[自助・共助・公助の理念に向けて]
5月末にトランプ大統領が訪日し、私も歓迎式典や晩餐会で言葉を交わしました。
今後の日米関係や北朝鮮問題などについて首脳同士見解が一致したことはとても有意義でした。私がNASAブライデンスタイン長官と合意した宇宙開発についても大統領から言及され、スポーツ・文化の面でも大統領が大相撲夏場所の観戦を喜んで下さったことなど、特筆すべきだと思います。
前々回のブログでも書きましたが、日本はその伝統をグローバル化に合わせつつも生かしていくことが大切だと思います。
しかしあくまでも日本式の「伝統」や「和」は「自助・共助・公助」の上に成り立つものだと考えます。川崎市で子供たちを巻き込んだ殺傷事案や引きこもりの増加、年金制度に関する報道のあり方を見るにつけ、そうした認識の醸成を世代を超えてしていくことの大切さを痛感します。
一昨日12日、品川女子学院中等部・高等部の視察に伺いました。高等部1・2年生を対象としたクラス別の「企業体験プログラム」では、秋の文化祭での「営業」を目指したそれぞれのクラスの企業理念や営業方針を親御さんたちの前でプレゼンテーションし、皆さんから出資を募るというユニークな授業が展開されました。親御さんからの企画に対する質疑にも的確に答えるなど、表現力・社会実践力を磨くのにとても適していると感心しました。
昨日13日にはふじみ野市立東台小学校におけるコミュニティ・スクールの取組みを視察致しました。保護者や地域住民等が学校運営に参画する学校運営協議会を設置するもので、ふじみ野市では今年度から全ての小学校がこうした制度を導入しています。
今回は地域の方々とともに、伝統的に行われてきたほうき作りの再現や、原料となる「ほうきもろこし」の観察を通じ、実践的な思考力の強化や地域への理解を深める様子を学ぶとともに、学校運営協議会の議論の様子も拝見し、地域と学校が協働していくことで、学びの質の深化に加え、世代間の交流や子供の安全確保、教員の働き方改革が進むことを確信しました。
今後、文部科学省として2022年度までに全ての公立学校がコミュニティ・スクールになることを目指し、こうした取組みを横展開して参ります。