投票時間が減ってしまう運用になるおそれについて指摘がされましたが、これも私が発言したとおりそうした運用にならないための工夫は可能であり、現に今回の立憲民主党から提案された修正案についてはそのことについては触れられていません。


 立憲民主党の修正案は、公選法で投票環境改善にかかる2項目の追加改正やCM規制などについて、本改正法施行後3年を目途に必要な法制上の措置その他の措置(法改正に限らないということです)を講ずるという内容で、与野党協議のうえ、こちらも賛成多数で可決されました。

 しかしこの間、与党幹事からも今回の国民投票法改正案が採決された後、憲法本体の議論と並行してそうした国民投票法改正に向けた議論を継続することは再三にわたって確約しており、正直言ってこの内容の修正案だったらなぜ今になって出してきたのか理解に苦しみます。今国会中に提出中の法案について結論を出すとの自民党と立憲民主党との幹事長合意がなされたことからしぶしぶ対応されたのだと思いますが、この間、時代は(CM規制を取り巻く環境のみならず憲法本体も)大きく動いています。


 新型コロナウイルスの拡大により、国会が憲法56条の定める定足数を満たすことなく機能停止に陥ったらどうするのか、大地震により総選挙の円滑な実施ができなくなった時の議員任期をどうするのか、私がNHK番組でまん延防止措置への国会関与について触れましたが、今後緊急事態が生じた際の国会関与プロセスをどうするのか、来年に迫った参院選の一票の格差をどうするのか、劇的に変わる国際情勢において自衛隊をどう位置づけるのか、などなど、議論すべきことがこの間停滞してきました。


 一部には「コロナ対策が緊急の課題であり、憲法論議は不要ではないが不急だ」という論調があります。しかし上記した課題が不急と言えるでしょうか?

 のみならず、コロナ対策が大切と言いますが、マイナンバー普及や行政のデジタル化が大きく遅れてきた背景に、国民総背番号制に対する国民のアレルギーがあり、ワクチン国内開発の遅れの背景に副作用に対する過度な不安があるということを忘れてはいけません。安全保障のまともな議論ができないこと、今回の国民投票法の改正についての反対運動をも見るにつけ、戦後日本が自らの未来を切り拓く力そのものを失ってきていることに強烈な危機感を感じています。

 国民主権と言いながら、74年間現行憲法がただの1回も国民投票を経ていないことは正常と言えるのでしょうか?


 文部科学大臣を務めた今、日本の教育のあり方こそが日本を復活に導くのか衰退に導くのかを分ける重要な問題であると感じるとともに、この憲法改正が極めて重要なテーマだと確信しています。高いハードルであっても全力を尽くして参ります。

2021年4月25日日曜日

令和3年4月25日

 [辛抱、その先に]


 菅総理が4月25日から5月11日まで17日間となる緊急事態宣言を、東京・大阪・京都・兵庫の4都府県に発令しました。


 前回のこの欄で紹介した緊急事態宣言解除からひと月(大阪は先行して2月末に解除)。まん延防止措置の活用はありましたが、コロナに慣れるとともに続く自粛に疲れている国民の方々の行動にはさほどの変化はなく、一方で変異株の猛威により、特に大都市圏では急速な感染拡大が問題となっていました。


 今回の変異株は感染力の強さに加え、従来型と異なり若年層の罹患・重症化事例が多く、既に大阪で入院対象者の病床が足りなくなっている状況に鑑みても同地区や周辺自治体への発令は当然と考えますし、東京でも第3波以来の感染者の急速な伸びを考えるとこのタイミングでの発令はやむを得ないものと考えます。


 内容も実効性を考えてかなり厳しいものとなっています。まん延防止措置ではオプションとなっていない休業要請を、生活必需品売り場を除く百貨店やショッピングセンター、テーマパークや遊園地などに行い、飲食店は午後8時までの時短営業に加えて酒類やカラオケの提供ができなくなります。

 スポーツの試合やコンサートなどの大規模イベントは、これまで入場客の規制緩和を検討していましたが一転原則無観客とし、公共交通機関の減便要請やテレワーク強化による出勤者7割減を目指します。


