2019年11月13日水曜日

令和元年11月13日

[復旧に万全を]

 昨日12日、党政調会長代理として、また埼玉県連会長として、岸田政調会長とともに、先の台風19号で決壊した東松山市の都幾川堤防を視察し、その後埼玉県内の農作物被害についてJAくまがや本店でヒアリングを行いました。

 テレビでは川越の越辺川流域が水浸しになったシーンを繰り返し放送していましたが、東松山市の堤防決壊による被害も大変大きく、お一人がトラックで移動中に亡くなられています。数百メートル川から離れた大型店舗の1階の家電品が大量に引き水にさらわれ、決壊した堤防付近に散乱しているのを見て、今後降雨量が増加することも考えると「原形復旧」ではなく「改良復旧」が大事だと痛感しました。

 併せて10月28日に視察した春日部市の首都圏外郭放水路(通称地下神殿)など、事前防災対策にもしっかり予算を確保し、国土強靭化計画を見直していく必要があります。

 県の農林業被害は72億円にのぼるということで、水に弱いネギやブロッコリー、大根、花き、私の地元で従事されている方のいるウズラや鶏に大きな影響が出ました。

 被災者の避難生活も続いており、中小企業や農業者への対策を含めた生業と生活の再生のための政府による1300億円政策パッケージを迅速に実行に移すことが何より重要です。

 今回現場で伺った倉庫など損壊農業施設の復旧など、きめの細かい支援を、地域と連携して実施するとともに、政府に速やかな補正予算の策定を求めていきます。

[30年ぶりの慶事]

 10月29日の饗宴の儀、11月9日の天皇陛下御即位をお祝いする国民祭典とそれぞれ出席し、陛下から直接お声がけをいただくなど、改めてそのお人柄に深い敬意を抱きました。

 被災地に思いを致され、世界平和を望まれるなど、その思いをしっかり実現することを誓うとともに、天皇皇后両陛下をはじめ皇室の弥栄を心より祈念申し上げます。

[あきらめてはならない入試制度改革]

 萩生田文部科学大臣より、11月1日、令和2年度から導入することを予定していた大学入試英語成績提供システムにつき、受験生が等しく安心して受けられるようにするにはさらなる時間が必要だという理由で、令和6年度実施の入試を目指して制度のあり方を含め検討しなおすため実施延期をするという電撃的な発表がありました。

 急速に進展するグローバル化人材育成のため、「読む」「聞く」に加え「話す」「書く」の4技能を、大学を受験する学生が広く受ける共通テストで試す仕組みを整えるという発想は、高大接続改革の観点からも重要であり、この制度はこれまで中教審答申を受け長年にわたり進めてきたことから、このような事態になったことはとても残念です。既に中国や韓国などで使える英語が教えられ、日本の改革は急務でした。
 そもそも書く・話すという試験は多肢選択試験にはなじまず、採点に専門性と経験が必要なことから、実績のある民間試験の活用が検討されてきたという経緯があります。

 今後、システム導入が延期になった要因を十分検証するとともに、地域格差や経済格差など指摘された課題にさらに配慮した新制度を国が責任をもって実施できるよう、そして党としてもちゃんと関われるよう、党の文部科学部会として11月5日に決議を行いました。併せて、既に大学入試における民間英語試験の活用が三分の一の大学で行われていることや、今回のシステム導入にあたってさらに多くの大学が活用予定であったことにもしっかり配慮し、的確なフォローをするとともに高校生や保護者への情報提供などに万全を期して参ります。

 提言を受け、岸田政調会長は11月11日の記者会見で、この問題を扱うワーキングチームを党の文部科学部会に設置し、文科省からの意見聴取や開かれた議論を行い、提言をまとめていくことを発表されました。しっかり私も関わっていきます。