2018年10月27日土曜日

平成30年10月27日

[炎の弾丸出張ベルリン編]

 25日から26日まで、総理の中国出張と時を同じくしてベルリンで開催された第2回北極科学大臣会合に日本を代表して出席しました。

 あまり知られていませんが、北極の温暖化は地球全体の2~3倍の速度で進展しています。20年前から氷河や北極海の氷が劇的に溶け出し、凍土からメタンガスが発生するなど生態系が大きく変化しています。
 先の冬が日本において記録的な低温・豪雪だった背景には、北極から強い寒波が押し出されたことが原因にあると言われており、また、グリーンランドの氷床が融解すると地球全体の海面が6メートル上昇して多くの都市や島が水没するなど、放置した場合の人類への影響は計り知れません。

 こうした危機感から2016年に米国で開催されてから1年おいての今回の2回目会議では、
①北極域における観測ネットワークの連携や研究インフラの国際的なアクセス容易化に向けた協力
②北極の変化に伴う地域的・全地球的なダイナミクスの理解に向けた世界各国の協働
③北極の環境と社会(地域の先住民族などは特に)の脆弱性評価及び回復力構築に向けた多国間の科学協力の促進
 などを盛り込んだ共同声明を採択し、次回第3回会合を日本に誘致することを決定していただきました。アジアでは初めての開催で、来年から北極評議会議長国となるアイスランドと2020年の共催となる見込みです。

 日本には豊富な観測データや、それを北極地域の方々にフィードバックしてきた実績があります。準備は大変ですが、人類の叡智を結集する有意義な会議を目指して参ります。

[いよいよ国会開幕]

 24日には臨時国会が開会となりました。総理の所信表明演説を、本会議場の雛壇で閣僚として聞き、身の引き締まる思いです。今回の出張から帰ったら早速29日月曜日から各党の代表質問となります。その後は補正予算の予算委員会の質疑。おかげさまで公立小中学校の空調整備やブロック塀の安全対策などに1000億円近く計上されるなど、予想以上の成果が出つつあります。今後とも全力を尽くすことをお誓い致します。