 新たにまん延防止措置の対象に愛媛県を加えるとともに、宮城・沖縄についても5月11日まで期間を延長します。また、埼玉県などでまん延防止措置の対象区域を拡大し、私の地元の所沢市・ふじみ野市・三芳町各自治体も範囲に含まれるようになるうえ、東京での酒類提供の禁止を免れる客の流入がないよう、この地区でも酒類提供自粛が要請されるとのことです。


 大切なのはやはり科学的根拠に基づく合理的な説明だと思います。これまでは飲食の場を主に制限してきましたが、先述した変異株の猛威に加え、ゴールデンウィークに伴う人流の大幅な移動そのものを制限するために短期集中的に対策を講じる必要があること、その趣旨に鑑みれば集団での路上飲みなども自粛せざるを得ないこと、見回りや罰則(過料)による徹底が求められることなどです。


 また、それに伴う支援措置も迅速で適切なものでなくてはいけません。既にまん延防止措置のもとで支援対象となっていた飲食店に対するものに加え、休業要請される大型商業施設については1日あたり20万円、テナントは2万円とのことですが、金額の算出根拠に加え、既存の支援策との関係についてしっかり説明をお願いしたいと思います。また、返済猶予や新規融資などの金融措置が遺漏なく行われることが急務です。


 多くの方々から「このような事態になってもまだオリンピック・パラリンピックの開催にこだわるのはおかしい」というご批判があり、また与党の中からも開催中止に言及する声があります。

 しかし今回の措置が大きな効果をもたらすと期待しています。また、前回この欄で紹介したとおり、ワクチンの接種が今後飛躍的に拡大し、高齢者向けの接種こそ7月までずれ込む見通しとなってしまいましたが、今後歯科医師の方々による接種をお願いしたり、なかなか予約ができない状況に自治体や施設と連携して対応したりして、五輪までに状況の改善が見込まれます。病床の確保についても、それぞれの自治体と医療機関がよく連携して行うことが、改正感染症法で知事の病院に対する勧告権が付与されたことに伴って見込まれます。それぞれの機関の機能分化と連携に、しっかり国としてもサポートをしていきます。

 たとえ海外からの観客がいなくてもオリンピック・パラリンピックがもたらす気運の盛り上がり、それがもたらす世界的報道の充実や消費の拡大などに鑑みれば現在経済的苦境に立っている日本にとって大きな意義があると確信しており、辛抱の先に明るい光が見えることを信じて日々頑張りたいと思います。


 今日投開票となる衆参の補欠選挙・再選挙は、これまでの政府与党の不祥事やコロナの拡大が影響して厳しい戦いとなっていますが、一丸となって今後の政局にも臨んでいくことが必要です。国民投票法について議論する憲法審査会も衆議院でようやく審議が再開されました。デジタル化やグリーン化を含め、国の抜本的な改革を進めるためには大きなパワーが必要です。自らその一員として精一杯尽力する所存です。

2021年4月1日木曜日

令和3年4月1日

 [第4波をくい止めろ]


 3月21日、一都三県の緊急事態宣言は解除されました。前回のこの欄で示した病床ひっ迫度が改善されたということで、飲食店の営業時間が午後9時まで延長されることも決まり、よかったと思います。おかげさまで21日の自民党大会や、私が会長を務める自民党埼玉県連主催の政経フォーラムも、感染防止に万全の対応をして無事開催することができました。前者では手話での党歌が、後者では前スポーツ庁長官鈴木大地さんのスポーツが未来を創るという内容の講演が、それぞれメディアでも注目されました。


 しかし関西圏や宮城、愛媛など地方で感染リバウンドの傾向が見られ、大変憂慮しています。28日に出演したNHK総合テレビ「日曜討論」で、今後のリバウンド対策としてまん延防止措置の活用に言及しましたが、オリンピック・パラリンピックを控え、何としても第4波をくい止めなければいけません。

 自治体とも連携して、病床確保や医療体制の強化を進めるとともに、高齢者施設などでのクラスター対策、国境での水際対策、変異株も含めたPCR検査体制の抜本的強化やゲノム解析などを進めます。ワクチンを国力を挙げて確保し、前回この欄で述べたとおり今年前半には高齢者向け配布を完了できるよう努めます。


