2022年3月16日水曜日

令和4年3月16日

 [本気度が問われる日本]

 ロシアのウクライナへの侵攻が続いています。首都キエフはウクライナへの自由主義諸国による支援もあり、かろうじて持ちこたえていますが、同国南部のへルソン州はロシアにより全域が制圧されたと発表されました。西部の軍事施設にもロシアによる攻撃が実施されています。


 ウクライナ軍の死傷者は1300人、民間人の犠牲者も400人を超えました。民間の病院や住宅などが破壊され、ザポロージェ・チェルノブイリなど原子力発電所も制圧されて危険な状態です。

 一方ロシア軍の死傷者も12,000人以上と言われており、双方に甚大な被害が出ています。


 両国が和平に向けた協議を断続的に実施していますがなかなか折り合う様子がありません。ウクライナからの避難のための人道回廊が設けられていますが安全が確保できていない事例が多いとも報告されています。ただし3月13日時点でウクライナを出国した避難民は約281万人にのぼるとのことです。


 わが国もウクライナからの退避者について在留者の家族など3月13日時点で47人受け入れ表明しており、一時就労資格取得についても便宜を図ることにしています。

 一方、60人ほどまだ残っている在留邦人の退避をはじめ安否確認についても、同国西部リヴィウ市連絡事務所などを通じて行っています。


 これから必要なことは、一日も早い停戦を目指し、自由主義諸国が結束して経済制裁をはじめ強いメッセージを出していくことと、それに伴う経済的な打撃を最小限にしていくことです。しかし後者に重きを置くあまり、またこれまで積み上げてきたロシアとの関係を過度に悪化させないようにするために、日本の姿勢が弱いと世界に取られることは避けなければいけません。


 前回もこの欄で触れたとおり、中国も北朝鮮もこの状況をじっと見ています。ロシアがウクライナにしたことを台湾に対してもするのでないか、また米国がアジアに労力を割けずかつ韓国の政権が保守政権に代わったこの機会を捉えて、北朝鮮が日本に対して軍事的挑発の度合いを強めるのでないか、懸念は尽きません。万一の時に日米同盟や自由主義諸国との連携がしっかり機能するようにするためにも、日本は今回旗幟を鮮明にするとともに、日本独自の防衛力強化を行わなければいけないのです。


 既にロシアやベラルーシの金融機関を対象とした資産凍結、仮装通貨業者への取引停止要請をはじめ、各種制裁措置を講じています。また、外国為替及び外国貿易法に基づく輸出貿易管理令等の改正によるこれらの国への半導体等の輸出禁止も行います。

 もちろん、いくら私たち自由主義諸国が制裁しても中国などを通じた迂回支援がなされれば効果は減殺されます。国際社会がしっかり世論形成しなければいけません。


 こうした制裁とロシアによる対抗措置により、自動車などの輸出産業、また原油・ガス・魚介類などの輸入に与える影響はありますが、影響を受ける事業者に対して迅速に支援措置を講じるよう政府に働きかけていきます。ガソリン元売り業者を通じた1リットルあたりの支給額は3月10日以降17.7円とされました。ガソリン税に関するいわゆるトリガー条項凍結解除についても迅速性に難はありますが検討はされています。


 ウクライナに対しては、資金支援に加え、防弾チョッキやヘルメットをはじめ防衛装備品の提供も実施します。一部野党が軍事支援となるのでないかと懸念を表明していますが、躊躇すべきではありません。


 ゼレンスキー大統領のオンラインによる日本の国会演説も、私がこれまで主張してきた国会のオンライン化で何とか工夫の余地はないか検討すべきです。ロシア国内での反戦活動など表現の自由に対する弾圧を非難することも必要です。

 議論にしっかり加わり、全力を尽くして参ります。