[明るい未来を]
いよいよ令和元年が始まりました。
昨日4月30日には明仁天皇最後の国事行為となる退位礼正殿の儀に出席。平成の30年間はバブル崩壊後、日本の成長が低迷し、GDP世界2位の座を中国に明け渡したのみならず、日本企業の時価総額が世界のトップ100からほとんど姿を消した時期となりました。若者は将来への不安から内向き志向となりチャレンジ精神は影を潜め、首相が毎年変わる存在感の薄い国になっていったのです。
戦争がなかったのは特筆すべきことでしたが、阪神淡路大震災や東日本大震災をはじめ大きな災害が相次ぎました。
私は政治の世界に飛び込み、日本を何とか改革し、正直者が報われる活力のある社会、危機管理のできる社会を目指して懸命に努力してきたと自負しています。
しかし最近何かが変わってきました。
先進国で相次いで社会の分断・格差の増大により政権が不安定化し、規律や治安が脅かされるようになりました。日本型の和や伝統に多くの注目が集まりました。安倍政権のもと日本の経済は復活し、政治も今のところは安定しています。言わば、周回遅れとなったことで相対的に先頭ランナーに躍り出たような感覚です。
文部科学大臣を拝命してつくづく感じるのです。これはわが国の教育・文化という永年にわたって培ってきたアセット(資産)によるものなのだと。そして皇室が日本社会の象徴であり、天皇陛下が常に国民に寄り添ってこられたことが、国民統合の非常に大きな要因の一つであるということを。
これから否応なしにグローバル化が進む中で、私が改革を目指す姿勢は変わりませんし、若者には大いにチャレンジスピリットを磨いて欲しいと思っています。
しかしその中で日本の精神やコミュニティを守り、世界にその尊さを広げ、日本型のコーポレートガバナンスを築いていくことが私のもう一つのテーマになることでしょう。もちろん、世界の温暖化防止とエネルギー改革も。
現在はこの欄で何度も紹介した柴山イニシアティブ法案に加え、ロースクールに学ぶ学生たちの時間的・経済的負担を軽減する法科大学院法改正案・司法試験法改正案を審議していただいています。また、東京福祉大学などの大学や、都道府県が所管する専門学校等で、留学生の在籍管理に疑問が出ている件についてはしっかり調査し、就労の隠れ蓑として利用されたり、外国人学生に日本人学生より手厚い保護がなされていると批判されたりすることがないようにしていきます。
令和はもう世界でなく、宇宙が舞台となる時代となるでしょう。明るく平和な未来を切り拓いていくべく、これからも全力を尽くして参ります。