 おかげさまで年度内に令和3年度予算が成立しました。既に成立している補正予算と合わせ、コロナ対策で厳しい事業者の方々に協力金・一時金の支払いをするとともに、資本性資金を含む融資の拡大や、持続化補助金や事業再構築補助金などの活用を進めます。文化芸術・スポーツ活動の支援も拡大します。


 これまで支援が十分行き届かなかった非正規雇用の方々のシフト減にも対応し、生活の苦しい子育て世帯に向けた融資や給付、フードバンクや子ども食堂への支援、NPO等を通じた孤独・孤立・自殺対策のための補助や居場所作りなどを進めます。


 待機児童対策、育休取得支援、不妊治療への公的助成拡大や来年の保険適用に向けた準備も行います。


[デジタル化・グリーン化のメリットを全ての方々に]


 コロナ支援、医療や行政サービスの利便性確保、新たな産業の展開などのために、9月のデジタル庁発足をはじめ、オンラインや人工知能の利活用のための法整備を行います。そのためにの情報人材の育成、プライバシーやサイバーセキュリティの確保も手当てします。また、携帯電話の通信料やNHK受信料の引き下げを行います。


 これからの成長戦略のもう一つの柱が「環境」です。菅総理の2050年カーボンニュートラル宣言を受け、議員連盟会長として尽力している再生可能エネルギーの普及を加速します。温暖化対策法や脱炭素化促進のための産業競争力強化法等の改正を今国会で実現します。


[ひとづくりは国づくり]


 40年ぶりとなる小学校での35人学級を実現するとともに、教育の個別最適化を進め、オンライン学習と対面学習のバランスを確保します。

 今問題となっている先生方の業務負担を減らし、併せて学生や研究者の支援を充実させます。また、ベテランの方々の生涯学習や文化・健康の増進を応援致します。

 10兆円の大学ファンドを創設するなど産学連携を促進し、外部人材や地域の方々の教育への参加も後押ししていきます。


[地方の輝く時代へ]


 コロナ後を見据え、地域から徐々に観光や移動を復活させていきます。

 そして引き続き農商工連携や農産物輸出を進め、テレワークの支援や企業・自治体のマッチングを行います。

 地元ではサクラタウンの賑わいや入間インター付近の開発、三富新田の世界農業遺産に向けた取組みなどを応援するとともに、防災の優位性を生かし、国土強靭化の進んだ地域として人々を呼び込みます。


[激動する国際社会での存在感を発揮]


 バイデン大統領に交代した米国やイギリス・インド・オーストラリアなどと連携し、自由で開かれたインド太平洋地域を断固として守ります。経済安全保障も含め、急速に強大化する中国や、ミサイル・核開発を進める北朝鮮に対して、きちんと国益を主張します。サプライチェーンの国内回帰やワクチンの国内開発も進めます。


 他にも憲法改正国民投票法改正など課題は山積していますが、日本の素晴らしさ、多様性や創意工夫を大切にした寛容な社会づくりを大切にしつつ、引き続き全力を尽くすとともに、綱紀粛正にもしっかり取り組んで参ります。


2021年3月7日日曜日

令和3年3月7日

 [希望の糸を切らすな]


 政府は5日、一都三県の緊急事態宣言を21日まで再延長すると決定・発表しました。追加宣言の大阪・京都・愛知などは2月末に既に宣言解除が実施されており、今回の延長は残念です。


 これまで宣言解除の目安とされていた新規感染者数など各指標のステージ4からの脱却は達成できたものの、5日時点の病床使用率は埼玉・千葉が基準50パーセントに比し、それぞれ41・46パーセントと依然高く、新規感染者数も安定的には減少していないということです。今後年度末を迎えて各種行事が実施され、その後オリンピック・パラリンピックも控えていることを考えれば、何としても感染のリバウンドを避けたいという趣旨は理解できます。


 しかし、あらかじめ示した基準を動かし、ようやく終了だと思って頑張ってきた方々に「あと2週間頑張れ」と言うのは、「では結局どうなれば宣言は解除されるのか」「もう限界を超えている」という批判にさらされることは当然だと思います。

 ついては、各指標について、より明確に解除条件を明らかにすること、特に病床使用率を引き下げるというのであれば、医療サイドにもコロナ患者を受け入れる病床を「これだけ増やす」という目標を示していただくことが必要ではないかと考えます。党のコロナ対策本部で訴えていきます。


 三次補正予算の成立により、飲食店をはじめとする打撃を受けた方々に対する各種支援策の実施が決まりました。コロナ関係設備の導入や企業再編、困窮世帯や学生の支援なども、スピード感をもって進めていかなければいけません。また、窮状をしのぐ融資についても、前回のブログで触れたとおりまだ現場に十分積極的な対応が浸透していないという報告を受けており、監督官庁を通じて徹底をしていきます。


 しかし何と言っても最大の経済対策は正常な社会活動の再開です。


 そのため、今回の緊急事態宣言延長では、特に大都市や高齢者施設などでの大規模なPCR検査を実施するとしています。また、私が党のプロジェクトチーム副座長を拝命したワクチン接種に関しては、河野大臣や各自治体・医療関係者などのご尽力により医療従事者に対する接種が始まっており、アナフィラキシーといった副反応などの情報公開も進んでいます。幸い現時点では重度の副反応は少ないうえ適切な措置により回復も順調とのことですので、是非6月中に各自治体向けに配送が完了するという高齢者向けワクチンについて、国民の皆様には積極的な接種をお願いしたいと思います。また、施設での個別接種の際には若い職員も一緒に打てるなど、柔軟な対応を進めていただければ幸いです。

 これまで日本ではワクチンの開発については、副反応に対し、社会のアレルギーや責任回避の姿勢が顕著で対応が遅く、また、感染症がそれほど深刻でなく治験も制度面も含め進んでこなかったこともあり、先進国の中では後手に回ってきました。中国など諸外国が現在ワクチン外交でリーダーシップを取っているのを見ると、他国のワクチン確保に汲々としている日本の現状は本当に問題だと思います。

 マイナンバー普及をその弊害がもたらす懸念が遅らせていることもそうですが、しっかり合理的な対応・説明をしつつ改革を前に進めるという姿勢をもっと示すことが必要と考えます。今後日米豪印首脳がワクチン配布計画を協議するとのことですが、国産ワクチンの普及をしっかり加速させる努力をしていきます。


[震災から10年]


 東日本大震災からまもなく10周年を迎えます。先週「朝まで生テレビ!」に出演して福島県の復興の状況を現地から報告していただきましたが、いまだに原発処理の遅れが復興の大きな足かせになっていることを痛感します。今年はエネルギー基本計画も改訂されます。菅総理が表明した2050年カーボンニュートラルの目標は極めて高いものですが、イノベーションを加速し、この冬発生したような電力供給不足を市場の健全化を進めて防ぎつつ、再生可能エネルギーの最大限の普及に向けて取り組んでいきます。

 鍵となるのはイノベーションです。日本発のイノベーションを起こし、地方創生をエネルギーを用いて進めていけるよう頑張りますので、引き続きのご支援を心よりお願い申し上げます。

2021年1月8日金曜日

令和3年1月8日

 [スクラムのひと月]


 昨日7日、政府より東京・埼玉・千葉・神奈川の一都三県を対象とした緊急事態宣言が発出され、本日から施行となりました。


 遅きに失したとのご批判もあります。

 しかしデータで見ると、全国のコロナ重症患者が増えるペースが鈍化し、ピークアウトするかと思われた昨年12月18日から、感染者数が多い東京などに限ったGo to トラベル到着分停止・出発分利用抑制の呼びかけを行い、年末年始の人の往来の多い12月28日以降全国一律にGo to トラベルの全国一斉停止を行って、今回感染者数の急増に伴い緊急事態宣言を感染者数が多い地域に限って発出するという一連のプロセスは、感染拡大阻止と経済活動の両立という意味では合理性が見て取れるのではないでしょうか。


 今回の陽性者の急増は、年末年始の前、クリスマス前後の人の移動が起因していると思われます。三密防止や会食の際の留意事項などについては呼びかけていたものの、国民の皆様により強いメッセージを届けられなかったことについては反省の余地があると思います。しかし感染者・死亡者とも日本と桁が違う欧米のようなロックダウンを行うことは、法制上も無理がありますし、社会経済上も影響が大き過ぎます。


 まずは今回の措置をしっかり守っていくことが何よりも重要だと考えております。


 しかしながら、飲食店の営業制限のみがクローズアップされてはいけません。テレワークによる出勤者の7割減、大規模イベントの参加人数5000人及び定員割合50パーセントの制限、午後8時以降の不要不急の外出自粛、こうしたことにより多大な影響を被る業種が数多くあります。そうした方々にきめ細かな補償をしていくことが求められます。これまで立てた経済対策にしても延長を検討したり、劣後ローンがほとんど利用されていないなど不具合の是正に果断に取り組むべきです。


 批判を受けているビジネストラックによる外国人の入国に関しては、入国目的を達成できないような隔離について、72時間以内の陰性証明と入国以降の厳格な行程管理を条件として感染状況が深刻でない国に限って免除するという仕組みは合理性があるものと考えますが、このような状況になったわけですから、たとえ感染状況が深刻でなくとも感染力の強い変異種が対象国で発生した場合はもとより、国民の理解を得られるようなさらに強い規制をしていくのはやむを得ないと考えます。


 いずれにせよ、こうした施策の実効性の確保のためには、私が座長代理を務める党の新型コロナウイルス対策本部感染症ガバナンス小委員会で既に提言している、感染症法・特措法の改正が必要です。ずっと臨時国会での改正を主張してきましたが、今からでも迅速に、政府の措置に従った方への手厚い支援と、正当な理由のない違反についての行政措置(刑事罰は慎重にすべきと考えます)、偏見防止、また自治体と国との権限関係の整理やHER-SYSによる情報共有など、しっかり法律上の根拠を持たせるべきです。


 また、医療現場の負担を極力緩和することも急務です。

 予算措置による病床確保に加え、協力して下さる医師の方々への交付金を用いた支援をするとともに、清掃業務などを看護師以外の方々に外注することを促進したり、軽症の方々の自宅・宿泊施設での療養を促すとともに異変が起きた時に迅速に医療施設で対応ができるような体制の整備をしたりすることが必要です。


 施設・人材の医療資源はいまだ偏在しており、夏の時期に第3波に備えたシフトをしておかなかったことは非常に問題です。日本人は危機が過ぎると次の危機管理をしようとするモチベーションが薄れてしまうように感じます。前記したガバナンス小委員会の提言は多岐にわたりますが、政府には是非フルに参考にしていただきたいと思います。

 また、ワクチンについては2月下旬からの投与が予定されていますが、副作用の報告もあり、安全性の確保や対象者の優先順位の明確化などをしっかり行うべきです。


 学校現場の不安も大きくなっています。若年層の重症化事例が少ないことから今回の措置では一斉休校は求められず、また間近に迫った入試についても少なくとも大学入学共通テストは予定どおりのスケジュールで実施されるとのことですが、極力感染防止に努めるための留意事項を文部科学省から遺漏なく発出して欲しいと思います。


 いずれにせよ国難に直面する中、一致結束したスクラムでこの難局を乗り切ることが必要です。

2020年12月24日木曜日

令和2年12月24日

 [覚悟の新年度予算]


 12月21日、令和3年度予算案が閣議決定されました。


 一般会計総額は106.6兆円。これに先立ち閣議決定された令和2年度第3次補正予算と合わせると、実に前年の同様の「補正・本予算15か月分」より2割増えることになります。


 何と言ってもコロナ対策に全力を注がなければいけません。ただ、留意すべきは、あのコロナ優等生と言われる韓国でも1日の感染者数が1,000人を超えるなど、冬の到来とともに世界中が感染拡大に苦しんでおり、特に1日の感染者数が10万人・死者3,000人超という米国をはじめとする他の先進国と比べると、日本では結果的にコロナの封じ込めはかなりうまくいっているという事実です。国民の皆様の真摯なご協力に心から感謝する次第です。


 感染爆発をしている国ではロックダウンをしていますが、上記した現在の日本の状況では、疲弊と長期的な実効性の低下をもたらすような劇的な社会経済活動の停止と再開を繰り返すことは得策ではないと考えます。特に地方の経済を冷え込ませるGo to トラベル事業の停止は、真にやむを得ない状況かを見極める必要があったため、感染拡大が広がっている地域・そして人の移動が多い年末年始の全国規模と限定されたことを是非ご理解いただけますと幸いです。


 私は党の感染症ガバナンス小委員会委員長代理として、自治体を中心として要請して下さっている休業への支援や要請を超える実効性の確保を特措法改正により実現すべきだと訴えてきました。また、国と自治体の連携や保健所機能の強化、感染症法改正によるHER-SYSの活用と迅速な医療情報提供、PCR検査の民間機関へのオープン化と納得できる価格・質の確保や適切な医療機関との連携など、政府に提言しています。是非通常国会で法改正を伴う形で実現させたいと思っています。


 もちろん現在進んでいるワクチン開発について国として支援し、安全性・有効性の確認を大前提として来年の前半までに全ての国民に提供できる数量を確保し、特に優先性の高い医療・福祉従事者などの方々から投与できるようにしていきます。

 また、コロナ対応医療機関に派遣される医師・看護師への支援額を倍増するなど、医療関係の方々への支援をしっかり行っていきます。


 経済対策については、当面の補助や無利子・無担保融資の継続とともに、今後の改革方針として「脱炭素」「デジタルトランスフォーメーション」の2本柱を掲げています。


 菅総理が2050年のカーボンニュートラルを目標として打ち出したことに伴い、私は党の再エネ議連会長として、2030年の再生可能エネルギー割合を現在の倍の45パーセントに引き上げるべきと主張しています。水素活用など脱炭素イノベーションのための基金2兆円を設け、エコカー減税の延長をはじめとした税制措置も講じながら、しっかり産業界を後押ししていきたいと思います。


 デジタルトランスフォーメーションについては、デジタル庁を創設して省庁・国地方の垣根を超えてシステムの統合を行い、マイナンバーや情報クラウドの抜本的な利活用とあいまって生活の利便性を格段に向上させます。もちろんセキュリティやプライバシーの確保は極めて重要な課題であり、私が所属している党のサイバーセキュリティ議員連盟では専門家を交えて法的・技術的議論を加速化していきます。


 文部科学大臣経験者として痛感するのは、こうした変化の激しい時代には教育が極めて重要だということです。

 国際化への対応、対面授業・遠隔授業の適切なバランスとGIGAスクール構想による生徒一人一台端末と通信環境・デジタル教科書などソフトの充実、あらかじめ与えられた答えを見つけるのでなく未知の課題をチームで協力して乗り越えていく力の育成、科学技術の推進、新たな分野へのチャレンジを生涯にわたって可能にするリカレント教育の拡大、ひとりひとりの個性を大切にするために必要な少人数学級の推進、貧困の連鎖を生まないための経済支援など、しっかりこれからも力を入れていきます。


 来年からの不妊治療への助成の拡大、待機児童解消のための今後4年間での14万人の保育の受け皿の確保、リモートワークや働き方改革の進展、育休制度のさらなる充実など、少子化対策にも真剣に取り組みます。ご高齢の方も将来的に医療負担をしていただく一方オンライン診療を受けやすくしたりかかりつけ医の活用を促進するなど、健康現役社会を目指し、全世代型社会保障を進めます。


 地方創生も重要な課題です。地域で活躍する人材の産学官連携による育成、中小企業の事業承継の支援やIT投資などの税制面での優遇、固定資産税の負担増の緩和などに努めます。農業などの輸出力・ブランド強化、サクラタウン開業で盛り上がる地域の文化・観光事業や武蔵野落ち葉堆肥農法の世界農業遺産登録などをしっかり応援していきます。

 また、激甚化する災害への対策・老朽化したインフラの修繕などのためにも、5か年の新たな国土強靭化対策を実施します。


 現在の世界情勢を見ると、国際化した今だからこそ経済面も含めた安全保障の観点を決して忘れてはいけないと痛感します。宇宙やサイバー対策も含めた防衛体制の強化ももちろんですが、資源・食糧・土地取引、金融や情報通信の最先端分野での自由と民主主義を守る国々との同盟をしっかり進めていく必要があります。憲法論議も逃げずに深めていく必要があります。


 政治の責任は国民の暮らしを守ることです。大きな予算となりますが、財政再建も含め、これからも全力を尽くすことをお誓い申し上げます。